2009/07/07

がんばれIT戦略本部(2) *-japan戦略は逃げ水か

e-Japanの次はu-Japan、そして今度はi-Japanですか。またも*-Japanに新しい頭文字です。私の生きているうちにアルファベットが枯渇するのではと心配になってきました。最初は*-Japanでなくx-Japanと書こうと思ったのですが、音楽関係で既出ですし……。

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2009/07/01

仮想化PHR

「Public CloudとPrivate Cloudの融合」という概念を初めて聞いたのは、昨年11月のIDCのイベントだったように思いますが、最近またお役所向けの文書に、これに関する概念を書いてみました。

病院の情報システム(EMR)を発展させてプライベート・クラウド化したものをアグリゲーションし、パブリック・クラウド側で再構成し、仮想的なPHRとして使えるのではというアイデアです。実際は難しいのかも知れませんが。

検索してみたら、下記がみつかりました。

リンク: パブリック・クラウドとプライベート・クラウドを融合するようになる:むささびの視線:ITmedia オルタナティブ・ブログ.

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2009/06/15

Google Healthが利益を出すしくみ

GoogleのPHRであるGoogle Healthがなぜ儲かるのかを書いてみることにします。私自身は自明のことだと思っていたのですが、GoogleがなぜPHRのホストで儲けるのかというカラクリが意外に知られていないのかも知れないと思ったからです。

 まだGoogle Healthの説明をよく読んでいないのと、長崎空港のスターバックスでよく勉強しないで書き始めていますので、誤りもあるでしょうし、後日更新すると思います。気になる点はご指摘いただければ幸いです。

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2009/05/25

アップコーディングの言い換え語をつくろう

アップコーディングという言葉があります。診断群分類包括評価やDPCに絡んでよく出てくる言葉です。「この名は体を表していないなぁ」と以前から思っていたのですが、きっかけがあったので、言い換え語を提案することにしました。

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2009/04/03

医療機能情報提供制度の全国版ポータル

医療機能に関する情報提供制度は、都道府県レベルで収集・提供していますが、「全国レベルではどうするんだろう?」と思っていました。JIMA(日本インターネット医療協議会)が調査していますが、各都道府県の情報提供状況もはっきりしません。その集約や整理については、たぶんどこかの企業や団体が取り組んでおられるのかも知れませんが、まだよくわかりません。

 ひょんなことから、草の根事業の全国版情報ポータルサイトの立ち上げに関わることになりました。当面はリンク集程度かも知れませんが、発展するようお手伝いしたいと思っています。

リンク: 医療機能情報提供制度の全国版ポータルサイト http://iryoukikan.info/.

ちょっと古いですが、こちらの解説が詳しいです。
医療機能に関する情報提供制度 とは:ITpro.

法令はとりあえずこちら(PDF)
医療法施行規則の一部を改正する省令(案)について

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2009/03/27

最後の職人技の継承

日本でその技術を受け継ぐ最後の一人になった、後継者のいない職人さんに弟子入りして、その伝統技術を後世に伝える……というのが、私の個人的な夢でした。たとえば愛媛県内子の和ろうそくとか、セルロイド人形とか。

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2009/03/26

舛添厚生労働大臣のジレンマ

久しぶりにこの問題が表面化しました。一方では周産期救急医療の充実を約束し、その一方では労働基準法を遵守させねばなりません。舛添厚生労働大臣もお困りのことでしょう。厚生労働省の局レベルでは大局は気にならないのかも知れませんが。

リンク: 愛育病院 返上 - Google 検索.

参考過去記事: 手の届く範囲だけでもなんとかしたい: 厚生「労働」省は「厚生」労働省を指導してほしい.

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2009/03/22

きょうからGXの仲間入り

 普通はあり得ないことだと思いますが、諸般の事情により、私の職場の電子カルテシステムが、EGMAIN-EXからEGMAIN-GXに変わりました。その事情というのは、「仕様書に書いてあった新機能を入れるにはEXでは不可能だった」といったことだと思います、たぶん。

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2009/01/04

日米におけるPHRの課題と近未来図 : 富士通総研イベント

Googleで検索していたら、こんなイベントが見つかりました。1月13日受け付け開始とのことです。私もスケジュールが空いていたら聞きに行こうと思っています。

リンク: 日米におけるPHRの課題と近未来図 : 富士通総研.

開催概要
 日時 2009年2月10日(火曜日) 13時15分~17時 (受付開始12:45)
 会場 経団連会館11階 国際会議場
  住所:東京都千代田区大手町1-9-4
 使用言語 日本語、英語 (同時通訳付)
 参加費 2,000円

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2008/10/29

ケイタイ発Karada Managerは日本版PHRの候補の1つ?

以前も書きましたが、案外こんなものが日本型PHRの基礎になったりするのではないかと思っています。

リンク: KDDIとプライムワークス、「au Smart Sports」でヘルスケアサービス「Karada Manager」を提供 - デジタル - 日経トレンディネット.

摂取する食事内容や日々変化する体のデータをモバイルサイトやメール送信で手軽に記録

連携ランニングサイトとデータ共有ができる

のだそうです。これに連携健診センターとか連携病院が加わったりすると……。

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2008/10/22

都立墨東病院産婦人科の体制Simulation

今回の「脳出血妊婦死亡」に関する読売新聞の記事に次のような記述がありました。

 「総合周産期母子医療センター」に関する都の基準では、「産科医を24時間体制で2人以上確保することが望ましい」とされている。しかし、同病院では、産婦人科の常勤医が2004年に定員の9人を割ってから、慢性的に不足しており、現在は、4人にまで減っていた。

 そんな中、当直も担当していた非常勤産科医が6月末で辞め、7月以降は土日、祝日の当直医を1人に縮小しており、妊婦が搬送された4日は土曜日だった。

 4人というと、24時間1人体制シフトをひくための最低人数です。勤務表を作ってみましょう。日が昼の出勤、夜が16時間の夜勤、△が夜勤明けの休み、▲が休日です。

A

2

2

2

1

B

1

2

2

2

C

1

2

2

2

D

3

1

1

2

この状態でも、4人のうちひとりは週休1日になってしまいます。

 では、墨東病院の条件を作ってみましょう。

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2008/10/20

ITkarteに関する覚え書き

医療記録やカルテの起源について調べていたら、こちらが検索にひっかかりましたので、覚え書きとして記録します。

リンク: ITkarte - Google 検索.

私も前からこんなアクセス権管理の仕組みがあればと考えてはいましたが、商用サービスになっていたのですね。

 医師法施行規則上の診療録の要件「診療を受けた者の住所、氏名、性別及び年齢」を満たしていないようなので、そのまま医療機関のカルテにも利用できるPHRとして応用可能ではなさそうに思いますが、ともかく頑張ってほしいものです。

2009/05/24 関連サイトリンク追加
電子カルテのあるべき姿とは

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2008/10/05

病棟入力比較(PDA、転がしノート、ベッドサイド端末)

ある方からご質問をいただきましたので、病院におけるpoint of care端末の利点や欠点を私なりにまとめてみます。

 PDA(手のひら型携帯端末)は電池寿命が短い、電池の劣化に伴い定期的交換が必要になる、画面が小さい、落として壊れやすい、製品寿命が短く代替品の確保が大変、高価なため設置台数が限られる……といった欠点が多く、良くないと思います。なぜPDAを使おうとするのか、逆に聞いてみたいくらいです。

 ワゴンに乗せて移動するノートパソコン(私は「転がしノート」と呼んでいます)は、電池の問題以外は解決するものの、ナースの機動性が損なわれるのが最大の欠点です。コストを考えると現実的な選択だろうと思いますが。

 私はベッドサイド端末が良いと思います。欠点を比較してみました。

PDA

転がしノート

ベッドサイド端末

電池寿命が短い

×

×

電池の定期交換が必要

×

×

画面が狭い

×

落として壊れる

×

同等製品の継続的確保が困難

×

コストパフォーマンスが悪い

×

×

設置台数が日勤ナース分しかない

×

×

電子カルテ端末と兼用できない

×

×

病室に有線LANが必要

×

無線LANが必要

×

×

ベッドから離れて認証できない

×

ふだん患者が使えない

×

×

画面を患者が確認しにくい

×

×

ナースの機動性が悪い

×

故障時に交換しにくい

×

 現時点ではベッドサイド端末が最良の方法だと思います。どうしてもコストの問題がありますが、ベッドサイド端末は、端末が患者側にあることが他との根本的な違いです。患者中心の参加型医療の推進には、患者に端末を渡すことが不可欠だと考えるからです。

 ベッドサイド端末は、患者による食事の選択、測定・検査結果の閲覧、医療行為や投与薬剤の目視確認、診療録の閲覧と訴えの記録、確認・同意の意思表示、目的別ナースコールなど、さまざまな未開の領域を開拓してくれる可能性を秘めたツールだと考えています。

 理想的なポイントオブケアの端末環境は、下記の3種類の端末の併用だと思います。

  • ベッドサイド端末は低コストで保守の簡単なシンクライアントもしくはゲームコンソール
  • ベッドから離れた場所に対応するには、インテルMCAのような着脱可能なヘルスケアタブレット。必要に応じてスタッフが持ち歩き
  • ユニファイド・コミュニケーションに対応するスマートフォン。常時スタッフが携帯

関連過去記事 医療用パソコンは看護師向けより患者向けに

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2008/09/22

ビジネスP2P-Microsoft Office Grooveで医療連携

ある臨床医学系の小さな集まりに、次のような演題を出すことにしました。「Grooveと医療」でネット検索してみてもほぼ皆無なので、ここにも書いてみます。

P2P(Peer to Peer)ソフトウェアによる医療連携

医療者の間で安全かつ簡単に患者情報をやりとりする方法を紹介する。Microsoft Office Grooveは組織横断型の共同作業ツールで、ネットワークとパソコンさえあれば、ファイル・予定表・スケッチの共有、電子会議などが可能となる。海外では米国のハリケーン被災地など悪条件での医療支援に実績を上げてきた。画像付きの症例検討はもちろん、地域連携パスやWOC活動などに広く応用できると考えている。

Grooveを説明するのに良い絵をこちらでみつけました。

リンク:NTT-AT | Microsoft Office Groove 2007(マイクロソフト オフィス グルーブ 2007).

もうひとつ興味深いことを発見しました。Grooveの日本語表記は、マイクロソフト的には「グルーヴ」でなく「グルーブ」なんですね。グルーヴというのは音楽関係の用語だからでしょうか。日本語での発音は「ヴ」にアクセントがあることが多いようにも思いますし。

おまけ:今回こそはタイトルを「マイクロソフトでHIS」シリーズの(2)としようかと思ったのですが……やっぱり違うかな。

2008/11/11追記
SEOのためタイトルを変更してみました(笑)。

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2008/09/19

EMR、EHR、PHRの違い

TOBYOの三宅さんのブログで、次のようなことを教えてもらいましたので、コメントも書いてきました。

リンク: 医療情報システムの三つの顔(EMR、EHR、PHR)---TOBYO開発ブログさん.

EHRとPHRについてはこちらの田中先生の講演資料の最後にも紹介があります。
ユビキタス医療ICTの現状と展望

ネットを検索してみてもあまり情報がないのですが、東京都医師会のこちらは参考になる情報があると思いました。
HOT プロジェクトの普及・推進について

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2008/09/05

医療分野でのユニファイド・コミュニケーションの可能性

Dr.CrounseのHealthBlogに、病院でのユニファイド・コミュニケーションのデモビデオが載っていました。

リンク: 医療機関でのUnified Communicationのビデオ

リンク: HealthBlogのUC関連

 私の職場でも最近、「回診中に外線電話が医師のPHSにかかってきて困る」という相談がありました。電話交換手が医師のプレゼンスを見て、「×回診中」なら取り次がないといったことはすぐにできそうに思います。

 来月あたり、Microsoft Office Communications Serverが本格稼働させられそうなので、ちょっぴり楽しみにしています。

 あとは医師のPHSをスマートフォンに更新できれば完璧なんですけれど。

続報
コンシューマー向け携帯電話プレゼンスサービス

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2008/07/15

SS-MIX検索で時を忘れる

お手伝い関連で、「ひと目でわかるSS-MIX(厚生労働省電子的情報交換推進事業)」みたいな有用な情報を得ようと、いろいろネット検索してみましたが、意外に見つかりません。下記の検索でようやくそれらしいヒットを得ることができました。

リンク: "SS-MIX" 厚生労働省 - Google 検索.

すると、予想外にいろんなリソースがあって、つい読みふけってしまいました。PDF形式に限るとさらに興味深いです。

リンク: 厚生労働省 "SS MIX " filetype:PDF - Google 検索.

 その一つは平成19年度医療IT推進協議会シンポジウムの厚生労働省の講演ですが、今年度の厚生労働省の医療情報技術開発予算が6億円あまりというので、やりくりが大変だろうなぁ、と同情を禁じ得ませんでした。私の職場の病院情報システムの年間TCOに及ばないわけですから……。こちらもがんばらなくっちゃ。

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2008/07/10

日本型PHRはCloudよりも携帯電話でP2P?

学会の感想を書くつもりが、大きく膨らんでしまいました。

 日本病院学会の「電子カルテと標準化」のシンポジウムを聴いてきました。看板と中身は異なり、病院発の医療IT、看護ITの実践報告という感じでした。シンポジストの顔ぶれで予想はしていましたが、それ以上に良い意味で裏切られた企画だったと思います。
 ここでの発表やディスカッションを見ていて、日本型PHR(Personal Health Record)は、政府や行政主導型のRHIO,NHINなどのEHRでなく、Google HealthやMicrosoft HealtVaultなどCloud Computing型EHRの日本語版でもなく、「携帯電話等のストレージ(メモリ)を核としたP2P(Peer to Peer)型になるのではないか」という感想を持ちました。「未踏」のK先生には「今頃気づきましたか」と言われそうですが(笑)。

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2008/06/25

これが現実-揺らぐ電子カルテ三原則

昨年こんなことを書きました。
リンク: 揺らぐ電子カルテ三原則.

 今年のSeagaia Meetingでは、大橋克洋先生から”裁判の証拠として「電子カルテ」はどう対応すればよいか ”というご発表があったようです。私は参加できませんでしたが、大変わかりやすい資料が載っています。

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2008/06/24

よりによって同日開催

 医療マネジメント学会の総会・学術集会に出席してきました。会務報告なんかが行われる総会の会場で、パソコン広げて文章を書いていたら、来年の総会の案内がされていました。

「おー、来年は医療マネジメント学会も長崎開催か。医療情報学会シンポジウムも佐世保開催で、来年の梅雨時は長崎行きが続くなぁ」などとぼんやり思っていました。
月曜になり、自分のスケジュールに登録しようとして日付をメモしていないことに気づきました。でも目と耳には何となく残像が残っています。
「6月12,13日だったような……」
 熊本の事務局に電話で確認しました。そうです。第11回医療マネジメント学会学術総会と、 第13回日本医療情報学会春季学術大会(シンポジウム2009)は同じ日程に重なっているのです。それも長崎市と佐世保市で股裂き状態。

リンク: 日本医療マネジメント学会.

リンク: 有限責任中間法人:日本医療情報学会(JAMI).

もちろん私は佐世保の方を手伝いに行くわけですが……。おぉぉ、いろいろ大変、嵐の予感。

2008/06/27追記
まだ公式発表はありませんが、第13回日本医療情報学会春季学術大会(シンポジウム2009)の方が日程と場所を変更したようです。ひと安心。

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2008/06/23

医療用パソコンは看護師向けより患者向けに

「松下、業務用超小型パソコンを世界展開」だそうです。

リンク: 松下 看護師 パソコン - Google 検索.
Motion C5やF5のパナソニック版ということかもしれません。

インテル 医療 MCA - Google 検索.
亀田総合病院での利用検証レポートがインテルから出ています。
Philips Cliniscape

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2008/06/21

電子カルテのGUIガイドライン

業務連絡というか、検索エンジン対策の期間限定投稿です。

 厚生労働省に4月に提出しておいた、電子カルテシステムのグラフィカルユーザーインターフェースの基礎的ガイドラインをWeb公開しました。

 職場のシステム更新と重なったため、仕上げが悪いですが、だんだん修正したいと思います(汗)。まぁ中身は悪くないだろうと思っています。お暇な方は7月26日のイベントにもどうぞおいでください。

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2008/05/26

死亡時画像診断に「病理」が必要か

下記の海堂尊さんのインタビュー記事を見ていて、また不思議な用語を発見しました。私がAiという呼称に疑問を持っていることは前にも書きましたが、よく考えてみると、その日本語表記「死亡時画像病理診断」にも疑問が湧いてくるのです。

リンク: この国は「死因不明社会」?-医療・介護情報CBニュース-.
   「死亡時画像病理診断(オートプシーイメージング:Ai)は、死因を解明するため、
    遺体に対して画像診断を行う試みです。」

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2008/05/21

医師と消防士の業務上過失致死罪の違い

 医師に業務上過失致死傷罪を適用すべきかどうかというのが、よく巷で話題になっています。

リンク: @search:医師 業務上過失致死 での検索結果.

