2008/05/26

死亡時画像診断に「病理」が必要か

下記の海堂尊さんのインタビュー記事を見ていて、また不思議な用語を発見しました。私がAiという呼称に疑問を持っていることは前にも書きましたが、よく考えてみると、その日本語表記「死亡時画像病理診断」にも疑問が湧いてくるのです。

リンク: この国は「死因不明社会」?-医療・介護情報CBニュース-.
   「死亡時画像病理診断(オートプシーイメージング:Ai)は、死因を解明するため、
    遺体に対して画像診断を行う試みです。」

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2007/12/28

暗殺の反対語は?

今朝の新聞の見出し「ブット氏暗殺」を見て暗澹たる気持ちになった人も多いでしょう。

リンク: @search:ブット 暗殺 での検索結果.

前々から思っていたのですが、「暗殺」の反意語(対義語)とは何なのでしょうか。

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2007/12/09

Autopsy imaging (Ai)は世界で通用するのか

Autopsy imaging(Ai)という言葉があります。日本語では「死亡時画像病理診断」と表記するようです。オートプシー・イメージング学会というのもできています。

 私の施設でもAutopsy imagingの検討をしていたことを思い出しました。今後発展すると良いと思います。ただ、私としてはその呼称が国際的に通用するのか、またAiと略すことが誤解の元にならないかが少し気になりました。ふつうAIといえば「人工知能みたいなもの」を指しますから。この問題については、Ai学会の公式見解ともいえそうなものが公開されています。
リンク: Autopsy imaging (Ai)名称問題.

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2007/08/06

ヒロシマナガサキの邦題をつくろう

やはり原爆の日には何か書かなくてはということで、今年はこれです。

リンク: ヒロシマナガサキ.

原題は

WHITE LIGHT/BLACK RAIN
The Destruction of Hiroshima and Nagasaki
なんですね。

 この映画はまだ見ていませんが、せっかくですから前段を含んだ邦題を考えることにしました。

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2007/07/12

Your Potential. Our Passion.の日本語訳をつくろう

先日、某CHARTの集まりで、バカなことを思いついたので書き残しておきます。

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2007/07/06

マグネット・ホスピタルの言い換え語をつくろう

最近よくマグネット・ホスピタルという言葉を耳にします。医師や看護師などの職員を磁石のように引きつける病院という意味です。もとは米国の看護分野で作られた言葉のようですね。

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2006/12/22

ブログの和訳語をつくろう

下記を見ていて、ふと思いつきました。

リンク: 古川 享 ブログ: コンピュータ用語とその翻訳のお話.

 そういえばブログ(blog,weblog)の日本語訳は考えたことがありませんでした。こういう場合は最初に出て来た答えがけっこう良いものが多いような気がします。

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2006/10/04

消すべき言葉は「ユビキタス社会」

(有名な方のブログで)以下のような記事を見つけました。
「『ユビキタス社会』という言葉が誤用だ」とのこと。

リンク: Life is beautiful: ブログを利用して日本語から言葉を一つ消すことができるか?.
リンク: CNET Japan Blog - 中島聡・ネット時代のデジタルライフスタイル:「ユビキタス社会」という言葉は誤用.

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2006/08/14

「増患」という言葉を撲滅したい

私は基本的に「言葉狩り」というのは嫌いです。でも、この言葉を見るたびに、良い気持ちがしないのです。

「増患」

「増患」でGoogle検索

 一般には医療機関側からみた、「受診者を増やす活動」を意味する言葉のようです。

 意図するところは「(自院を訪れる)患者を増やす」ということなんですけど、この言葉を見ていると、括弧内が抜けた「患者を増やす」という活動に見えてしまうのは私だけでしょうか。なんだか「健康な人を病気にしてまでも、自分の医院や病院が儲かりさえすれば良い」という風に思えてしまいます。

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2006/07/04

「パンくずリスト」の言い換え語をつくろう

最近図書館で仕事周辺の本を見つけて読むことが多いのですが、先日は「Webアクセシビリティ&ユーザビリティ 改訂版—総務省「みんなの公共サイト運用モデル」対応……」という本を見つけました。これは大変勉強になる本でした。でも、そこで目についたのが、「パンくずリスト」。何がパンくずなのでしょうか。

リンク: パンくずリストとは 【topic path】 ─ 意味・解説 : IT用語辞典 e-Words.