 私は人に説明するときに、よく医師と消防士を比較するのですが、消防士が業務上過失致死傷罪に問われたという話は聞きません。

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2008/01/06

電子診断書作成支援システムへの疑問

 生命保険協会が医師の診断書作成を支援するため、診断書の電子化ソフトの普及に取り組むのだそうです。以前(正しくはどこかの学会のランチョンセミナーでMEDI-Papyrusの紹介を見たときから)気になっていたのですが、この手のソフトウェアは本来不要なはずです。
 この事業は、本来当たり前のことが実現されていれば必要性の薄い、それも自分たちの業界で作っているソフトウェアの販売を促進するのが目的なのではという疑問がぬぐえません。

リンク: (社)生命保険協会|診断書の機械印字化ソフト認定について.

リンク: 電子診断書作成支援システム.特開2006-85684だそうです。かなりな長文。落胆しそうなのでほとんど読んでいません。

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2007/12/10

電子カルテには「落とし穴」がある-想起性の問題

何かと忙しい時期ですが、これは是非取り上げたいと思います。

リンク: 医学書院/医学界新聞【〔寄稿〕研修医がきれいにまとめた電子カルテには「落とし穴」がある(江村正)】(第2760号 2007年12月10日).

電子カルテの教育上のデメリットとして下記の3つを挙げておられます。

1)コピー&ペーストができる弊害
2)書(描)かない・書(描)けない弊害
3)現場以外でも入力できる弊害

 いやすばらしい指摘だと感心するとともに、自分たちもこのままで良いのだろうかと不安になっています。

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2007/11/29

がんばれIT戦略本部-医療評価委員会

ある研究者の方からお教えいただいた下記について調べていたら、
リンク: 統計解析機能を備えた電子カルテによる診療ナビゲーションシステムの開発 - 社会技術研究開発センター.

ここにたどり着きました。

リンク: 医療評価委員会.

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2007/11/15

真に必要な道路が完成した頃

誰もが感じることかもしれませんが、"真に必要な道路"が完成した頃には、その立派な道路を使っても届かないほど、病院が遠くなっているかもしれませんね。

リンク: @search:産める 病院 1割減 での検索結果.

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2007/10/10

Can Microsoft HealthVault vault into Japan?

This article is written in Japanese but followed by English portion.

そういえば、米国西海岸レッドモンドのマイクロソフトに行ったとき、説明してくださったどなたかが、ProviderにAzyxxi、ConsumerにMedstoryに加えて数週のうちにもうひとつ公にする予定があると言われてたような気がします。すみません、英語だと記憶が定かでなくて(笑)。下記を見たときにそれを思い出しました。詳細はこれから勉強したいと思います。

リンク: HealthBlog : Microsoft HealthVault: A Place to Search, Store and Connect Health Information for You and Your Family.

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2007/10/02

後発医薬品(ジェネリック薬)と電子カルテ

まだ調査不十分ですが、ずっと気になっているので書きます。電子カルテで処方を行い、薬局で後発医薬品に変更された場合、その薬歴データが電子的に医療機関にフィードバックできていないのではという疑問です。

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2007/08/29

病院の外来担当表をRSSで

 医療連携システムなどを考えていると、病院の外来の担当医名の最新情報を簡単に知りたいという場合があります。最近は病院もWebサイトに外来担当表を載せたりしていますが、いつ更新されているのかはなかなか知ることができません。その都度サイトを見に行けばよいとは思いますが、複数の医療機関となると困難です。その外来日を一覧表示できれば便利だと思います。
 そこで、病院のWebサイトから、外来担当表を一定の書式でRSSフィードみたいな仕組みを使って発信してはどうかと思いました。この仕組みがあれば、紹介医療機関側は、いつも最新の外来担当表を手にできます。紹介状発行システムでは、正しい宛名も自動入力できるようになります。
 自治体等の医療機関情報提供システムでも、その情報の鮮度を保つのは大変です。しかしRSS外来担当表があれば、いつでも正しい最新情報を提供できるでしょう。休診情報も含めるようになれば、曜日と診療科を選ぶだけでその日に外来をやっている医療機関の一覧も出せます。
 このような、医療機関情報のwebサービス(ちょっと言葉の定義が違うかもしれませんが)というのが欲しいなと思います。

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2007/08/27

携帯電話はIS&Cの媒体となるか

昔(といっても10年は経ってないと思いますが)、アイザックというものがありました。「医用画像データを光磁気ディスクに記録する際の標準フォーマットであるIS&C規格」というものです。

リンク: IS&C委員会HP.

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2007/07/14

セカンドライフなど仮想空間での医療情報提供

私はJIMA(日本インターネット医療協議会)の正会員でもあります。毎年必ず新しいアイデアをもらえるJIMAのイベントですが、今年はセカンドライフ上にバーチャルクリニックを作る実験の発表がありました。

リンク: JIMA2007 会員フォーラム.

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2007/06/26

マイクロソフトでHIS(1) 検査結果照会

私はかねてから、病院情報システムのうちで医事会計システム以外は、マイクロソフト社のOfficeやExchange,SharePoint製品群だけで表現できるのではないかと思っています。そんなバカなと思われるでしょうが、暇な方はおつきあいください。

キーワードは、「もしそこにあるシステムが存在しなかったら」です。

暗黒星団帝国マ社向けの下書きです。

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2007/03/28

揺らぐ電子カルテ三原則

メーリングリストで、こんな記事を教えていただきました。登録制なので、見えない人のために後に概要を書きます。

リンク: 電子カルテは裁判の証拠になり得るか:日経メディカル オンライン.

・裁判では、紙媒体に記録されたカルテは、コピーを証拠として提出するのが一般的で、電子カルテについても、デジタルデータをいったん紙媒体に印刷したものを提出することになる。しかし診療の過程での画面表示を忠実に再現して印刷するという機能が必要。
・紙印刷でなく原本のデジタルデータを裁判所に提出しても、裁判所のコンピューターでは見られない。
・相手側が電子カルテの改竄を疑っている場合、それが無いことを証明するのが困難。

 いま私の職場も電子カルテシステムの更新に直面していますが、電子カルテのいわゆる3原則(真正性・見読性・保存性)のうち、見読性はともかく、真正性、保存性の確保は正直言って難しいように思います。裁判所で相手を納得させるのはさらに困難な気がします。

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2006/12/02

病院は敷地内禁煙より地域内禁煙を目指すべき

・敷地内禁煙は隠れタバコを助長する可能性があり、火災などの心配がある。
・入院患者の無断外出やそれに派生する事故の危惧もある。
・敷地内禁煙は、敷地外の吸い殻を増やす恐れがある。


どこかで使い回すかもしれないのでちょっと文体変わります。すみません。

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2006/11/11

厚生労働省の小児救急医療電話相談事業(#8000)ページ

こういうページができているのを発見しました。11月1日現在の全国の状況がまとめられています。

リンク: 厚生労働省:小児救急医療電話相談事業(#8000)について.

 事業をおこなっていないのが県がまだ14あります。携帯電話で#8000が使えるところが8つに増えています。ほぼ24時間カバーしているのが大阪と大分の2つだけ。さあ今年度中にどこまでいけるでしょうか。

まとめ記事はこちら。

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2006/11/10

セーフキッズトレイン

Safe2

Safe3

この鉄道模型(?)は、私の職場にあります。楽しみながら子供たちを取り巻く危険を学べるようになっています。運転室にゲームみたいなのがありますが、いつもこどもたちが占有しているので触れたことがありません。

“ジョンソン・エンド・ジョンソン社会貢献委員会” の提供です。(ページの一番下)

 プラットホームもつくってあるので、鉄道好きの方でまだご覧になったことのない方は、ぜひ一度おいで下さい。

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2006/09/19

医療ミスを起こしにくい電子カルテ-厚労省が開発へ

asahi.comに次のような記事が載っていると教えてもらいました。

リンク: asahi.com: 治療の再説明受けやすく、患者に端末 厚労省が開発へ?-?健康.

 新システムでは、患者用の端末を使って、いつ、どんな説明を受け、どんな意思表明をしたことになっているかを、いつでも確認できる。画面上の選択肢から、再説明を求めたり、「迷っている」「撤回」などの意思表示をしたりもできる。情報は即座に伝わるので、医療者側も患者の不安などに即応できる。

医療安全・医療技術評価総合研究事業の一部みたいです。私も倣って記事を書いてみました。どこか載せてくれないかしら。

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2006/09/18

2006年は医療崩壊元年

ちょっと思い立って、「医療崩壊元年」というキーワードでネット検索してみました。

リンク: @search:"医療崩壊元年" での検索結果.

 重複も含め30件くらい見ましたが、すべて今年2006年を医療崩壊元年としています。一部には「周産期」とか「へき地」とか「小児」といった接頭語がついています。まだ3ヶ月残っていますが、以下が起きたのは確かです。もう定説となってきた感がありますね。

2006/2 福島県立大野病院の産婦人科医が帝王切開事故を理由に逮捕 
2006/3 診療報酬引き下げ3.16%

2006/4 山井和則議員、衆議院厚生労働委員会の質問で「医療崩壊元年」への危機感を表明
2006/5 医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か 出版
2006/6 大岩稔幸 : 今年は医療崩壊元年か. 月刊保団連, no. 903, p:38-39, 2006 (6)
2006/6 医療制度改革関連法成立

とりあえず思いついたものを列挙しましたが、まだありそうです。思い出したら追加します。

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2006/09/13

来年からは全国共通携帯電話で#8000??

しつこくこの話題ですみません。

政府広報誌のCabiネットには、来年からは全国共通の「#8000番」に携帯電話からもつながると書いてありました。本当だとすれば良いことなんですが。

まとめ記事はこちら

リンク: 社団法人 時事画報社のCabiネット.

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2006/09/04

小児救急電話相談、医師でなくとも良い

リンク: Google ニュース検索検索: 8000 小児救急.

報道によりますと、

厚労省は「相談員は医師に限らず、看護師が相談を受けたり、民間業者の相談サービスの活用も可能」として実施を促している。

とのことです。2004年8月のアイウーマンでは以下のように書いてありました。どうやら方針転換のようです。
 例えば、国の助成事業は、小児科医が直接相談に応じるか、または、相談内容に応じて小児科医が直接対応できる支援体制の確立が前提となっており、看護師や保健師、助産師だけの対応では助成対象にならない点だ。

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2006/08/14

「増患」という言葉を撲滅したい

私は基本的に「言葉狩り」というのは嫌いです。でも、この言葉を見るたびに、良い気持ちがしないのです。

「増患」

「増患」でGoogle検索

 一般には医療機関側からみた、「受診者を増やす活動」を意味する言葉のようです。

 意図するところは「(自院を訪れる)患者を増やす」ということなんですけど、この言葉を見ていると、括弧内が抜けた「患者を増やす」という活動に見えてしまうのは私だけでしょうか。なんだか「健康な人を病気にしてまでも、自分の医院や病院が儲かりさえすれば良い」という風に思えてしまいます。

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2006/07/19

小児救急電話相談事業:16県で未導入

リンク: 小児救急電話事業:全国16県で導入されず 厚労省調査-:MSN毎日インタラクティブ.

 まぁ予想したとおりというか、特に新味のある内容ではないのですが、一応チェックしてみました。深夜対応は大阪府と大分県のみ、以前、携帯電話では#8000にかからないと書きましたが、福井県では携帯電話から#8000が使えるみたいですね。

 今回の追記も含め、こちらにまとめて書いています。

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2006/06/13

医療分野で増加するWeb登録システムへの危惧

日頃から思っていることですが、急遽来週あたりに、以下のようなお話しを某所ですることになるかもしれません。以下はその抄録です。

 医療現場では、公的機関等によるデータ収集事業が増えている。演者の関係分野に限っても、ヒヤリハット収集や医療事故報告にはじまり、小児稀少疾患登録、がん登録などがある。医療界全体では、臨床研修評価登録、脳卒中登録、サリドマイド利用登録など様々な登録事業が立ち上がってきている。
 しかし、多くの事業はWebサイトにブラウザを使って登録する仕組みを用いており、臨床研究症例登録等には有効と考えられるが、電子カルテ等、既に業務がシステム化済みのユーザーにとっては入力の二度手間を強いられることになる。
 今後はこのような医療現場に負担を強いるシステムでなく、ASP等の仕組みを用いて現場の業務改善に寄与しながら登録データの収集もできるようなシステムが求められるのではないか。

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2006/05/15

ディテーリングとは。薬剤情報分野での日本語言い換え

 ずいぶん前のことだと思いますが、(株)ケアネットから、「eディテーリング」とタイトルの付いたメールが届き始めました。「ディテーリング」という言葉は知らなかったのと、メールの内容が薬剤情報提供関係だったので、業務上関わりがほとんど無いため無視していましたが、ある(トラックバックのできない)ブログで、有名な先生が「ディテーリング」という言葉の知識がないと言われていました。

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2006/05/11

ドクターショッピングの日本語訳をつくろう

ひさびさの「つくろうシリーズ」ですが、今回は「ドクターショッピング」です。まったく誰がこんな不適切な言葉を言い出したのでしょうね。これを表題とする本まであるみたいです。

リンク: @search:ドクターショッピング での検索結果.

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2006/05/08

米国から医療情報システムの検証ネタ

米国ネタ、覚え書きです。昨冬のも含まれます。

Unexpected Increased Mortality After Implementation of a Commercially
Sold Computerized Physician Order Entry System
PEDIATRICS Vol. 116 No. 6 December 2005, pp. 1506-1512
http://pediatrics.aappublications.org/cgi/content/abstract/116/6/1506
http://pediatrics.aappublications.org/cgi/content/full/116/6/1506

AHRQ Evidence Report/Technology Assessment Number 132
リンク: Costs and Benefits of Health Information Technology.

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2006/04/23

電子カルテのコストの詳細な資料

以下で、さっそくこんな情報を仕入れました。

リンク: 医療情報のニュースや資料が入手できるサイト Medical IT Link.

中医協でITコスト調査報告をとりまとめ 中医協の診療報酬調査専門組織・医療機関のコスト調査分科会は平成17年度の調査結果をまとめた。病院でのシステム導入保守の年間費用は1床当たり約55万円だが、25~100万円までのバラツキがみられた。また、対医業収入比率は約2.6%だが、1~5%までのバラツキがみられた。詳細は、WAM NETで見ることができる。

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2006/03/01

「特例優遇」ふたたび

リンク: NIFTY @search:ちゃんを救う会 OR ちゃん募金 での検索結果.

 ずっと昔に、「特例優遇」という文章を書きました。暇な人はGoogle等で検索してみてください。当時は脳死者からの臓器移植ができず、「募金の集めやすい人だけが海外で助かる現状はいかがなものか」という内容でした。

 職場が変わって以来、「子供たちが臓器移植のために募金で海外渡航」という報道を目にすると、よくこの「特例優遇」を思い出すようになりました。その後臓器移植法もできて、15歳以上なら国内で脳死臓器移植で助かる道もできました。でも、「ちゃん募金」と「救う会」はいっこうに減りません。
 当事者の皆さんのご苦労は大変なのだろうと思いますが、意外にも短期間で億単位の募金が集まるのにびっくりすることもしばしばです。でも、一方で募金ができない、募金の集まらない人もいらっしゃるに違いないと思います。

 今のままではたぶんいけない、ではどうすればよいのか……。この問題を考えだすと、決まって気分が暗くなって、「いっそ日本の医療全体も募金でまかなうようにしては……」などとバカなことを考えてしまうのです。
 リンク先の会の会計報告などを見ていると、海外では先進医療にどのくらいの医療費が掛かるのかもよくわかりますね。

いつもと違って何か結論や主張があるわけでもなく、とりとめない記事ですが、興味のある方はこちらなどもご覧下さい。
臓器移植法改正を考える
トリオジャパン

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2006/02/21

#8000の小児救急電話相談、計画倒れか

元記事に追加しましたが、新規記事でも立てておきましょう。

リンク: asahi.com:小児救急電話相談、17県が未導入.

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2006/02/14

「医専」卒業生の時代的変遷

最近「時代は変わるものだナー」という経験をしました。
 
  医師の方は、「医専卒です」とか「医専で教えていた」などと聞くと、医師、それもかなり高齢の方を思い浮かべるのではないかと思います。かつて、「医専」というと医学専門学校というものを意味していました。医師を養成する学校です。こちらが詳しいです。

 しかし、いま世の中では「医専」で検索すると「大阪医専」が出てきます。昔とは異なり医師以外のいろんな職種を養成する学校です。
 先週末に行ってきましたが、大阪駅近く、ウエスティンホテルの向かいに大変立派な建物が建っていました。玄関前には実習用とおぼしきナンバーのない救急車が。
 ロビーに掲示してあるさまざまな資格取得者一覧を見て、「また次の資格を目指して勉強しようかな」と思いを新たにしました。

リンク: メディカル総合学園:大阪医専.

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2006/01/20

民間病院を中心とした医療情報連携フォーラム(MIRF)

以下にWebサイトがあるのですが、なぜか検索できないので、リンクしてあげることにしました。ミルフと読むみたいです。

リンク: 民間病院を中心とした医療情報連携フォーラム(MIRF).

 ぜひ入会したいのですが、年会費¥50,000がネックです。この会費は「設立年度限定措置」らしいので、来年はもっと上がるのかも。うちの職場が払ってくれるかどうかわからず、どんな説得文を書くか思案中です。

洛和会つながりで、こんなのも見つけました。
  電子カルテの導入プロセスとその成功要因―洛和会音羽病院の事例―(PDF)

  病院組織変革と情報技術の導入-洛和会ヘルスケアシステムにおける電子カルテの導入事例-(PDF)
 

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2006/01/06

医療ニュースサイトの覇者はどこだ

 ずっと前から、医療関係のニュース収集は「yahoo医療ニュース」と決めていたのですが、

 その後は積極的M&Aでがんばるソネット・エムスリーの「m3.com」も加えていました。こちらはメールでの見出し配信もありますし。

 さらに最近ケアネットの「 ニュース医新(医療ニュース)」がリニューアルしたのですが、件数が多いし、有名人(?)blogも始めてるので訪問回数が伸びています。

 このうちどこかがRSS出してくれると、(私の中では)俄然有利になると思うのですが。「日経BPの医療面」は既にRSSフィードだしてますね。さて、どこが先行するでしょうか。

 その他には「japan-medicine」も少数ですが、良い記事を載せてくれています。ついに購読に踏み切りましたっ。



続報 きょうも退却?医療ニュースサイトその後

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2005/12/15

誤発注利益を子供たちのために役立てて下さい

 証券会社各社が、このたびの誤発注利益を全額返上されるとのことで、その使途を検討されていることと思いますが、日本の次代を担うこどもたちのために役立てていただけませんか。

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2005/11/04

「開業医の黒字228万円」を誤解しないために

ちょっとメモがわりです。

開業医の黒字228万円 - Google 検索.という報道の解説を教えてもらいました。

新聞報道 開業医黒字、月228万円 のトリック

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2005/10/14

HL7の上をいく。HL8,HL9,HL10……

 あるSNSで、お友達の日記に「HL7ってなに???」というトピックがありました。それにインスパイアされて(笑)これを書いています。トラックバックできないのが残念。
 HL7についてはこちらをご覧ください。ではHL8とは?

続きを読む "HL7の上をいく。HL8,HL9,HL10……"

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2005/10/13

「足の裏から毒素」って言うけれど

 最近オープンしたgoo ヘルスケア。いろいろ便利な情報もあるみたいで、ときどき利用するようになりました。

 しかし、気になるのが「今日の健康 ひとことり」。健康のためのとっておきのひとことを毎日紹介というのですが、内容が怪しくないですか?例えばこちら。

リンク: 今日の健康ひとことり -足のウラから、毒素をバンバン出そう.

 体には毒素を出しやすい場所が3つあって(腎臓は入ってません)、その一つが足の裏なのだとか。この内容で大丈夫なんだろうか。果たしていつまで続けられるだろうか。興味津々です。

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2005/08/24

国研:医療の専門家に期待する言葉遣いの工夫

以下の報道を教えてもらいましたので、元ネタを調査しました。

リンク: NIKKEI NET:医師の説明、36%が「難解」・国語研調査.

出所は、国立国語学研究所の外来語に関する意識調査II(全国調査)です。その中に、第4章 医療の専門家に期待する言葉遣いの工夫というのがあります。

 たとえば、分かりやすく言い換えたり,説明を加えたりしてほしい医療用語として、このようなものが挙がっています。

 「喀痰細胞診」「飛沫感染」などの専門用語(57.1%)と,「セカンドオピニオン」「プライマリーケア」などの外来語(56.5%)が,ともに6割弱で上位にある。以下,「CT」「HIV」などのアルファベットの略語(47.3%)が5割弱,「所見をとる」「処方する」などの病院でよく使われる言葉(27.3%)が3割弱の順である。
 また、以下の言葉のどれを使ってほしいかといった調査もされています。ホスピスから始まる二つめの選択肢候補に改善の余地がありそうですが。
 <ターミナルケア/終末医療/痛みをやわらげ精神を楽にする医療>
 <ホスピス/終末医療施設/末期患者医療施設>

 なかなか興味深い結果で、良い調査だと思います。私も一応国研ウオッチャーのつもりでいたのですが、これに気づかなかったとはまだまだ甘かったです(笑)。

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2005/08/11

いまどき「皮膚呼吸」はないでしょうNHKさん

この番組を見ました。素材はともかく、NHKの医学監修がずさんなのにがっかりしました。

リンク: NHKスペシャル2005/8/9 赤い背中.

 背中がやけどの瘢痕だから「皮膚呼吸ができないため、呼吸障害もある」のだそうです。「皮膚呼吸」、はっきり申し上げて迷信です。呼吸障害の原因は皮膚が拘縮してゆとりがないため、肺が膨らまないためだと思いますが。

皮膚呼吸って何(新しい創傷治療さん)
 この番組、再放送したり、内外のコンテスト等に出品されるのでしたら、ここを含めた医学的内容の問題点をきちんと修正してほしいものです。

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2005/08/03

絵空事の病院経営(5)実施入力に接触PANの応用を考える

 病院情報システムの実施入力を電子化した多くの施設で、今はバーコードが使われています。患者さんに薬を渡すたびに自分の名札と患者のリストバンドと薬のバーコードを入力。でも、言うは易く行うは難し。例えば6種類の薬がある場合、一度に入力するにはいろいろな困難を乗り越える必要があることがわかってきました。

 すると、次に思いつくのはRFID。10個でも一度に認証できちゃいます。でも、実際に動かす場面を考えると、心配が増えます。「隣の患者の薬を読み込んだりしないのか」など。

 ふと、PAN(Personal Area Network)が使えないかと思いました。たとえば医療者が薬を患者に渡すときに、手にちょっと触れるのです。すると医療者の手首かポケットの端末(無線LAN携帯電話みたいなもの)が医療者・患者・薬が繋がったことを検知して、bluetoothでベッドサイド端末に送信。心の通った自然な動きの中でブツの確認ができます。いかがでしょうか。

 PANやbluetoothの実施入力への応用については、2002年のJCMIで発表されてますが、手を触れることについては言及がないみたいですね。

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2005/07/20

モダンホスピタルショウ2005あれこれ

リンク: 国際モダンホスピタルショウ2005 | ニュースレリース.

医療情報関係しか行けなかったのですが、そこで目についたものをレポートします。

 なんと言ってもCSKのヒマワリの紙袋がスマッシュヒット賞。巨大できれいで目立つ。駅までの通路を歩いていても、ホスピタルショー帰りと一目でわかる。春先に来たNet & Comでもこんなきれいな袋はどこも配ってませんでした。

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2005/07/13

EGMAIN-EXのユーザー会をつくろう

富士通さんが病院情報システムの新製品を発表しました。プレスリリースに「出荷時期:即日」と書いてあるのがその自信のほどを表してますね(笑)。

リンク: @IT:富士通が電子カルテ拡充、最短3カ月導入の製品も.

 これで富士通の病院向け電子カルテシステムのラインナップは、従来のEGMAIN-EXとFXに加え、EX web editionとNXが加わったことになります。この発展の裏には、従来からの製品であるEGMAIN-EXユーザーの苦労があったことは想像に難くありません。

 そこで、苦労ばかりで現有製品へのフィードバックの恩恵に十分浴していないEXユーザーの横の連絡を持とうというのがこの企画です。ここで呼びかけても読んでる人がいるとは思えませんが、もしいたらご連絡ください。とりあえず私以外に1施設3施設は前向きの返事をいただいてます(笑)。来年の富士通フォーラムか、モダンホスピタルショウあたりに合わせて、旗揚げイベントでも開きたいものです。今秋という意見も出てますが。

 ユーザー会が「被害者の会」にならないように、富士通さんも既存ユーザーを大事にしてね。

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2005/06/18

自助努力では病院マネジメントの改善は困難

東京にきて2週間、初めて東京新聞を読んだら、佐々木かをりさんのコラムが目にとまりました。
「病院マネジメント」という題で、定期健診で長時間待たされたこと、それに電子カルテが関係していたことに疑問を呈されていました。

 残念ながら、今の仕組みのままで病院マネジメントの改善は困難だと思います。電子カルテのために医療現場が混乱するのも同根の症状です。

 一般の常識からすると、日本の電子カルテをはじめとした大病院向け医療情報システムの品質はかなり劣ります。

 たとえば、ユニクロで売っているシャツのボタン穴が、一番目は横、二番目は斜め、三番目は縦になっていて、ボタンの色も白、透明、黄色となっていたら、誰がそんなもの買うでしょうか。
  「使いにくくても、見た目は悪くても、着られればいいじゃないか
などとは、お店の人は言いません。
 いまどき、車のホイールのデザインが4輪バラバラだったら、いくら「性能には問題ありませんよ」と言われても買う人はいないでしょう。日本で一番安いクルマだって、このようなことはないはず。

 複数の企業の製品を見てきましたが、日本の医療情報システムのユーザビリティはこの状況に似ています。クルマで言えばレクサスのブランドで売っているような製品でも。
 確かに一応動くし、仕事ができないことはないのですが、残念ながら、工業製品と呼べる品質ではありません。ユーザビリティに表れる品質は、やはりそのシステム全体の品質の鏡です。そして、そのようなものが国民の命に関わる現場では使われているわけです。

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2005/04/01

そういうのは電子カルテと言いません

電子カルテ:小児科60人分ネット流出 鳥取赤十字病院
報道によりますと、

病院の説明では、03年4月から1年間勤務した小児科医が、自宅で使っていたパソコンがウイルスに感染した。電子カルテは、医師が研究目的で診療記録の内容をパソコンに入力した情報だった。
ですが、そういうのは「電子カルテ」とは言いません。いわば医師個人の覚え書きでしょう。困った記事ですねぇ。

「紙カルテを医師が無断でコピーし持ち出し、それを漏らしてしまった」と同義だと思います。個人情報が流失した点では重みは同じですが。

 この手の流出を完全に防ぐのは、私の職場でも今すぐにはまだ無理です。遅ればせながら少しずつ対策を前進させていくしかないようです。

参考にならないかもしれませんが、一応次を挙げておきます。
電子カルテの定義に関する日本医療情報学会の見解(PDF)

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2005/03/29

誰のせい?新設心臓外科で昨年手術実績173件

Google Newsから「佐世保市立」で検索

佐世保市立総合病院、手術ゼロでも「いい病院」 -読売新聞-
佐世保市立病院、架空の手術173件申告・過剰報酬200万円 -日本経済新聞-
医療報酬: 200万円を不正受給 佐世保市立総合病院 -毎日新聞-
手術実績を架空申告、報酬不正受給 -TBS-
手術実績なしで診療報酬請求 -NHK-
診療報酬問題、「不正の意図なし」病院長改めて強調 -読売新聞 -
 このニュース、身近な病院だけに気になります。最後のものを除いては病院に悪意があるような見出しですが、報道内容を見てると「誤報」まがいの見出しですね。

社保事務局は、書類を「見落としたと思う」(保険課)とミスを認めているが、「前任地での実績でも構わない」と説明したとの点については「あり得ない」(同課)と否定している。
たぶん私の言いがかりだと思いますが、
 「そんな説明はしていない」
とは言っていないのが気になります。  最近医療事故の釈明等で、「こういう事故はあってはならないことで」という言い回しに慣れているせいか、
「ありえない」けど「やったかもしれない」
と聞こえてしまいます。

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2005/03/08

医療カタカナ学は九州大学の独壇場?

ひょんなことから、「医療ネットワーク学」という文字が目に飛び込んできました。それを標榜しているのは、九州大学大学院 医学研究院 医療ネットワーク学講座です。

 このサイトのリンク先に、九州大学大学院 医学系学府 医療経営・管理学講座(専門職大学院)というのもあります。こちらには医療コミュニケーション学というのが。

 そういえば九州大学には医療システム学という教室もあります。さらに、はっきりとは確認できていないのですが、どうやらこの三つは同じ九州大学大学院でも違う組織に属しているみたいです。奥が深くて恐るべし、九州大学。

 以下は同サイトのシラバスにある、医療○○学、医療○○論の一覧です。もはや私のような凡人には中身の区別がつきません(笑)。

医療システム学
医療コミュニケーション学
医療管理学
医療経営学
医療経済学
医療財政学
医療政策学
医療行政学

医療安全管理論
医療人事管理論
医療制度改革論
医療財務管理論
医療オーガナイズ論
医療インテグレート論
医療コーディネート論
医療マスコミ論
医療マーケティング論

さあ、皆さんも大学で教えてくれる他の医療カタカナ学や医療○○論を探してみましょう。さすがに医療ユビキタス学はまだなかったみたい。


おまけ(宣伝)
私も会員になっているヘルスケア・リレーションシップ・マーケティング研究会(通称HCRM研究会)は、このたびNPO法人「ヘルスケア・リレーションズ」になりました。今後ともよろしく。

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2005/02/22

医療分野での個人情報保護法関連リンク集

以前お世話になった「医療とIT」さんの個人情報保護法関連の講習会のページですが、私もやむを得ず怪しいコンサルタント程度の話をしてきました。

そんなお仕事の必要上、関連リンク集を作っています。しばらくの間お勉強用に更新していきます。ほんとはwikiでも立てればいいんでしょうけれど。。。


「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン」等について(厚生労働省)

個人情報保護法施行に伴う準備事項(PDF形式、紙一枚です)(日本病院会)
院内掲示物やリーフレットのサンプル(PDF形式 日本病院会)丸写しはダメですよ(笑)

個人情報保護法のページ(首相官邸)

個人情報の保護に関する法律のページ(内閣府の国民生活政策サイト)こちらのリンク先が多いです。

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2004/12/04

保険証とクレジットカードは単一化しない方法も

nz6jpさんのクレジットカードのお話で、日本信販のニュースリリースを教えてもらいました。

日本信販、NICOSカードの子カードとして健康保険証発行
これは通常の家族カード(18歳以上)より低年齢まで発行対象を広げたことと、医療費限定というのが特徴ですね。保険証とクレジットカードの一体化が進まないことに対して、「策はある」という話しは聞いていましたが、これがその一つみたいです。

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2004/11/30

応えたぁ。(ナウシカ風)

3カ月くらい前の夏に書いた「乳房再建には保険診療の道もあったはず」ですが、メーリングリストで以下の記事が載ったことを教えてもらいました。

保険適用 明確でない基準 : がんと私 : 医療と介護 : YOMIURI ON-LINE (読売新聞)
私もほとんど忘れていましたが、追加取材ごくろうさまでした。

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2004/11/20

「認知症」はやめて「認知障」にしてほしい

ついに「痴呆」の言い換えが「認知症」と決まったみたいです。

当初候補に挙がった「認知障害」がすでに別概念で存在していたということらしいですが、検討会の皆さんのこの感覚、私はどうも違和感を覚えます。

○○症というと、○○に「なる」というのが普通ではないでしょうか。たとえば「健忘症」はものを忘れる病気です。認知症というと、「他人の考えていることがわかってしまう病気」という感じがします。千里眼みたいですが。

これ、「認知障」にできなかったのでしょうか。「障」のつく病名は「白内障」や「膝内障」など他にもあるし、「認知に障りがある」というニュアンスがすぐわかると思うのですけど。12月24日に最終決定とのこと。私今回はパブリックコメントに応じなかったのですが、再考してほしいものです。

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2004/10/30

エコノミークラス症候群の言い換え語をつくろう

新潟の地震避難者で車中泊を続ける方の中に、血栓症で死亡される方が複数出ています。この病気をNHKや新聞が「エコノミークラス症候群」と報じたのに驚きました。もうこの名称はまともな報道機関は使わなくなって、「ロングフライト血栓症」などの呼称に変えたものと思っていましたから。

 この「エコノミー症候群」とか「エコノミークラス症候群」という言葉、使う時には必ず解説が要りますし、更に今回は飛行機にも乗っていないのにこの呼称はないだろうということで、これに代わる名前を考えようというのが今回の企画です。まずは予備知識をこちらあたりで仕入れましょう。
  エコノミークラス症候群に関する提言(日本宇宙航空環境医学会)
  機内で行える深部静脈血栓症の予防対策(日本航空)

・下肢静脈滞留血栓症

 まず考えたのがこれ。医学的には正しいのですが、ありきたりなのと原因に言及してないのがつらいところです。お年寄りにも覚えやすい呼称にしたいし。

・不動下肢血栓症

 下肢を動かさないことが原因とすれば、この方がわかりやすいかもしれません。ただし命に関わるのはたいてい肺の血栓症のほうでしょうから、あまり下肢にこだわるのもよくないような気もします。