 童話「ヘンゼルとグレーテル」で、森の中で迷わないようにパンくずを少しずつ落としながら歩いたという故事が由来である。英語では、パンくずリストの直訳「breadcrumbs list」のほかに、意味を捉えた「topic path」(トピックパス)という語も使われる。
 すみません、わたしこの故事(?)を知りませんでした。やはり「パンくずリスト」では日本人にはピンと来ないので、言い換え語を作らねばなりません(笑)。

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2006/05/15

ディテーリングとは。薬剤情報分野での日本語言い換え

 ずいぶん前のことだと思いますが、(株)ケアネットから、「eディテーリング」とタイトルの付いたメールが届き始めました。「ディテーリング」という言葉は知らなかったのと、メールの内容が薬剤情報提供関係だったので、業務上関わりがほとんど無いため無視していましたが、ある(トラックバックのできない)ブログで、有名な先生が「ディテーリング」という言葉の知識がないと言われていました。

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2006/05/11

ドクターショッピングの日本語訳をつくろう

ひさびさの「つくろうシリーズ」ですが、今回は「ドクターショッピング」です。まったく誰がこんな不適切な言葉を言い出したのでしょうね。これを表題とする本まであるみたいです。

リンク: @search:ドクターショッピング での検索結果.

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2006/05/10

ユビキタス遠隔医療っていつでもどこでも通信衛星に画像を送れるの?

私がユビキタス誤用の代表例だと勝手に決めつけている「ユビキタス空港」に続いて、今度は「ユビキタス遠隔医療」だそうです。まあ携帯電話ベースなら「ユビキタス」と言えないこともないかもしれませんが、 衛星通信はユビキタスとは対極なので、びっくりしました。ただ、よく調べてみると衛星通信をユビキタスと呼んでいるのではなく、「ユビキタス遠隔医療システム」の問題点改善のために衛星を使ってみるということのようです。

リンク: 日経プレスリリース:JSAT、旭川医科大学と衛星インターネットサービスを活用した遠隔医療実験を開始.

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2006/05/01

人間到る処青山有り

最近、新聞でこの言葉を見ました。原文は「人間到処有青山」ですが、日本語でgoogle検索すると「人間至る所に青山有り」という言葉づかいをしている人が多いみたいです。

 そういえば以前、これを「人間いたるところに青山あり」(にんげんいたるところにあおやまあり)と言う誤読をする人がいて、当然意味も「人間はどこに行っても緑の山があって住めば都」みたいな誤解をしているのだという話を聞きました。
 正しくは「じんかんいたるところにせいざんあり」で「世の中どこでも骨を埋めるところはある、だから大きな志をもって、故郷を出よ」みたいなことだったと思います。

 今回はわざわざこんな格言の表記や解釈を確認するために書いているのではなくて、今日の昼下がり、職場の新しい建物の非常階段を上り下りしていたら、普段は消えている照明が次々に灯るので、ふと頭に浮かんだのが「人感いたるところにセンサーあり」だったためです(笑)。「新館いたるところにセンサーあり」でも良いんですけどね。

 すみません、今回のタイトルは最初「人間至る所に青山有り」だったのが、「人間到る所に青山有り」、「人間到る処に青山有り」を経て、今のになっています。これで正しいのだろうと思いますが。。。

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2006/04/10

ユビキタス空港っていつでもどこでも飛行機に乗れるの?

 内閣府の広報誌で「ユビキタス空港」という記述を見ました。「いつでもどこでも飛行機に乗れるサービス? 小さなヘリコプターやVTOLで空中からつり上げるのか?」などと想像を膨らませてページをめくると神戸空港での実験の紹介みたい。

リンク: @search:神戸空港 世界初 ユビキタス空港 での検索結果.