・長座り血栓症

 悪くないのですが、正座を連想するのが問題です。興味深いことに正座や座禅でこの病気になったという話は聞かないですね。

・足下げ血栓症(現状ではこれをお勧め)

 立っている時は足が下がっているとは普通言わないからいいかなと。ただ、この病気のポイントは「足を下げた姿勢を強いられる」ということなんですが、そのニュアンスが足りないのが弱いですね。連続とか強制とか拘束とか入れたいところです。でもそうするとやたらと長くなるし。

うまい言い換えを思いついた方は、コメントいただけると嬉しいです。

参考

パソコンユーザーにも「エコノミークラス症候群」の危険性(eThrombosis) 私も注意しなくちゃ。

シソーラス研究所さんのページに記事のスクラップがあります。語源や「旅行者血栓症」という名前についても解説が。インパクトという点ではやはり「エコノミークラス症候群」ですが。

おまけ

「痴呆」も別の言葉になるんでしょうか。主張は理解できますが、あまり気が進みません。

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2004/10/27

小児救急電話相談事業の終夜実施は大阪府が最初らしい

もう3週間も前に現場を見ずして・・コストカットにならず(内科開業医のお勉強日記さん)を拝見して以来先延ばしにしていたのですが、当方を「小児救急」検索から訪れて下さる方のためにも、書いておきます。

 大阪府が全国初ということは、今まで厚生労働省の音頭どおりにやった自治体は皆無だったというわけですね。

 まあ音頭を取る方より、乗せられなかった地方自治体の方が賢かったという見方もできないわけではありませんが、単に24時間体制にするお金も人的資源もなかったというだけなのだと思います。

 「24時間体制」はもちろん、この事業自体も見直して良い時期なのかも知れません。大臣も替わったことですし。もうひとつ気づいたのは、「#8000には携帯電話からはかからない」ということです。日本の携帯電話契約数は8300万ですよ。。。

Googleで検索: 小児救急電話を終夜実施へ 全国初、大阪府が年内に

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2004/10/26

医師に見せたい番組なのに、見られない

きょうのNHK総合テレビ、生活ほっとモーニングでは、シリーズ がんとともに生きる「患者パワーが医療を変える」というのをやっていました。ちょっとしか見られなかったのですが、良い企画だと思いました。
 見た部分だけの要旨を一言で表現するとすれば、「自分に合った納得のいく癌治療を受けるには、良い医師のネットワークを患者主導で作る方法もある」ということです。放射線治療の専門医が出演していたこともあり、「ガンの専門医のなかでも放射線治療のことは意外に知らない人もいる」という発言も出ていました。

 この番組、ぜひ医者にも見せたい内容です。でも、これを放送していたのは朝の9時代。普通の医師が見られる時間帯ではありません。なんとかならないでしょうか。しかし、深夜に放送しろといっても無理な話。
 ここは番組のうまい二次利用だと思います。

 例えば、日本医師会が放送局に金を払い、「医師にも見せたい」テレビ番組を、医師会会員に限ってオンデマンド配信やDVDで提供するというのはどうでしょう。これを会員に無料で提供できれば、医師会の組織率向上にも寄与するかもしれませんよ。

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2004/09/16

米国CPOEのメーカー別シェア

 ほとんど覚え書き目的で、うろ覚えのため信憑性も怪しいのですが、先週サンフランシスコで見せてもらったこちらの要約データによれば、現在米国の病院でCPOE(Computerized Provider Order Entry)を導入しているのは百たらずしかありません。もっと多いと思っていましたが。シェアのトップはCerner、次がEcripsys、3位がSiemensで、あと三社くらいがひと桁で続いています。
 CPOEではないですが、CernerのPowerChartOfficeという外来用電子カルテを見た感じでは、ユーザビリティはあまり褒められたものではなかったです。国は変わっても悩みは同じということでしょうか。

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2004/09/10

450億の売り上げで77億の赤字(米国)

某社のご厚意で、San Francisco General HospitalのIT部門見学に参加してきました。ITスタッフは53人で、米国の大病院としては少ない方ではと思います。

 患者構成をみると、マイノリティや無保険者がかなりいます。ニューヨークでの経験があるので、毎月数ミリオンドルの赤字だろうと思って尋ねてみると、見事にあたり。年間$410Mの収入に対して,赤字は70Mとのこと。それをサンフランシスコ市が補填しているのだそうです。日本の自治体にも聞かせてあげたいと思いました。いや、日本の事情を考えると自治体に負担させるのは可哀想で、国がなんとかすべきなのでしょうね。

 そうそう、1900の端末の40%がシンクライアントだと言っていました。ここもCIOの次のポジションにはナース、その下に医師がいました。

関連過去記事
RN/CIO-ナースがIT責任者になる病院が増えている(米国)

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2004/08/13

乳房再建には保険診療の道もあったはず

がんに挑む・乳がんと生きる : 乳房再建で 心晴れやか : 医療ルネサンス (読売新聞)

8月6日付けの上記を見て驚きました。乳がんに詳しいはずの本田麻由美記者がこのようなことを書いていらっしゃったからです。

欧米では再建を乳がん治療の一環として保険診療を認めている。日本でも、乳房を失った心と体の苦痛への治療ととらえ、全額自己負担の現状を改める必要があるのではないか。
 私は乳房再建は現在の日本でも保険診療可能だと思っています。身近な医療機関でも実際保険診療をやっているのではと思います。
 日本の標準病名マスターには「乳癌術後後遺症」の病名があります。また、乳房の「瘢痕拘縮」の病名でも良いでしょう。それに対して筋皮弁術や遊離血管付き複合組織移植といった手術が行われていると思います。

 自費診療になるのは、シリコンや生理食塩水を入れるバッグが保険適用外なためです。(善し悪しは別として)混合診療が解禁されればバッグ代のみでOKになるでしょう。
 シリコンなどの方が手軽な手術で形よくできますが、人工物を使わないと言う点では自分の組織による手術も利点があります。上手な医師がやれば満足できる結果になります。

 読売新聞では1年前にも同じ先生の出てくる記事がありますが、そちらには「おなかの脂肪を使う再建法は保険がきく」と書いてあります。今回とは違いますね。

 今回の「医療ルネサンス」を読んで、「乳房再建は全額自己負担」と思いこむ人が増えないことを祈ります。「乳房再建」「保険」でネット検索するといろいろ情報が得られると思います。


2004/11/29 参考リンク追加
日本形成外科学会の形成外科と健康保険、育成医療のページ
  「ガン切除後の再建手術などは健康保険の対象」
市立岸和田市民病院の形成外科のページ
  乳房再建は行っているが、保険外診療は行っていないと書いてあります。
2004/11/30 関連記事
上記を書いた途端、紙上で反応がありました。また虫の知らせ??
応えたぁ。(ナウシカ風)

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2004/07/31

絵空事の病院経営(4) 病院こそブレードPC

 病院の全ベッドに端末を置くと、大学病院ではベッド数の1.5倍から2倍の端末が設置されるようになります。そんな膨大な端末を専任でもない病院の職員が管理するのは大変ということで、従来からシンクライアントがよいだろうと言ってきました。

 しかし普通にTerminal Serverを使うと、ユーザーがきちんとログオフせずに移動して別端末から接続した場合、1ユーザーのセッションが複数できてしまうみたいです。これでは困ります。この点Windows XP Proにあるリモートデスクトップは、同時に2つのセッションを許さないためそんなことはなく、重宝しています。Metaframeならこの辺りのセッション管理を制御できるのではと思いますが、よく知りませんので、ご存じの方は教えていただけると助かります。

 落雷などで数秒の停電やサージにやられた場合、病院システム全体としてはけっこうダメージが大きいのではという相談を受けました。端末については、全端末をノートにして緊急時に短時間でもバッテリ駆動することが考えられます。でもネットワーク機器についてはうまい考えが浮かびません。

 やはりここはネットワーク機器も含めて一カ所に集めて電源対策を施すのが良いように思います。そしてCitrixサーバかブレードPCを並べて、外の端末は全てシンクライアント。これなら電源だけでなくハード故障やパッチ当て、セキュリティの面でも楽です。

 病院のトップはITの初期投資はともかく保守運用経費には疎いことが多いので、買うときの値段は少々高くても、あとが楽な道を選んでおくのも良いのではないかと思っています。

 病院のベッドサイド端末を提案している各社に、「この外形でディスクレス・ファンレスのものはないの」とずっとお願いしていたのですが、最近ついに出てきたみたいです。OSは組込用Windows XPのようでしたので、シンクライアントとは言えませんが。

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2004/07/29

医療機関の広報に患者の力を

ケアネットの医療ニュースコーナーにこんなエントリーが。

医療機関に求められる広報戦略 徹底した患者ニーズへの対応
 日本には、緩和されつつあるとはいえ医療機関の広告規制があります。一方でインターネットは対象外、雑誌やテレビでは医療や健康の情報がガンガン流れています。上手なところはうまくやると思いますが、上手すぎても「あくどいのでは」と思われる恐れがあるかもしれません。だから口コミが一番ということなんでしょうが。

 私の文章「患者の実話を利用した米国の病院広報」の載った号もちょうど出ました(宣伝失礼)。あっちに書いてるのでここにはあまり書けません。不便なものですね(笑)。

看護管理 2004年8月号

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2004/07/17

前提を忘れてないか「決定版:良い病院ランキング」

日経BP社のMedwaveで「決定版:良い病院ランキング」--総合ベスト10を発表だそうです。

 ぱらぱらと見て、「ランキングの高い病院って、関東から関西に偏ってるなぁ」と思いました。良い病院はこの地域に偏っているとも思えないのに。不審に思って隅から隅までよく見たら、

対象:日本医療機能評価機構の認定済み(かつ、2004年3月10日現在で、評点を同機構のホームページで開示)の一般病院で、関東、東海、近畿17県にある217病院。
だそうです。

 まったく、それなら「決定版」じゃなくて「関東・東海・近畿版:良い病院ランキング」としてほしいものです。紛らわしい。

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2004/06/29

絵空事の病院経営(3)ITはむしろ医療の周辺業務で役に立つ

 この内容は半年くらい前から頭の中にあったのですが、先週北九州医療IT研究会が開いてくれた無料イベント「病院における電子カルテ講演会」に触発され、とりあえず書いています。

 医療のIT化を推進して経営に役立てるというと、まず電子カルテを思い浮かべる方が多いと思います。

 そうじゃないだろうと私は前から思っていました。今回の講演会では、情報システムの導入で看護師や事務職の残業がほとんどゼロになったという病院がふたつありました。どちらも電子カルテを持ってはいますが、電子カルテ業界の主要製品とは反対の岸を歩んでいる印象です。では業務効率化の鍵としてこの2つに共通しているのは何でしょうか。それはグループウェアをとことん使い込んでいること。

 病院の職員は、実は伝言・連絡・業務割り振り・スケジュール調整・施設予約・書類作成・稟議・決裁といった、言いようによっては医療と直結しない雑用に取られる時間が大変多いのです。これらの雑用をグループウェアで解決してあげるだけでも、医療関係者は本業に集中でき、定時に帰れる大きな力になっているのです。

 「実例があるようじゃ、絵空事じゃないだろう」ですって? 私の職場ではじゅうぶん絵空事なんです。。。私自身は1999年以来ExchangeもGroupWiseもNotes/DominoもCybozuも実ライセンスを動かし、そのうち3つは現役なんですけど、今使ってくれているのは100ライセンス中10人足らず。

 締め切り前の原稿がたまっているのに、つい書いてしまいました。後日加筆したいと思います。

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2004/06/15

「手術は成功でしたか?」とはもう聞かないでください

スポーツニュースで「エキスポズ大家投手、右手骨折」(正しくは右手首ですが)というのを見ました。上り調子だったので残念です。気長に復帰を待ちたいと思います。

 このニュースで気になったのが、「大家投手の手術が成功」という見出しです。30年前ならいざ知らず、いまどき手術をして「成功」か「失敗」という時代ではないでしょう。マスコミには「成功」という表現を使うのをやめてほしいものです。
 マスコミ関係でなくても、「手術は成功でしたか?」と医師に聞いて困ったような顔をされた経験をお持ちの方も多いと思います。



現代の医学は進歩している

 現代の医療で、成功か失敗かやってみなければわからないような手術がどのくらいあるでしょうか。たとえば腹部大動脈瘤破裂とか、緊急帝王切開など、1分を争う緊急手術くらいのものだと思います。現代のほとんどの手術は「成功」するまで終わらないのです。
 手術に成功、失敗という言い方が可能だったのは、3,40年以上昔、手術がそれこそ命がけの賭けだった時代のことだと思います。当時は手術の失敗の多くは死を意味していたでしょうし、手術が失敗でも、そのことで医療者を責める人もいなかったでしょう。

今どき「失敗」と言えば「医療ミス」扱いでは?

 それでは、今のご時世、報道記者に対して「手術は失敗でした」などと言おうものならどうなるでしょう。かなりの率の記者が見出しに「○○病院で医療ミスか、手術に失敗」とつけるのではないでしょうか。このような状況ですので、医療者にしてみれば、100の目標に対して80しか達成できずたとえ心の中では失敗だと思っていても、絶対に「失敗」と言えるわけがありません。

手術の成功は直後には判断できない

 例えば、ガンの手術を考えてみましょう。手術の成功が「ガンが治った」ことを意味するのだとすれば、ほんとうにガンが再発せず、成功だったとわかるには5年かかることになります。手術の直後に「成功ですか」と聞いても意味はないのです。

手術に「完全」はない

 私なら、たとえ心の中で「きょうの手術は満点のできだった」と思っていても、「成功しましたか」と聞かれて「ハイッ」と即答はできません。医療に絶対はないと思うからです。ほとんどすべての手術の結果は、成功と失敗の両極端の中間に位置しているのです。
 まあ世の中には胸を張って「もちろん成功ですよ」と即座に言える医師もいるとは思いますが。

結論

 ですから、「手術は成功しましたか」とは聞かないで下さい。「手術はどうでしたか」とか「手術はうまくいきましたか」と聞いてもらえれば、医師が答えに詰まることはないでしょう。

04/06/23追加
 イラクの少年、モハマド君の左眼の手術も「成功」だったようです。失敗するような手術ではなかったとおもいますが、世間の関心が高いだけに、執刀医の先生もちょっと緊張したかも。

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2004/06/12

病院もホテルのような設備がないと負け組か

 私の職場では3年後に建つ予定の新病棟の詳細設計がたけなわになっています。「なんでこの期に及んでそんなことがまだ決まってないの?」と言いたいのを我慢して列席していますが。「最近見学した○○病院は」などと言おうものなら、「あそこはバブルですから」と相手にされません。幸いまだ「米国の○○病院は」とは言わずに済んでいます。

 トイレの数、家族への説明のための部屋や患者情報室や医学生・研修医を指導する部屋の配置など、どの問題を検討しても行き詰まるので、研究会や学会で外に出たときに、いろんな病院や業者の人に「入院患者さんにベッドで映画を見てもらうための仕組みとして、ビデオオンデマンドとDVDレンタル配達のどちらが良いか」意見を聞くことで気を紛らわせています。ベッドサイドに置く端末の業者にいろいろ意見を言ってきたのですが、最新の製品ではかなり実現されてきました。次は「ハイビジョン画質と立体音響ヘッドホン」でも提案してみようかと思っています。。。
 もちろん日本の病院にはもっと本質的なところで議論せねばならない問題が山積しているのはわかるのですが、当面手のつけようがなく……。

 米国でも最新の病院はホテルなみのサービスに拍車がかかっているとか。米国での私の職場もホテルのような特別病棟がありましたが。平均在院日数がほんの数日なのだから、ホテルの設備はいらないのではという気もするのですが、やはりそれでは「負け組」でしょうか(笑)。

 研修医に混じってホテルマンから接遇講習を受けたためか、立て続けの出演依頼をNoと言わずに何でも引き受けているこの頃です。

参考過去記事
Patient SatisfactionからPatient Experienceへ

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2004/06/03

13年前の今日はあの日。

最近は週に一つくらいしか書いてないのですが、もともと一日に2本の記事は書かないで、できるだけ別の日に分けるようにしていました。

でも、今日は2つめを書きます。なぜって、6月3日は私にとっても忘れられない日なので。

島原の長い夜(NIFTY版)

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厚生「労働」省は「厚生」労働省を指導してほしい

当直月10回など過酷勤務、500救急病院にメス

厚生労働省は、多くの救急病院が労働基準法に違反しているため、全国一斉に実態調査だそうです。

このような報道を見ると、いつも違和感が拭えません。

 結局のところ医師を過重労働させているのは「厚生」労働省であって、それを厚生「労働」省がけしからんと言って立ち入り調査や指導や命令を行うわけです。指導は現場の医療機関に対して行われ、自分のところの医政局なんかを指導するわけではないでしょう。現場を巻き込まず、自分たちの省内で解決してほしいものです。

こういうのもマッチポンプと呼ぶのでしょうか。

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2004/05/19

医療はサービス業か

このテーマは議論しても答えの出にくいもののひとつだと思われ、採用する論拠によって「サービス業である」「サービス業とはいえない」のどちらとも言うことができます。ディベート大会の題材に適しているかもしれません。私はどちらかというと心情的にはサービス業肯定派でやってきました。日曜日に教えてもらって初めて知ったのですが、平成7年度の厚生白書が「サービス業」だと述べているそうです。

 厚生労働省の白書等データベースで1995年を「サービス業」で検索すると、簡単に見つかりました。

医療は,産業としては第三次産業の中のサービス業としてとらえられている。
 まぁ議論はともかく、厚生労働省が今後の白書で否定するまでは、「医療はサービス業」と言っておいても言い負かされることはないかな、などと卑怯なことを考えてしまいました。

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2004/05/16

今週は「患者中心の医療」週間

 きょうは、大阪で開催されたCOML医療フォーラム2004「どうすれば実現するの?“患者中心の医療”」に初めて参加してきました。印象に残った言葉を私なりの脚色で挙げてみます。

 医療の結果が期待どおりならそれまでの過程の不満も消えるが、そうでないとき不満は火を噴く(杏林大 川村氏)。

 医師の技能と態度はどちらが患者満足につながるか。感染症など治る病気ではむしろ前者、慢性病だと後者の比重が増してくる(千葉大病院 生坂氏)。

 今日来てみて、全面禁煙で空いた喫煙室を患者情報室に改装しようかと思うようになった(都立豊島病院 関口氏)。

 アドボカシー室への最大の評価は「あそこに相談すれば必ず回答をくれる」という信頼だった(七沢リハビリテーション病院 鶴田氏)。

 来週日曜日は東京でシンポジウム“患者中心の参加型医療をめざして2004”「患者安全と快適空間の創造」の司会をすることになっていますので、私にとって今週はさながら「患者中心の医療」ウイークという感じです。この言葉自体はいまどきどこの医療機関の「理念」にも出てきそうな言葉ですが、改めて考え直す良い機会になりました。

 23日のシンポジウムの詳細はHCRM研究会からどうぞ。

 いっそ毎年COMLとHCRMが組んで、1週おきに東西でフォーラムとシンポジウムをやれば、本当に「患者中心の医療」週間という名が定着するかも。。。

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2004/05/08

実験だけで終わる遠隔医療は補助金の墓場になっていないか

ある「国内初」の遠隔医療に関する記者発表のお知らせが届きました。

国内で初めて、商用回線を利用して遠隔地から内視鏡外科手術用カメラの視野を制御した「遠隔共同手術」
とのことです。

 私も実際に役に立っている遠隔医療の実務をやっていますので、遠隔医療が現実に利用されるための条件は理解しているつもりです。私見では、コストに見合う効果、人のつながりの存在、救命への貢献です。

今後、医療界において広く利用される見込みがあり、医療の質と安全性の向上、国民医療への向上に大きく寄与できると考えております。
 私は「○○初の遠隔医療」と聞くとまず疑ってかかることにしています。今回も私には広く利用されるとは信じられません。
 
 商用回線を利用した遠隔医療自体は新しいものではなく、長崎の離島では1991年からCT画像の伝送を行っており、福岡の病院と長崎県対馬の病院の間では、商用回線を利用して離島の病院の心臓カテーテル手技の支援を97年頃から行い、多くの患者さんが救われています。これはあくまで見ながらアドバイスする「支援」であって「遠隔操作」ではありません。
 一方手術の遠隔操作も2001年頃から実験されているはずですが、専用の光ファイバーなどでの遠隔手術さえ普及していません。一言で言えばリスクに見合う需要がないからです。商用回線にすれば普及するとは思えません。

 遠隔医療の歴史は、「実験のための実験」の歴史だと思います。「補助金の墓場」と言っても良いかもしれません。従来華々しく報道された遠隔医療の実験が実用化された例をいくつ挙げることができるでしょうか。
 
 くだらない数字ですが、Googleで「遠隔医療」を検索すると18500件、「遠隔医療」「実験」は5580件、「遠隔医療」「実用」は773件しかありません。ドクターヘリ、ES細胞、肝移植など他の言葉と比べてみると興味深いです。
 我が国の遠隔医療は内視鏡手術より20年も歴史が古い1971年に始まったのですが、いつまでたっても実験ばかりやっているような気がします。

参考
遠隔医療システム研究会
日本における遠隔医療(1998) 現在最新調査が進行中

ニューヨークとストラスブールで遠隔手術(2001)
大西洋越し遠隔手術

太平洋をまたぐ手術を企画(2001)

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2004/05/01

医療に関するblog探訪(4) 未来の研修医へのプロモーション活動で苦悩する

 このシリーズもずいぶん間が空きましたが、その間もいろんな医療にまつわるblogを見て回っていました。その中のひとつ、毎日のようにパワフルに更新されてるblogで「あーっ、それだけは書いちゃだめだよ」という記事を見つけて恐くなりました。良いことを100書いても、1個の地雷を踏んでしまえば全ては終わりです。過去にとりあげさせていただいた3人の方々は、幸いにそのようなことはないようで、安心して見にいけます。

 で、今回4つめのblogを選ばせていただくことにしました。もう一か月以上前からチェックしている、「ちりんのblog」さん。日記サイト「ちりんの部屋」の草稿用とのことです。この方は医学生とのことで、私がそうだった頃の文章力と比べると、天と地ほどの差があるように思います。
 特にblog版の方は、1,2行に凝縮されたコメントが、謎掛けのように読む者の脳を攻め立ててきます。そのリンク先にも私の知らない世界が広がっていて、まだ底が見えません。たくさんの記述の中には、ひょっとすると「それを書いちゃおしまいだよ」という内容も含まれているのかもしれませんが、あの話題の量に対して私の読解力でチェックするのは不可能なようです(笑)。

 さて、 ずっと前から4回目はこちらと決めていたのですが、なぜ書くまでにこんなに時間がかかったのか、またこのところなぜこちらの投稿数が減っているのかというと、日本に帰ったとたんの4月から「臨床教育・研修センター」(別名臨床研修・教育センター)にも配属されたためです。それも未来の研修医に対してインターネットを駆使した広報・マーケティング活動を仕掛けるというのが私の役目。他のスタッフと「今どきの医学生は何を考え、望んでいるのか?」という話になると、この「ちりんのblog」のことが思い出されて苦悩が深くなります。仕方なく文章より動画で勝負しようと、放送局の副調整室みたいな小部屋で難解なAdobe Premiereとマニュアルも読まずに格闘する日々。ようやく初歩的な操作は身に付いてきたようです。

 金曜夜には研修センターのメールマガジンの第一号も無事配信することができ、連休は安心して本業と医療安全の懸案にとりかかれそうな感じです。

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2004/04/13

平均在院日数が減少すると、生命保険料は割高になる

AFLACのCMソングが耳について離れないこの頃ですが、唄の後で「入院一日あたり5000円の入院給付金なら保険料は……」と言っているのに気づきました。

 日本の病院の平均在院日数は、近年ずっと減り続けています。今後もまだまだ減ると思います。米国並みの5~7日にまでは当面行かないでしょうけれど。
 一方生命保険の入院給付金の多くは、入院日数に応じて支払われています。同じ病気で入院してもだんだんと入院期間は少なくなってきているわけですので、当然もらえる入院給付金も減ってきています。つまり、日頃払っている保険料は年々割高になってきているのです。

 生命保険で入院給付を受ける患者側からすると、長く入院していた方が給付金が多くもらえて助かります。しかし日本の医療の現状は、そのような患者の求めに応じて「保険給付目的の入院」を許せるほど甘くはなくなってきています。

この問題に対する処方箋は2つ考えられます。

 抜本的には入院給付金を日額計算でなく定額払いにすることです。ちょうど国の医療保険制度でも、特定機能病院などから始まった入院医療費の包括払い制度が拡大の兆しを見せています。これには以前も「メディアは役所の露払いになっていないか?」で触れましたが、DPC(診断群分類)というものをベースに医療費が決まる仕組みです。例えば脳梗塞で手術がなく、2~4週間の入院なら○○円というわけです。生命保険の入院給付金にもこのしくみを導入すればよいのです。

 次は保険料を下げること。生命保険の営業担当者に会う機会があったら、ぜひこの問題について問いただしてみて下さい。末端からの要望が増えれば、保険会社もまじめに考えてくれるでしょう。


参考
病院の平均在院日数の推移(厚生労働省、平成14年度医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況)

米国病院の平均在院日数の現状について(日本医業経営コンサルタント協会)
-古いデータですが最近も大差ありません。最近ようやく減少に歯止めがかかったようです。

医療保険Q&A「一入院60日タイプと120日タイプのどちらがいいの? 」(NIKKEI NET医療保険特集)
-在院日数の減少と入院給付金の問題に少し言及しています。

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2004/04/07

医療情報学とは? またその英訳は?

今回はちょっと専門的?

 「医療情報学は社会学である」(素人裸足さん)という評論を読んでから、いつかこの話題について書きたいなと思っていたのですが、ついにそのきっかけと出会いました。

 医療情報技師というものを目指す人のための教科書の案内が届いたのですが、その写真を見ると、「医療情報」と書いた表紙の左横に、「Health Informatics」と書いてあります。しかしこの英語を直訳すると、「健康情報学」という感じで、医療情報の訳としてはどうかなという気がしました。医療情報の直訳はやっぱりMedical Information? この本のタイトルとしては「Healthcare Informatics」の方が良いのでは?
 日本の医療情報学会の英名などを見ると、「医療情報学」は「Medical Informatics」と訳されてます。私の名刺にもそう書いていました。しかし、3月まで私がいた米国にある大学病院の部署名は、「Clinical Informatics」。直訳では臨床情報学でしょうか。私は割にこの名付けが好きです。

 最近はBioinformaticsなんという言葉がはやってきています。バイオインフォマティクスの日本語訳もはっきりしないようですが(笑)、バイオインフォマティクスというのは、乱暴に言えばDNAや遺伝子やタンパク質とスーパーコンピューターの世界です。
 いっぽう社会学たる医療情報学としては、より人間くさい英語表記を採った方が良いような気がしています。Medicalか、Clinicalか、Healthcareか。でもHealthというのはどうかなぁ……。

医療情報学とは

 さて、標題とは逆になりましたが、ここで「医療情報学とは」について考察してみましょう。Web検索でまず当たるのはやはり愛媛大学病院 医療情報部。初めて聞いたときにはロジスティクスという表現にしびれました。
医療情報学とは、患者さんを中心に考え、看護婦・医師・コメディカルスタッフなどの人的資源、病床・医療機器・薬剤などの物的資源、そして患者情報などの医療に関するあらゆる要素を、必要なところへ必要なときに最善の状態で提供するための「リアルタイムロジスティクス」を実現するための学問です。
次はこちら。これが最もよく引用される定義のようです。
診断と治療 ・ 医学研究 ・ 医学教育 ・ 医療行政等、医学のすべての分野で扱われるデータ ・ 情報 ・ 知識をその医学領域の目的に最も効果的に利用する方法に関する科学
 このように、世間的には医療情報学には社会学という香りはほとんどありません。

もう少し人間くさい医療情報学とは

 さて毎度のことですが、ここからは一般的な解釈とはかけ離れた話になりますのでご注意下さい。
 私が大学を出る頃勝手に考えていた「医療情報学」というのは、「医療にまつわる情報全体を扱う学問」という感じでした。上記の一般的な定義に加えて、「医療にまつわる情報を一般の人に正しく伝えるには」というテーマも気になっていました。これがNIFTYの電子会議室「医学ジャーナリズムを考える」にもつながっていたわけです。
 とはいえ、こんな解釈は世間的には通用しないので、私も一般的な解釈に合わせておりました。しかし、最近よく聞くのが「医療情報の非対称性」という言葉です。医療情報の非対称性とは、医療者と患者の持つ医療にまつわる情報の量と質が違いすぎるということです。
 この問題は、まさに私の守備範囲のうちです。しかし従来の一般的な医療情報学の守備範囲とは言えないと思います。医療情報の非対称性を研究する学問とは何と言えばよいのでしょうか。やっぱり医療社会学?

 良い言葉が見つからないまま、今日も夜が更けてゆきます。

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2004/03/26

時差を利用した国際遠隔医療

 最近読んだ話で「そうか!」と感心したのがこの話題。私のパソコンにも「へぇー」ボタンをインストールしたくなりました。

 遠隔医療支援の相手をわざと時差のある外国にすることで、「夜中に利用しても相手は昼間」という利点を使うものです。

 例えば以前あった小児救急遠隔医療事業では、救急の第一線と専門医の間をつなごうという試みであったわけですが、ただでさえ不足している小児科専門医を夜中に待機させる必要があります。

 国際遠隔医療のしくみを使って相談先を地球の裏側に置けば、専門医は普通の生活をしながら日本の夜間救急に対応できるのです。
 米国東部時間の朝9時から夕方5時までは、日本時間の夜11時から朝7時になります。もうすぐ米国は夏時間になるので、夜10時から朝6時。日本の夜間救急をカバーするにはぴったりの時差です。
 以下、法規制など難しいことは抜きです(笑)。例えばニューヨークに「日本向け遠隔救急医療相談センター」を作り、日本から専門医を交代で派遣するとします。待機する専門医も、夜間や休日は勉強と遊びの両面でニューヨークの生活を満喫できます。派遣候補者には困らないと思います。

 従来の遠隔医療は、距離の遠さを克服しようというものでした。国際間で症例検討会などをやると時差は敵になることも多かったようです。その反対に夜間の時間外勤務を「時間内」にするための、時間軸での国際遠隔医療、今後考える余地がありそうです。


 引っ越し準備中に読んだこのネタ、媒体をどこかに捨ててしまったので、紙か電子媒体かも含めて、どこで読んだかは忘れてしまいました。違う国の放射線専門医同士で、互いの夜間をカバーし合うという話だったと思います。ネット検索をすると2年前にこんなことを話してらっしゃる方がおられますので、新しいアイデアではないのですが。
遠隔画像診断の現状と将来:ユビキタス時代にむけて
  第4回 日本SGI HPC Open Forum 大会

参考過去記事 小児救急での電話相談体制-あの64億円はどうなった?

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2004/03/19

メディアは役所の露払いになっていないか?

最近ニュース解説サイトのようになってきましたが、この件も触れた方が良さそうです。

82病院が医療費増…抑制へ「定額払い」導入したのに(読売新聞)

定額払いは無駄な治療や投薬をなくし、医療費を引き下げることが期待されているが、これらの病院の収入面で見ると、逆に増える結果となった。
 医療費を減らすために導入した定額払い制度の結果、医療費が増えたというのがこの記事の要旨です。

 この入院医療費の定額払い制度は平成15年度から全国の特定機能病院と東京女子医大病院(元特定機能病院)に導入された制度です。この制度は大変複雑でひとくちには説明できませんが、病気の種類によって入院医療費を決めてしまう制度です。従来の出来高払いと逆です。例えば脳梗塞で手術がなく、2~4週間の入院なら○○円とかいう感じです。
 ただ、いきなり完全定額払いというのでは、病院ごとの事情の違いをカバーできません。たとえば都会の病院と田舎の病院に不公平になります。都心の患者が手術をするのなら、血液検査、CT検査などを通院ですませておいて、手術前日に入院できますが、船で3時間もかかる離島の患者は通院できないので最初から入院になります。当然後者の方が長い入院で病院の経費がかかります。そこで、調整係数というのが考え出されました。

 以下は、第21回日本臨床検査医会振興会セミナーでの厚生労働省保険局医療課企画官 矢島鉄也さん(当時)の説明(PDF形式)の抜粋です。

医療機関別係数は機能評価係数と調整係数を足し合わせたものです.機能評価係数は医療機関の 機能を評価するための係数で,入院基本料等加算を係数化したものです.調整係数は医療機関の前年度実績を担保するための係数で,診断群分類による包括評価に係る医療費が平成 14 年 7 月~10 月の医療費の実績に等しくなるように各医療機関毎に設定したものです.
ということで、計算どおりなら医療費は前年並みのはずです。今回医療費が増えた理由は記事中にもこう書いてあります。
診療の効率化で入院期間などが短縮されれば、それを生かせる大規模な病院などでは患者数が増えて収入増となり…
しかし、見出しには、
抑制へ「定額払い」導入したのに
本文にも、
厚労省は、定額払いの導入によって患者1人当たりの医療費が低下し、その結果、2001年度で年間31兆円に上る国民全体の医療費の抑制につながると見ている。
とあり、いかにもこの制度で医療費が減らなければならないような論調です。元々医療費を減らさないために調整係数が設定されているわけですので、本来減るはずがないのです。前出の矢島企画官も、医療費を減らすためとは一言も触れておられません。
これは,特定機能病院の機能を適切に評価し,その機能にふさわしく良質で効率的な医療を提供するという観点から,「診断群分類」を活用した新しい包括払い制度を導入するものです.
 しかし、はからずもこの報道の裏に見えてくるのが厚生労働省の本音です。メディアは厚生労働省の本音を代弁させられているのではないでしょうか。本件を勉強不足と責めるのは可哀想な気もしますが、報道機関側も鵜呑みにされては困ります。