「ユビキタス」のこの用法、私は間違いだと思いますけど……

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2006/03/13

ユビキタスの日本語言い換え、さらに継続検討

以前からわかっていたことではありますが、ユビキタスの日本語言い換えが、さらに継続検討となりました。

リンク: 「外来語」言い換え提案.
報道によりますと、

言い換え候補の言葉はまだ残っており、新年度からは分野別に検討。「分かりにくい」という声が多い医療・介護の分野から始める。また、これまで結論が出ていない「ユビキタス」「ドメスティックバイオレンス」の2語は、なお検討する。
とのことです。

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2005/08/24

国研:医療の専門家に期待する言葉遣いの工夫

以下の報道を教えてもらいましたので、元ネタを調査しました。

リンク: NIKKEI NET:医師の説明、36%が「難解」・国語研調査.

出所は、国立国語学研究所の外来語に関する意識調査II(全国調査)です。その中に、第4章 医療の専門家に期待する言葉遣いの工夫というのがあります。

 たとえば、分かりやすく言い換えたり,説明を加えたりしてほしい医療用語として、このようなものが挙がっています。

 「喀痰細胞診」「飛沫感染」などの専門用語(57.1%)と,「セカンドオピニオン」「プライマリーケア」などの外来語(56.5%)が,ともに6割弱で上位にある。以下,「CT」「HIV」などのアルファベットの略語(47.3%)が5割弱,「所見をとる」「処方する」などの病院でよく使われる言葉(27.3%)が3割弱の順である。
 また、以下の言葉のどれを使ってほしいかといった調査もされています。ホスピスから始まる二つめの選択肢候補に改善の余地がありそうですが。
 <ターミナルケア/終末医療/痛みをやわらげ精神を楽にする医療>
 <ホスピス/終末医療施設/末期患者医療施設>

 なかなか興味深い結果で、良い調査だと思います。私も一応国研ウオッチャーのつもりでいたのですが、これに気づかなかったとはまだまだ甘かったです(笑)。

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2005/07/14

ユビキタスの日本語言い換え、またも先送り

半年前にサイトが更新されてたのに気づきませんでした。

平成16年12月3日(金)開催の独立行政法人国立国語研究所「外来語」委員会 第18回議事要旨より

提案を先送りしている「ユビキタス」「ドメスティックバイオレンス」については,依然として,継続的な調査・検討が必要であり現段階での提案は時期尚早と判断し,第4回の提案からも見送ることとした。

 先送りしてる間に、「ユビキタス」はすっかり日本語として定着した感があります。でも、なんだか情報技術と結びついた言葉になっちゃいましたね。誰も「郵便局をユビキタスに全国展開」とは言わないようです。諸外国でも同様なのでしょうか。機会があったら調べてみたいと思います。



参考過去記事 ユビキタスの日本語訳をつくろう

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2005/01/23

振り込め詐欺…言葉に力があれば定着は瞬く間

「認知症」はやめて「認知障」にしてほしいにいただいた、ohmiさんからのコメントに返信を書いていたのですが、長くなるのでこちらに書きます。

「認知症」の今後は私も注視していきたいと思っていますが、最近感心しているのは「振り込め詐欺」です。これは従来用いられていた「オレオレ詐欺」が巧妙化し、言葉が実態と合わなくなったために考案された言い換えですが、瞬く間に世間に定着し「オレオレ」を駆逐してしまいました。

 既存の熟語の言い換えがこんなに簡単に広まるとは、私にとっても大変な驚きでした。もちろん時勢にタイミングが合っていた、マスコミが取り上げた等の要因はあったと思いますが、私はやはり言葉の力だと思います。事象の概念を見事に表現して、皆が納得すればこんなに簡単。