 今回始まった制度は、この調整係数のさじ加減で病院の入院医療費を自在にコントロールできる可能性を秘めています。従来の例を見ても、メディアはこのような報道で世論形成に利用され、調整係数引き下げに向けた露払いの役割をさせられているのではないかと思えてきます。さて、どうなりますやら…。

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2004/03/16

「学生が電子カルテ閲覧」問題の深層

学生が電子カルテ閲覧 金沢医大、教員を処分」という報道がありました。このニュースには当サイトとしては触れないわけにはいかないなぁと思っていたところ、あるMLでさっそく質問がありました。以下はその二番煎じです。

 この報道、見出しを見ただけでは、医学部の学生に電子カルテを閲覧させたことが問題であるように受け取られやすいと思います。報道内容から読める範囲で事実関係を整理しますと、学生に電子カルテを閲覧させたことが問題ではなく、教員が学生に医師である自分のパスワードを教えたことが問題なのです。
 これはすなわち、学生がその医師としてカルテ記載や抗がん剤処方などの医療行為ができてしまうことを意味します。さらには学生がやったという証拠はどこにも残りません。

 この学生の利用という問題は大学病院での電子カルテの運用上問題になるポイントの一つです。解決策はいろいろありますが、代表的なものとしては、権限を制限した閲覧用の学生用IDを作るというのが一つ。他には医師が必ず同席して、自分の権限で開いたカルテ内容を見せるという方法があります。臨床実習が実技志向になっている現状では、学生に電子カルテやオーダリングシステムでの処方の実際を体験させる必要もあると考えれば、この方法を取りたくもなりますね。
 紙カルテでは、学生が勝手にカルテを見ることも可能な施設が多いと思いますが、電子カルテではセキュリティが高い分、学生の利用には不便もあるわけです。

 人手不足の日本の大学病院で、学生の電子カルテアクセス権を正しく管理していくのは並大抵のことではありません。医師のアクセス権でさえきちんと管理するのは容易ではないのです。「退職した医師が次の日からシステムを使えないようになっているか?」という問いに、胸を張ってイエスと答えられる病院がどのくらいあるでしょうか。私の米国の職場はきっちりとそれができているようです。私が米国に来たのは、このようなあたりまえのことにしっかりと対応する仕組みを学びにきたわけで。

 金沢医科大学の今回の処分は、このような基本原則をきちんと押さえた点で評価できると思います。メディアはそこまでわかっていなかったのかもしれませんが、報道してくれたことには感謝です。

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医療の情報基盤シンポジウム

医療を支える情報基盤~ともに考えるシンポジウム-今後の医療ITの展望と課題-が開催とか。 開催趣旨は次のとおり。

 医療ITが一定の普及をみた今日、今後の医療分野におけるITの進路はどうあるべきかに関心が寄せられています。『ITは医療にとって必要不可欠なのか?』『何のためのIT化なのか?』との根本に立ち返って意見交換することは、意義深いものと考えられます。
 そこで、我が国の医療の情報化を支える根底のところで何が問題になっており、どのようなことが望まれているのか、医療情報の専門家、臨床医学の実践家、情報システムのエンジニア、国民の視点を代表する有識者が一同に会し意見交換を行い、幅広い層の医療関係者の方々に理解を深めていただく第一歩となることを期待して、本シンポジウムを開催するものです。
 で、「国民の視点を代表する有識者」というのが、私もウォッチしてます医療情報ネットワーク基盤検討会のメンバーと同じなんですよね。まあ知った顔だから話してくれることも予想できるのでこの人選になったと思いますが、できれば視野を広げる意味でも、別の方を選んで欲しかったと思います。
 他のメンバーも、だいたい有名どころなんですが、月並みというか手堅すぎるというか、新味が無い感じ。過去のお仕事内容から見て、お話の内容の一部は私にもだいたい予想がつきそうです。今まで医療分野のITの舵取りをしてきたような方たちに「根底のところで何が問題になってるの?」と聞くよりは、船底で油まみれになっている人たちの意見こそ聞いてみたいなと思います。地理的にも北海道や東北、沖縄の人にも語らせるべき。

 ついでながら、この9人に医療分野でのblogの可能性についてもお聞きしたいものです。というか「blogって何?」という方もおられるかも…。


参考過去記事 医療に関するblog探訪(2) 患者と医師のネットワーク基盤

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2004/03/11

実話に基づく病院広告(米国)

院内ニュースレターで、最近の当院の雑誌やラジオの広告の自慢をしていましたので、ちょっとご紹介します。

 だいたいはキャッチコピーとその患者の物語になっています。もちろん実話で、患者は実名で登場します。以下はそのコピーです(私の意訳)。

「Bxxx Gxxxxが脊髄を損傷したとき、ほとんどの病院は麻痺してしまった」

「R.G.の両親は、彼女が脳損傷を受けたときに涙を流した。のちに彼女がコロンビア大を卒業した時ほどではなかったけれど」

「弁護士が喉頭癌を患ったとき、他の病院は手の施しようがないと言った。それに対して私達は『異議あり』と申し立てた」

 いずれの物語も、自院の傑出した医療のおかげで、他では治らないと言われた傷病が回復したという話です。これらの広告は、ある広告代理店と組んで作っていますが、最近複数の広告に関する賞を受けています。
 日本ではもちろん広告規制があるのでこういう広告は存在しませんが、Webサイトは広告規制対象外とされていますし、むしろ患者個人の闘病記サイトなどで、こういう物語を載せる事例も現れてくるのではという気もしてきています。

 とはいえ、「このような個人闘病記サイトが実は病院の息のかかったモノだったら?」という懸念を持つ方もいらっしゃるでしょう。難しい問題です。JIMA(日本インターネット医療協議会、いちおう私も会員)とか、最近できたJACHI(医療健康情報認証機構)等がこのような問題に対応しようとしており、一定の役割を果たしてくれるものと思っています。

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2004/03/07

RN/CIO-ナースがIT責任者になる病院が増えている(米国)

 こちらの職場のITに関する院内会議によく列席させてもらいました。そこで入院部門のシステム責任者と知り合いになり、あとで彼のオフィスに行ってみたのですが、部屋の表札にRxxxx Bxxxx,RNと書いてあるのです。RNといえば、普通Registered Nurseで看護師のこと。別の日に外来の電子カルテの責任者からも名刺をもらいました。彼の名前にもRNがついています。イントラネットの組織図を見てみると、IT部門の幹部10人くらいのうち3人がRN、医師であるMDは一人だけでした。ひょっとするとナースの略じゃなくて、システムエンジニアの資格にRNというのでもあるのかと思ったのですが、調べてみても見あたりません。こちらのIT幹部にはRNが多いことに驚きました。

 折しも、図書館で毎号読んでいるHospital & Health Networksという雑誌の特集がRN to CIOというものでした。私の職場ではCIO(最高情報責任者)はビジネス畑の人ですが、ナースでCIOになる人が増えているようなのです。

 医療機関の現場職員と経営者は考え方がまるで違うということなんですが、RNは医療現場を知っているので、両者の架け橋になり得るわけです。しかし、時には仕事上の最大の敵が皮肉にも現場ナースになってしまうこともあるとか。
 RNがCIOになるためには、リーダーシップとビジネスの知識、技術の理解が必要なのだそうです。リーダーシップの項には、「技術語でなく英語をしゃべること」「全体を見渡せること」「人を見る目があること」と書いてありました。

 彼女たちの動機は何かというと、ナースをやっていては給料が上がらない、出世できない、興味が満たされないというので、勉強してこの世界に移ってきます。
 しかし、先駆者の中には職探しの時にRNという肩書きがかえって邪魔だったという経験を持つ人もいます。雇う経営者の側に、ナースというだけで思考回路が自分たちと違うという先入観を持たれたからだそうです。
 とはいえ、最近は状況が変わってきています。CIOを探す方も、臨床での経験のある人材を重視します。すると、医師よりもナースが先に候補にあがるのです。なぜかというと、ナースは人を管理したり指導する訓練を積んでいるから。

医師にとっては耳が痛い言葉でした…。


 こちらで初対面の人に「日本で何やってる人?」と聞かれるのが一番困ります。IT部門と答えると、「ちょうど良かった。いつもパソコンが壊れて困ってるの、あなたも詳しいんでしょ、何とかしてよ」と来るし、医者と言うと「ビタミンAの多く含まれる食べ物を教えて」、病院システムの開発と答えると「Accessのフォームにうまく計算結果を表示できないんだけど、どうすりゃいい?」、vice CIOなどど言おうものなら「コンサルティングで忙しいんだね」ときます。うーん、どれもできないことはないけど中途半端で…。いっそ「CYO」-Chief Yorozu Officerで行くか!

最高責任者(Dr.森川の人間風車さん)
Cyber titles in alphabetical order(By Zeng Min, Shanghai Star)

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2004/03/03

国民医療費の節減には腎移植の推進を

 図書館に行くと、ひとつだけ日本語の医学雑誌があります。「医療」という名前の国立病院系の学術雑誌です。なぜこの雑誌がニューヨークの図書館に送られてくるのは不明ですが、何百もの雑誌の中に漢字があると、やはり手に取らずにはおれません。

 ここにある最新号、医療vol.57,no.11は透析医療の特集の前編でした。今までもどこかで聞いたことはありましたが、日本は透析大国なんだなぁということをこの特集を読んで改めて再認識しました。

 日本の透析患者は2001年現在21万人いて、過去10年で倍増しています。100万人あたりでは世界一の数字です。いっぽう透析患者の死亡率は米国の半分近くで、日本の透析医療は米国に比べて優秀な成績であると言えるでしょう。
 米国では国が透析の総医療費を据え置く政策をとったため、一回の透析時間の短縮、機材の再使用が問題となっているということで、高い死亡率もその影響であることは否定できないようです。日本でもこのまま透析医療費が伸び続けたのでは、同じ道をたどりかねないことが懸念されます。

 一方の腎臓移植の年間件数は、日本746,米13372,仏1840となっており、英国は1487ですがこれは献腎のみの数字です。日本の腎移植のうち献腎によるものは1989年の261件をピークに減少傾向となり、最近は150から200以下となっています。特に近年は、臓器移植法の施行により心臓死での腎移植にも脳死臓器移植と同じ手続きが必要だと誤解されているためだと思われ、残念なことです。脳死による腎移植は年間16件程度で、この減少分を補うにも足りません。

 今回の特集で特に興味深かったのは、医療費の計算です。費用の面から見ると、透析は一人年間500万円かかります。腎移植後は年間平均200万になります。腎移植後の患者は透析中の患者に比べて合併症による入院が少ないので、それ以上の医療費が節約できるとのことです。移植の半数は10年生着するという成績から計算すると、現状でも献腎による腎移植の効果によって年間数十億円の医療費削減になっているというのです。
 乱暴なことは承知で、仮に人口比で英国並みの献腎腎移植件数、今の20倍になったと仮定してみましょう。千億円の医療費が節減できるのではないでしょうか。これはなにも国民に痛みを強いる改革ではありません。患者の生活の質を上げながら医療費が節減できるのです。

 脳死や心臓死からの献腎腎移植を増やすことは、日本の国民医療費を減らすよい方法だと思います。

半落ち効果

 本と映画がヒットした「半落ち」で骨髄バンクの登録が増えるという嬉しい事態が最近ありました。これが、私がまさに医療ジャーナリズムに期待する効果なのです。お上に期待できないなら、せめてこういったブームに乗じて献腎移植が増えることを願いたいと思います。SMAP草なぎさん主演の透析離脱ドラマ、作ってもらえませんか。
関連リンク
今回の特集の執筆者のお一人がおられる、国立佐倉病院臨床研究部のページ
 なんと3月1日から国立千葉東病院(仮称、リンク切れ)への統合のため、
 聖隷佐倉市民病院(仮称)に移譲され、
 10日前に存在した上記はすでにリンク切れです。何考えてるんだか(怒)。
腎移植を学ぶ会
透析患者のための医学入門講座(3)「透析医療のこれから」

その他なんとなく見つけたもの
東京女子医大腎臓病総合医療センター
透析の説明と海外事情 「糖尿病診断室(過激発言御容赦)」
小児腎移植への挑戦 東邦大学


当初の計算が大嘘でしたので訂正しました。すみません。。。
Mar.9追記
国立佐倉病院のページ、腹を立ててもしようがないので、キャッシュから転載します。新病院で復活したら削除の予定。
免疫機構研究室 室長 坂本薫

 免疫機構研究室では、腎移植患者の慢性拒絶の病態解明と治療法の開発、増加する一途の糖尿病性腎不全に対する根治療法として期待される膵・膵島移植の2つをメインテーマとして研究を進めています。これらの研究の解説は次回以降に譲り、まずは腎移植一般の話と当院における活動内容を紹介いたします。

 慢性腎不全の根治療法-腎移植-と国立佐倉病院

 腎移植が成功すると、患者さんは透析を受けていた時とは比較にならないくらいの恩恵を授かります。日々の食事や水分摂取の厳しい制限から開放され、週2~3回数時間に及ぶ透析のための通院が不要となり自由に旅行や移動が可能になります。長年の透析治療でも防ぎきれない循環器、骨、内臓などの様々な合併症の進行も止まり時には改善し、女性にとっては妊娠出産の可能性が飛躍的に高まります。さらには医療費の点でも比較にならないくらい軽減されます。平均的な経過をたどっている腎移植患者さんでも一人当たり1千万円以上もの医療費が節減されています。腎移植は医療技術としても既に20年以上経っており、その成績は5年生着率が65.7%、生存率90.4%であり、10年生着率も41.2%(生存率80.3%)と安定しており、諸外国にもひけをとらない水準を維持しています(国立佐倉病院献腎移植症例)。
 わが国の慢性透析患者数は、昨年12月で206,134人に達しさらに毎年3万人以上が新規に導入されています。これに対して、唯一の根治的治療法である腎移植数は年間わずか744件(2000年)にすぎません。しかもその多くが生体間の移植で(598件;80.4%)で、死後の提供による献腎移植は146件19.6%です。献腎移植を希望して日本臓器移植ネットワ-クに登録している待機患者数は13,230名に上っています(2000年12月)。
 国立佐倉病院では、旧療養所時代の1974年(昭和49年)5月に国立病院・療養所における最初の腎移植を献腎、生体腎ともに実施して以来これまでに201例(献腎99例、生体腎102例)の腎移植を行ないました。特に献腎移殖は、当時ふた桁(10例以上)の移殖実績を持つのはわが国では佐倉病院・千葉大学第2外科グループのみという草創期であり、当院での移殖症例の積み重ねに伴なって地方腎移植センターの整備や死体腎移植オンラインシステムの運営などを担当し、全国の腎不全(移植)対策の中核施設となってきました。
 平成7年の社団法人日本腎臓移植ネットワーク(現日本臓器移植ネットワーク)発足にともない当院の役割も変化してきましたが、臓器提供に関わる組織適合性検査の全国センターとしての役割を果たし、院内で腎移植を行うばかりでなく県下および近隣県の提供施設からの献腎摘出に協力しています。平成9年に臓器移植のための新しい法律である「臓器の移植に関する法律」が制定され、長く我が国では行われなかった脳死下での臓器提供が可能になりました。平成11年5月には国立佐倉病院でも第2例目の脳死下臓器提供をうけて腎移植を担当いたしました。手術後の経過も良好で提供者とご遺族の遺志を無事に生かし、また患者さんの長年の希望をかなえることが出来ました。脳死であれ心臓死であれ突然の死に際しての臓器提供というものが非常に大変なことなのだということを毎回痛切に感じさせられますが、これまでに合計16件の脳死下での提供があり、我が国での脳死下臓器移植も徐々に定着して行くように感じられます。脳死移植が実現した今日でも、我が国の移植医療に最も不足しているのは提供者数が少ないことと言えるでしょう。みなさんはドナーカード(臓器提供意思表示カード)はお持ちでしょうか。
新しい取り組みをご紹介します。成績が安定しているとは言ってもより良い成績を目指した研究と研鑚は怠ってはなりません。献腎移殖では、より正確で効率の良い組織適合性(HLA)検査や提供腎摘出技術の開発改良が必要であり、生体腎移植ではより負担のない手術方法の開発により提供者、受腎者ともに移殖が受けられる可能性の拡大に取り組むことが求められています。わたし達は新しいアプローチ(到達)法による後腹膜腔鏡視下ドナー腎摘術を開発し提供者の身体的精神的負担の少ない良好な結果を得ています。また診療各科との連携により腎提供者の適応拡大に努め、軽度の生活習慣病を有していたり比較的高齢の提供希望者からの生体腎提供も安全に行なえるようになりました。
移植患者のQOLも大切です。腎移植は移殖医だけで行える医療ではありません。移殖手術は治療の始まりにすぎず、移殖後の様々なケアがその後の成績と患者さんのQOLを大きく左右します。免疫抑制剤とその副作用、透析治療時代からの持ち越した疾患、新たに発生する合併症等に対しては内科医、透析医、整形外科医などの医師団と看護部、薬剤部、栄養管理室等の協力のもと多様で多角的な診療や生活指導が必要とされます。さらには提供者への精神的援助、医療費・障害者年金などの経済的問題に関しては事務系職員も重要な役割を担っています。当院は各科の垣根が低く、各部署との連携も円滑に行なわれております。また今年度から発足した政策医療腎疾患診療・臨床研究ネットワークシステム(通称「腎ネット」)により国立病院・療養所での腎移植全症例(381例)を集めたデータベースを構築し国立病院・療養所全体での共同の診療・研究体制を整備しつつあります。このような病院全体さらには国立病院・療養所全体としての一丸となった取り組みが今後ますます重要となると思われます。
 当院は、千葉県西北部北総台地のほぼ中央である佐倉市にあり1874年(明治7年)創設され127年の歴史を有しています。国立病院療養所の再編成計画により、近い将来国立療養所千葉東病院(千葉市)との統合が決定されました。現在すでに研究部門(臨床研究部1部5室)を有し腎ネットを立ち上げ政策医療推進を担う研究を行っておりますが、統合後は国の政策医療ネットワ-クの中心となる高度専門医療施設(準ナショナルセンタ-)として発展することなります。ここに述べました歴史と実績を踏まえ、確かな地歩を固めて行きたいと意を新たにしております。

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2004/02/28

絵空事の病院経営(2)病院内での携帯電話使用を許可していこう

医療機関内でのケータイの利用禁止を緩和していきたいものです。

 私の職場では、2003年10月からロビーや待合室以外で携帯電話の使用を禁止するというおふれが出ました。今まで携帯電話がまったく野放しだったことに驚くとともに、なんだか時代に逆行しているなという感じがしました。

 今回は難しい話は抜きにしますが、90年代と異なり、いまどきの携帯電話が医療機器に与える影響は少なくなってきています。もちろんくっつければ誤動作の可能性が依然ありますが。

 いっぽう、社会的に見ると、もはや携帯は生活の一部で無視できるものではありません。携帯電話の使用を禁止していて、院内に禁止を明記したポスターを貼っていても、外来診察中に携帯の呼び出し音が鳴り響き、入院患者は病室内で携帯メールを打っているのが現実でしょう。米国では携帯でメールを打つ人はまずいませんが、blackberry handheldでメールを読み書きしている風景はよく見ます。あれも携帯電話の電波を使うはず。

 医療提供側としても、業務効率化のためぜひモバイルを使いたいのです。携帯電話を院内隅々まで届かせるサービスを売る業者も登場しています。電波の弱い院内基地局と弱い電波で作動する端末を使うのが特徴です。

 医療機関としてポリシーを決めることが大切だと思います。妥当なところでは、ICUや手術室、重症室などを除くという考え方があります。むしろ入院患者への迷惑の防止という点を重視する必要があるでしょう。個室では何でも可、個室でない病室内でのマナーモード着信は許可、会話は禁止、メールは可というあたりかと思います。
 病院のインフラやIPセントレックスに興味のある私の趣味としては、入院患者に電波が弱く安全の心配がない院内用PHSや無線LAN-IP携帯電話を貸与して、患者の携帯への着信をそちらに転送するサービスを提供したいなと思っています。

もはや携帯電話全館禁止の時代ではないと思います。

2005/8/22追加 最新情報を教えていただきました。
 総務省 電波の医用機器への影響に関する調査結果

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2004/02/21

医療に関するblog探訪(3) 産業医から親指シフトを勧めてもらおう

午前中、図書館で別のネタをPDAにメモしてきたのですが、昼休みを過ぎた今、この「医療に関するblog探訪」シリーズの第3回は、ELECTRIC DOC.さんに決定です。その理由は……

私が自分以外で初めて見つけた
 現役の親指シフター
  の医師だからです(笑)!

「は・と・き・い・ん」 親指シフト入力にチャレンジ
 たいへん独善的な理由で申しわけありませんが、数ある医療系blogから選んだわけはもちろんこれだけではなく、最新記事では、私も昨年から引っかかっていたこの話題にいちはやく反応していらっしゃいます。
医療ミスの「公正な鑑定」に進展あり
 記事中に見られる絵も見事です。個人的にはその物欲、ゲームへの造詣という点でも目が離せません。

 更には産業医でいらっしゃるとのこと。産業医の立場から、日本の働く人たちに次のようなアドバイスをしてもらえばと念じてやみません。

「肩が凝る? キーボードを親指シフトに変えなさい」
「目が疲れる? キーボードを親指シフトに変えなさい」
「残業が増えた? キーボードを親指シフトに変えなさい」
「根気が無くなった? キーボードを親指シフトに変えなさい」
「本にローマ字でルビをふってしまう? キーボードを親指シフトに変えなさい」
 親指シフトを人に勧めると、つい宗教の勧誘みたいになってしまうんですよね。問題はこの宗教色をいかに薄めるかですか…。

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2004/02/20

京都の小児救急電話相談、24時間体制にならず

京都府 夜間電話相談 今春開始へ(京都新聞)

 「予算は600万。当番の小児科医の携帯電話に転送。午後8時から深夜まで。」

「全国どこでも24時間の相談体制」って、2月10日に厚生労働大臣が言われてましたが、既に破綻でしょうか?


過去の関連記事 小児救急の相談電話番号は#8000
続報 小児救急電話の終夜実施は大阪府が最初とのこと
2004/5/17追加 山形県の取り組みについて報道がありました。具体的な内容は今後検討するということのようです。。。
子どもが急病でも安心、共通ダイヤル導入へ

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2004/02/19

医療に関するblog探訪(2) 患者と医師のネットワーク基盤

 第1回のひよこ豆のインパクトが強いためか、このシリーズで取り上げたいところになかなか出会わないなぁと思っていたのですが、今日以降は「素人裸足」さんをチェックすることにします。

  医療情報ネットワーク基盤検討会 「素人裸足」さん

 この医療情報ネットワーク基盤検討会の描写は出色! この検討会の評論は初めて見たような気がします。私は東京から遠いので、このような委員会の傍聴はしたくてもできません。

 この検討会、最初に私も名簿を見てびっくりしました。知り合いの人、一方的に知ってる人に混じって「岸本葉子 エッセイスト」。この方、最近たくさんの本を出していらっしゃることは知っていましたが、ガンの闘病記を出されたと知ったのはその後のことです。私にとっては「クリスタルはきらいよ」(NHKに入りたかったけど挫折した就職活動記)の著者という表現を超える形容はありません。この本は私の仕事への考え方にかなりの影響を与えてくれました。
 お堅い肩書きの専門家がずらずらと並ぶだけに、この人選は異色です。ということは、一般人代表として、ボケ役というか、他の委員にブレーキをかける役を期待されているわけでしょう。他の委員は岸本さんが理解できるように話す必要がある。これは大変大事なことだと思います。
 私としては、この検討会の使命であると思われる伝送基盤の検討と、患者・国民の視点を重視した運用面の検討は、別々の検討会で話してくれたらなと思います。一つの委員会で基盤と運用の両方を検討するのでは、話題が発散するのではないでしょうか。今からでも遅くはありません。医療安全対策に関しては会議や部会や委員会が次々と新設されてます。

 余談ですが、岸本さんも「○○検討会」や「腫瘍体験者の対談」で本家クリスタルの田中康夫長野県知事と同席する可能性が出てきたわけですね。80年代には思いもよらなかったことかも。出版社の方、こんな企画いかがですか。

 さて、素人裸足さんのその一つ前の記事である「患者と医師の信頼関係」ですが、「きつねのすみか」さんの「オーダーメイド医療」の派生記事のようです。
 こちらの信頼関係という問題も、基盤技術の面と人間的側面があります。両面から攻めないといけない問題のように思います。今回の記事は人間的側面についての記述が多かったので、素人裸足さんによる基盤技術に関するさらに突っ込んだ解説を期待したいと思います。企業秘密かな(笑)?…。


04/03/15追加 参考リンク 医療の情報基盤シンポジウム

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2004/02/14

ナースが選ぶPhysician of the Year

 患者満足は職員満足からでちょっと触れた職員表彰ですが、別の表彰を見つけました。

 ロビーに出ていたパネルで、医師が7人表彰されてることは知っていたのですが、院内のニュースレターに詳細が載っていました。看護師の投票で医師を表彰するという催しもやっていたんですね。それも毎年。
 傘下の2病院から7人。fellow, house officer, attendingの3部門に加え、特別賞が一人。日本に無理に当てはめれば、研修医/医師/医長に加え、部長が特別表彰を受けたという感じでしょうか。他にノミネートされた医師が十数人いました。まあ大病院ならではですね。

 こんな試み、日本ではいよいよ少ないでしょうね。。。

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2004/02/13

ストレージ管理とインフルエンザワクチン不足

 日経コンピュータという雑誌の1月26日号で、ストレージの統合管理やILM(情報ライフサイクル管理)が今後重要だという記事をみました。

 急拡大するストレージ需要に対応するさまざまな技術が紹介されていましたが、そのひとつが仮想化です。複数のストレージを統合して一体化したように見せる技術で、これを使えば、未使用部分を有効に使えます。
 パソコンレベルの話にたとえてみると、今どきのパソコンではハードディスクの残りが300メガバイトなどというのはもう危険水域です。ディスクの増設か本体を買い換えるかというところでしょう。この300MBの空き領域を使い切ることはできないわけです。でもこれを10台合わせれば3GBで、まだまだ使えますものね。

 それで思い出したのが、今シーズンのインフルエンザワクチン。一部の医療機関が抱え込んでいたワクチンが何万本も返品されているとの報道があります。
 しかし、

・今シーズンの供給量は、昨シーズンの消費量より4割多い約1480万本
・全体の0.5%が返品…2割近くが返品された昨シーズンより大幅に少ない
ということなら、情報システムのストレージに持たせるべき余裕に比べれば、返品1%以下なんて上出来、むしろワクチン不足の深刻さを物語るということでは。 ある新聞は「有効に使われれば20万人以上が接種できた計算になり」なんて書いていますが、計算上、2960万に20万が加わっても焼け石に水でしょう。皮肉なことにビジネスの世界ではこんな綱渡りはとうてい許されません。ストレージの空きが0.5%しかない状態なんて。答えは一つ、容量を増やすこと。

 季節商品ですのでこのように無償返品できる仕組みにも問題なしとはしませんが、国民の命に関わるワクチンなんですから、希望者全員に行き渡るまでじゃぶじゃぶ供給するのが本筋のように思います。厚労省は「こんなに返品が」という意図で発表し、報道もそれを鵜呑みにしてるようですが、本当は「これだけしか返品が出なかった」ことをお詫びすべき内容では。
 でも厚生労働省はよくやった方だと思います。「2月以降の返品を禁じる」という措置は、在庫放出にかなりの効果があったようですので。たくさん余った翌年に生産を4割増やすのにも勇気が必要だったでしょうし。

 今回は供給量を少なく見積もりすぎた人の責任を問う報道はありませんでしたが、以前のこんな報道を見つけました。
不足のインフルエンザワクチン 一部病院に偏在? 国の需要予測も甘く(西日本新聞)

 2月10日付閣議後記者会見では、厚生労働大臣が今年のワクチン需要見通しは誤っていなかったとの見解を述べています。食いついた記者さん、偉い。


インフルエンザワクチンの返品 病院が抱えこみ-他では聞けないくすりのはなし(近年の返品率の表あり)
 それにしても、もうメガバイト単価が1セントとかで、単位もギガバイトあたりにしなくちゃいけなくなりそうですね。
 1000台規模の端末を専任管理者なしで扱わねばならない立場としては、他にも日立とNTTが進めるiSCSIによるディスクレスパソコンとか、HPのブレードPCとか、興味津々です。「大病院のパソコンをシンクライアントに」という意見を出して3年近くたちますが、日本ではなかなか医療分野の事例が出てきませんねぇ。当地の病院では"Citrix"は普通名詞のように使われてますけど。

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2004/02/11

小児救急の相談電話番号は#8000

小児救急での電話相談体制-あの64億円はどうなった?

の関連で、小児救急電話相談事業の短縮番号は「#8000」に決まったそうです。

 「24時間、全国どこでも一律すぐ応じます」とのことですが、4月以降、準備が整った自治体から順次スタートとのことで、全国出そろうのはいつになるかちょっと心配ですね。こういうのは目標をはっきりさせてもらわないと。全国津々浦々で使えるようになった時点で、大々的に発表してくれることに期待しておきましょう。

 共同通信によれば、5億円の予算は「電話相談事業に必要な人件費や電話代などの半額を補助するため」だそうです。足りるのでしょうか。

 準備が整うということの意味を考えてみました。電話交換機の設定は簡単でも、受ける方は大変ですよね。都道府県レベルですから、都道府県の小児科医が交代で24時間電話の前に座るということでしょうか。また、平日昼間に#8000をダイヤルするとどこにつながるのか? 当番の開業医の医院?
 なんだか実体が見えません。まさかとは思いますが、基幹病院の小児科当直室に直通電話を置くというような体制でないことを祈ります。「センセイはただいま手が離せません」ということになりそうな。

 いっそのこと、電話相談用の機関を全国で一つ作って、そこに三交代で小児科医を常駐させる方が効率的な気がします。地元の方が県内の事情がわかるというのはあるかもしれませんが、答えは「ようすを見る」「近所の医者が開いたら受診」「タクシーで救急医療機関へ」「すぐ救急車」というので充分だと思います。相談対応のレベルもばらつきがなくせるし、その後のクレーム対応も一元化できるのでは?

考えれば考えるほど気になる話題でした。

続きを読む "小児救急の相談電話番号は#8000"

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2004/02/10

医師や病院の誇大広告が訴訟の対象に(米国)

 国会議員の経歴詐称疑惑が話題のこのごろですが、Medical Economicsという雑誌に、次のような記事がありました。

 医師が消費者保護法違反で訴えられるようになったというのです。この法律は、誇大広告などを禁じた法律なのですが、従来医療などには適用されなかったのです。医療は商行為ではないという解釈です。ただ,医業のビジネス化が進み広告も派手になるにつれて、一部の医療が商行為だと認定されるようになったようです。

 おまけに、この訴訟は訴訟を起こす側からすると、医療事故訴訟に比べて事実の立証が簡単で、最近医療事故訴訟で枠がはまりつつある賠償金額の上限も適用されず、時効も長いといった利点があります。訴えられた方は医療訴訟保険がカバーしない恐れがあります。

私なりにわかりやすい例を作ってみました。

当院の二重まぶた手術は手術後も腫れがほとんどなく、翌日から人前に出てもOK。この手術6万例の経験をもつ院長が手術します」という広告があったとします。
 「3日たっても腫れが引かないぞ、医療事故だ」というのが医療事故訴訟ですが、事前に「稀には腫れが引かないこともあります」といった説明がしてあればOKということでしょう。
 今回の新手の訴訟がどうやってるかというと、「翌日腫れが引かない例もあるのにこのような広告を出してるのは詐欺だ」とか「そう広告しておいて院長でない医者が手術した」とか「6万例の経験とは嘘じゃないか」ということで訴えるのだそうです。

 これからは、あまり派手な広告は自らの首を絞めるということでしょうか。

 もう一つ、同じ号の「医療事故Q&A」に、証拠保全でカルテの提出を求められたのだが、そのカルテは委託していたコンピュータサービス会社のマシントラブルで消えてしまい、バックアップも残っていない。どうしたらよいか。といった質問が載っていました。いやはや、時代ですねぇ。

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2004/02/07

医療に関するblog探訪(1) ひよこ豆

 図書館でMedicine on the Netという雑誌を発見しました。今号の特集は、「blogは医療に役立つんだろうか」というもの。いろいろ書いてありましたが、結局は、「役立つ可能性はあるが使用には注意が必要」ということでした。私もそう思います。メディアは何であれ、要は中身と使い方。

 そこにはいろんなblogが紹介されており、いろいろな試みがなされているようでした。でも、同じようなことは日本でもWebサイトやメーリングリスト、メルマガ、掲示板などですでに行われているようです。

 日本でも、医療に関係する人の書いているblogにはどんなのがあるのかなと思い、ちょっと調べてみました。今日のところはこれといったものは見つからなかったように思いますが、この文章だけは心にしみた(少し目にもしみた?)ので、トラックバックさせていただきました。

ひよこのお豆(裏厨房photo日記さん)

カフェテリアのサラダバーにときどきこの豆らしきものが出ているので、今度試してみたいと思います。スーパーで見つけたら、うちの娘たちにもぜひ。


今回も(1)なんてつけてみました。なんでもシリーズ化してネタ切れを防ごうという魂胆のようですが、(2)はいつになるやら。

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2004/02/06

医療分野でのメタディレクトリの応用について

これも今後ずっと工事中になるかもしれませんが…忘れないように載せるだけはしておこうと思います。

2001年ころから、この問題に興味を持っています。技術的な壁より制度的・社会的な壁の方が高いような気がしています。
とりあえず「メタディレクトリとは」をググってみましょう(英語ではgoogleというのが既に「Googleで検索する」という動詞になっているのですが、日本語では「ググる」と言うようですね)。

何かの役に立てられそうな気がした方は、いろいろ試してみてください。

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2004/01/28

絵空事の病院経営(1) 患者満足は職員満足から

 病院の運営について日頃思っていることを書いてみるシリーズの第1回です。シロウトが考えるいきあたりばったりの企画ですので、些事にこだわらず、絵空事と思って気楽にお読み下さい。

「患者本位の医療」への道

 HCRM研究会によると、医療を取り巻くステイクホルダー(利害関係者)としては、以下の10種類が挙げられています。
患者 支払者
職員 行政
地域 マスメディア
協同者 医育機関
供給者 病院コンサルタント

 よく言われる患者本位の医療を実現するために、また病院をより良くするために、まず考えるのは患者満足の向上です。しかしどうすればそれが達成できるのでしょうか。よく揶揄される「付け焼き刃の『患者様』呼称」といった小手先対策でないことは確かです。ここでは、単に患者満足のみを高めようとするのではなく、これら全体の満足度を向上させることが鍵となります。

 余談ですが、「患者様」を初めて聞いたのは1990年頃、医療法人鉄蕉会の亀田理事長の講演を聴いたときです。最初は戸惑ったもののすぐに不自然に感じなくなりました。信念に裏打ちされた呼称であれば、呼び方も板についているのだろうと思いました。

患者満足は職員満足から

 この言葉は講演等で聞いたことがあったのですが、Googleで検索すると、こちら(
ホスピタルマネジメント研究会第11回勉強会記録誌)しかありませんでした。株式会社エクスアンティ 永田雅章氏の講演のタイトルです。

 患者満足度を高めながら質の良い医療を提供するためにまず取り組まねばならないのは、職員満足度の向上です。病院には医師、看護師をはじめたくさんの職種が働いています。更に職員の不満と言っても多岐にわたります。やりがいがない、雑用に追われる、残業が多い、医学研究の時間が欲しいなど。。。

 これに対してはITを利用した業務改善により、仕事にゆとりを作り出せればと思います。だらだらと残業せず、さっさと仕事をすませて早く帰り、自分の時間が持てるようにする。給料を払う方も残業手当が減る。病院現場でのITの生かし方については後日詳しく書いてみたいと思います。
 つぎに、職員の向上心を醸成する活動等が考えられます。ニューヨークのマウントサイナイでは、職員表彰というイベントを実にうまく使っているように感じました。組織を越えたTQM活動なども、医療の質の向上にも役立つためぜひ取り入れたいところです。

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2004/01/22

米国一般教書演説から、医療に関係する部分を日本語訳

2004年1月20日におこなわれた、アメリカ合衆国、ブッシュ大統領の一般教書演説から、医療に関係する部分を和訳してみました。誤訳等ありましたらお教え下さい。原文はこちら(State of the Union Address )


 我が国の医療システムも、経済と同じように変わるべき時を迎えています。医療技術は驚くべき進歩を続け、命を救っています。しかしこの劇的な進歩は、医療費と健康保険の高騰という自身に内包する問題ももたらしてきました。議会と我々は、これらの費用を制御するのを助け、現代医学の恩恵を我が国にあまねくもたらすため、共に努力せねばならないのであります。

 これらの目標を達成するためには超党派の努力が必要ですが、二ヶ月前にその道は見えました。議員の皆さんはメディケアの強化と処方薬費用の給付で、高齢者に対する重要な公約を守りました。皆さんは彼らが受ける権利のある現代的医療をもたらしつつあるのです。

 通していただいた法の下で、今年から高齢者はほとんどの処方薬が10%から25%引きになる割引カードを選ぶことができます。そしてたくさんの低所得高齢者は薬代としてさらに$600を受け取ることができるようになります。来年からは、糖尿病と心臓病の予防検査の給付が新たに受けられる予定です。メディケアに入る高齢者はそれだけで健康診断を受けることができるのであります。

 2006年の1月に、高齢者は処方薬の給付をメディケアでカバーされるようになります。月に約$35の保険料で、今日給付を受けていない高齢者のほとんどは薬の請求書がおよそ半額になります。この改革で高齢者はそのメディケアをそのままにすることもできますし、メディケアのプランが自分に合うように選ぶこともできます。ちょうどみなさんが自分のニーズに合った保険を組めるのと同じです。そして今年から、数多くの国民が保健貯蓄口座を使うことで医療費を免税にできるのです。

 私はこの法案に誇りを持って署名しました。高齢者の選択を狭めたりメディケアでの処方薬の給付を奪う企みには、拒否権を行使します。

 医療の重大な問題として、我々の目標は、国民がそれぞれのニーズに合う民間健康保険を選んで入れるようにすることであります。保険をより手の届く値段にするため、議会は高騰する医療費対策に取り組まねばなりません。より多くの労働者が健康保険に入れるように、中小企業は結束して安い保険料にするよう交渉できるようにすべきです。業界団体健康保険法を早く通してくれることを求めます。たくさんの国民が基本的な医療保険を買えるよう、低所得の国民に税金の払い戻しを与えるようにお願いします。

 医療の記録のコンピュータ化によって、危険な医療ミスを避け、コストを抑え、よりよいケアができます。医師と患者の関係を守り、良い医師が良い仕事をできるようにするため、我々は無益でくだらない医療訴訟はなくさねばならなりません。そして今夜私は、ろくでもない医療保険を買っている人々に、我々の新しい保健貯蓄口座で、保険料の100%が税金から控除できることをお知らせしたいと思います。

 国営の医療システムはまちがった処方箋であります。医療費を制御し、医療の窓口を広げ、保険を買える国民を増やすことで、我々は米国の医療を世界一にしている民間の医療システムを守っていきたいと思います。


……このあと演説は子供たちの問題に続いていきます。
2003年の一般教書演説(米国大使館の和訳) 医療に関してはあまり変わらないような気も…
2002年の一般教書演説(米国大使館の和訳)

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2004/01/17

Patient SatisfactionからPatient Experienceへ

Patient Experienceとは何か? / 米国の急性期病院数が25年以上ぶりに増加

 こちらの医学部の図書館に通って、病院関係のものを中心にいろんな雑誌を見ています。Modern Healthcare誌の最新号には、2002年の全米の一般の急性期病院数が、この厳しいご時世にもかかわらず、この25年で初めて増加したとの記事が載っていました。
 しかし他のタイプの病院数とトータルのベッド数は前年比で減少しています。住宅地に近くて便利な場所に小規模の病院の新設や分院の設置が増えているとの分析がありました。
 最近の医療費統計を見てもHospital Feeのみが伸びているとのことです。また在院日数の短縮と外来へのシフトにようやく歯止めがかかり、ベッドが不足してきて、 高齢者人口も増加してきます。建設しないと生き残れないという事情もあるようです。
 さらには目の肥えた患者の需要も一因とのこと。「Patient Experience」が最近のはやり言葉なのだそうです。

 Hospitals and Health Networks誌には、医療の質を測る手段としてPatient SatisfactionからPatient Experienceに変わってきているという特集がありました。

 Patient SatisfactionからPatient Experienceになると、このように変わるんだそうです。

満足したかどうか → どのように?
たいへんよい、よい → いつも、しばしば
加点。10点満点 → 減点。0点が最高
「Patient Experienceの8つの指標」というのもありました。
Access to care - ケアへのアクセスの容易さ
Coordination of care - 検査の待ち時間などケアの連携
Information and education - 情報提供と教育
Physical Comfort - 身体的快適さ
Continuity and transition to home - ケアの継続性と帰宅指導
Emotional support - 精神面のサポート
Involvement of Family and Friends - 家族や友人の参加
Respect for Patient Preferences - 患者の好みの尊重
 これは、NRC+Pickerグループによる指標らしいのですが、PickerといえばPicker Commonwealth Programです。あれはたしか7つだったような。。。調べてみたら、一番最初の「アクセス」が加わったようです。
佐倉病院図書室通信(後ろの方に「ペイシェンツ・アイズ:患者中心の医療・介護をすすめる七つの視点」の紹介があります)
 別の雑誌には、小さなニッチ病院が増えているのはメディケア関連の連邦法の抜け穴を利用した利益目当てのトレンドだと書いてありました。日本も今後病院数が減ってくると思いますが、いつまでどこまで減るのでょうね。

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2004/01/14

小児救急での電話相談体制-あの64億円はどうなった?

夜間・休日の救急ダイヤル創設 厚労省、子供の急病に助言という報道がありました。全国共通の短縮番号 「#××××」 、に電話すると地元の小児科医が相談に乗ってくれるというわけです。番号は今月中に決まるとのことでした。

 昨年の今頃、補正予算で小児救急遠隔医療補助事業という話題があって、小児救急とテレパソロジー(遠隔病理診断)という首をかしげざるを得ない組み合わせに戸惑ったのを思い出します。そんなものでなく、別の使い方があるだろうにと思いました。もちろんその場限りの補正予算なので「小児科医を増やす」といった人件費というわけにはいかないんですけど。

 で、今年出てきたのが電話相談体制。半額補助で予算は5億円とも聞きました。これでは電話交換機の設定代にしかならないのでは? 相談にあたる小児科医については「地域の皆さんで努力してくれ」というわけでしょう。人件費が出せないようでは、効果があるのか怪しいと思うのですが。。。

●遠隔医療の流れ
小児救急支援で補助金 厚労省 遠隔通信機器導入に総額64億円
小児救急医療NWの全国整備へ遠隔医療機器の購入を補助/04年度から厚労省
結局、小児救急遠隔医療補助事業の結果はぱっとしなかったようです。予算は64億円も使われなかったのでしょう。

●電話相談の流れ
広島の小児救急 専門医が電話ガイド
医療ルネサンス 小児救急・電話相談で受診判断
厚生労働省 平成16年度概算要求主要事項

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2004/01/10

銀色の車に乗ると交通事故で死亡や重傷になりにくい?

 12月に古瀬幸広さんのOFFSIDE blog「シルバーが安全」でこのニュースを見たとき、「車体がシルバーの車は最も安全」というのはどうも信じ難いと思っていましたが、年が明けてまた報道されたので、ついに原典であるBMJ誌を読んでみました。読者のコメントも読めます。

 まず気づくのは、統計的には有意でないのですが、シルバーが少ないだけでなく、交通事故グループは対照の倍も黄色の車が多いのです。黄色の車に乗る人はアグレッシブな運転をするためかと思います。こっちは納得です。

 また表にはグレーという色があります。車の色でシルバーとグレーって似ていませんか? 両方をひとくくりにすると、結果は出なかったかも。

 個人的には、銀色の車は高級車が多くて事故でケガをしにくいとか、銀色の車を買う人は慎重な運転をするとか、銀色は目立ちにくいので早めにライトをつける人が多いとか、いろいろ理屈を考えています。
 この論文ではエンジンの大きさは調べていますが、車の価格や衝突安全度などは検討されていません。

 日本でも、1995年のデータですが、自動車保険データに見る交通事故の実態VOL.5というのがあります。Web上の情報によりますと、赤・緑・黒・黄があぶないような気がします。例えばこんな感じ。


物損事故(車)
・塗色ごとに、事故類型別の車両損傷台数構成割合を見ると、自車の場合、「茶系」「黄系」で車両単独事故の割合が高い。相手車の場合、「赤系」「緑系」で正面衝突の構成割合がやや高く、「緑系」「黄系」で追突の割合が高い。
・塗色ごとに、事故類型別に車両の平均物的損失額を見ると、「正面衝突」では自車の場合「黒系」が最も高く、相手車両の場合「赤系」が最も高いなど、事故類型により特徴が現れる。

最近は調査してないようなので、また調べて欲しいですね。

2005/9/21 追記 この記事にだけ海外から変なコメントがつくので、コメント禁止にしました。コメントはメールで。

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2004/01/01

米国で生活しているとBSE騒ぎの実感が少ない

 狂牛病は正式にはBovine Spongiform Encephalopathy (BSE)というのですが、ふつうはMad Cow Diseaseと呼ばれてます。

 家では通常ラジオを流しているのですが、先日JapanやSouth Koreaと連呼しているので耳を傾けてみると、輸入禁止措置の話でした。BSEの第一報はこれで知ったという感じです。

 新聞は週末しかとっていないので、街角で売っている一面や地下鉄で他の乗客が読んでいるのを見ていると、さほどの大騒ぎではないようです。きょうの一面にはFDAがエフェドラを禁止したニュースが踊っていました。

 スーパーにも昨夜行きましたが、肉売り場に変化はありません。職場である病院外来部門でも、(あたりまえですが)SARS注意のポスター以外は見ません。病院のカフェテリアでもメインディッシュに牛肉メニューがありました。

 こちらで牛肉無しは考えられないし、問題となったのはカナダから来た牛のようだし、普通に食べる肉は問題ないという説明ですので、国民の生活はまだ変わりないと思います。
 日本では吉野家が牛丼を出さなくなるかもというニュースを見ましたが、米国内の吉野家の店がどうなるかは興味深いですね。

 ただ、牛肉や一部飼料穀物の相場は暴落しています。CDCのサイトでは、BSEの見出しはインフルエンザの次に書いてあり、SARSより上に来ています。

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2003/12/17

電子カルテのASPやデータセンター化は許容されるか

「古瀬幸広のOFFSIDE」Blogバージョンプライバシーの危機・電子カルテ編にコメントしようとしたら字数制限を超えたので、こちらに書きました。
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うーん、そういう感想を持たれましたか。私はこれに関係していませんが、今あるもののなかではこちらを評価しています。まだ発展途上ではありますが。

 まず、患者の同意はもちろん得ています。まあ説明の仕方が難しいとは思いますが。
 最近読んだ米国Health Management Technology誌の記事では、患者が自分のICカードを医療機関に渡す行為自体を自分のデータへのアクセス許諾とすることになっており、別の同意を必要としなくなったとのことです。医療情報を守るHIPPAという法律があり、また娘のレントゲン一枚とってもらうために書類に何か所もサインさせられた米国での話だけに説得力があると思います。

 残念ながら、医療機関の中にとどまる電子カルテの方がセキュリティが断然落ちます。専門知識のある職員配置ができないためです。医療機関に管理を任せたのでは、パスワードを紙に書いてモニタに貼るような人に個人の大事な医療情報を任せる結果になりかねません。
 データセンターで、知識のある職員がきっちり管理すべきです。私はセンターの規模として、市町村か都道府県単位を考えています。電子カルテのセンター保存はまだ条件つきでしか認められていませんが。
 この事業は、古瀬さんが末尾に書かれたように、カルテが医療機関の物だという発想でなく、カルテは患者の物であるという発想を具現化しようという理念を持っています。私も同じ発想で考えています。
電子カルテ雑感2002(京都大学の吉原博幸先生の文章)

 患者側に互換データを持たせようという試みは、15年くらい前からあると思います。光ディスクやICカードを持たせるなど。でも結局バックアップが必要になるので、私はデータはセンターに、キーだけを患者に持たせるという方法を支持しています。それこそケータイにでも。

 みんな、自分の預金口座のデータをデータセンターに預けているのでは。

 カルテを医療機関から患者の手に取り戻すことによって、風邪と診断した上でも抗生物質を闇雲に出す医者と出さない医者があることが患者にわかる。すなわち医療の透明性が向上すると考えています。現状では、ひどい医療機関でひどい医療を受けている事実が、他の医療機関にはわからない仕組みになっているのです。

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2003/12/06

医療ニッチ

 Googleで、「医療ニッチ」という言葉を入れてみたら、該当無しだったので、Google1位のページ作りが趣味の私としては無視するわけにも行かず、このようにそれをネタにした文章を書いています。

 医療機関の手が回らないきめ細かなサービスを提供する団体が求められています。営利非営利は問いません。一つのニッチをたくさんの地域や医療機関から一手に引き受ければ、事業化できる部分も多いと思います。
 MRIなど画像診断の遠隔読影などは、既にビジネスになっていると思いますが、これはニッチというよりメインストリームに近いかもしれませんね。

 たとえば乳ガンなどで乳房切除を受けた患者さん用の下着を作っておられる会社があります。
ブライトアイズ
http://www.be-japan.com/

 以下は、営利目的の超個人的な理由で(笑)。よろしくお願いします。
医療機関向け説明動画映像配信の(有)インフォメディコ
http://www.info-medico.com/

 いま考えているのは、患者アドボカシーの運営委託を受けてくれるところ。院内職員が対応する患者相談窓口では何かと問題が多いですので。
患者満足向上へ「アドボカシー室」 国内にも導入の動き

○○先生の名言「ニッチでリッチ」をご紹介して、終わりにします。
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アドボカシーの日本語訳をつくろう

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