「認知症」を考え出した人や、国立国語学研究所の皆さんも、この事例を見習ってほしいと思います。

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2004/11/20

「認知症」はやめて「認知障」にしてほしい

ついに「痴呆」の言い換えが「認知症」と決まったみたいです。

当初候補に挙がった「認知障害」がすでに別概念で存在していたということらしいですが、検討会の皆さんのこの感覚、私はどうも違和感を覚えます。

○○症というと、○○に「なる」というのが普通ではないでしょうか。たとえば「健忘症」はものを忘れる病気です。認知症というと、「他人の考えていることがわかってしまう病気」という感じがします。千里眼みたいですが。

これ、「認知障」にできなかったのでしょうか。「障」のつく病名は「白内障」や「膝内障」など他にもあるし、「認知に障りがある」というニュアンスがすぐわかると思うのですけど。12月24日に最終決定とのこと。私今回はパブリックコメントに応じなかったのですが、再考してほしいものです。

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2004/10/30

エコノミークラス症候群の言い換え語をつくろう

新潟の地震避難者で車中泊を続ける方の中に、血栓症で死亡される方が複数出ています。この病気をNHKや新聞が「エコノミークラス症候群」と報じたのに驚きました。もうこの名称はまともな報道機関は使わなくなって、「ロングフライト血栓症」などの呼称に変えたものと思っていましたから。

 この「エコノミー症候群」とか「エコノミークラス症候群」という言葉、使う時には必ず解説が要りますし、更に今回は飛行機にも乗っていないのにこの呼称はないだろうということで、これに代わる名前を考えようというのが今回の企画です。まずは予備知識をこちらあたりで仕入れましょう。
  エコノミークラス症候群に関する提言(日本宇宙航空環境医学会)
  機内で行える深部静脈血栓症の予防対策(日本航空)

・下肢静脈滞留血栓症

 まず考えたのがこれ。医学的には正しいのですが、ありきたりなのと原因に言及してないのがつらいところです。お年寄りにも覚えやすい呼称にしたいし。

・不動下肢血栓症

 下肢を動かさないことが原因とすれば、この方がわかりやすいかもしれません。ただし命に関わるのはたいてい肺の血栓症のほうでしょうから、あまり下肢にこだわるのもよくないような気もします。

・長座り血栓症

 悪くないのですが、正座を連想するのが問題です。興味深いことに正座や座禅でこの病気になったという話は聞かないですね。

・足下げ血栓症(現状ではこれをお勧め)

 立っている時は足が下がっているとは普通言わないからいいかなと。ただ、この病気のポイントは「足を下げた姿勢を強いられる」ということなんですが、そのニュアンスが足りないのが弱いですね。連続とか強制とか拘束とか入れたいところです。でもそうするとやたらと長くなるし。

うまい言い換えを思いついた方は、コメントいただけると嬉しいです。

参考

パソコンユーザーにも「エコノミークラス症候群」の危険性(eThrombosis) 私も注意しなくちゃ。

シソーラス研究所さんのページに記事のスクラップがあります。語源や「旅行者血栓症」という名前についても解説が。インパクトという点ではやはり「エコノミークラス症候群」ですが。

おまけ

「痴呆」も別の言葉になるんでしょうか。主張は理解できますが、あまり気が進みません。

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2004/09/20

メセナの日本語言い換えは必要だ

6月末に、国立国語研究所が第3回外来語言い換え提案の中間発表をおこないました。私としてはこのニュースには当然反応したのですが、ちょうど渡米する機上の人だったので、意見を書きそびれていました。しかし今月中に第3回の最終提案があるようなので、今のうちに書いておきます。

今回の中間発表で話題にのぼった言葉が5つあります。以下はそれって何語?◆語源探索日記◆さんによるまとめです。

・ユビキタス(時空自在)→継続検討
・オンライン(回線接続)→提案断念
・データベース(情報集積体)→提案断念
・フォーラム(公開討論会)→提案断念
・メセナ(文化支援)→提案断念
 ユビキタスは当然私もウォッチしてますが、前回の中間発表で提案した「時空自在」を引っ込めたわけですから、今回は慎重になるのは当然です。
 オンライン・データベース・フォーラムの3つは、日本語として定着しているうえに、いろんな意味に使われるので、一つの単語で言い換えるのは困難でしょうから納得。

 しかし、メセナの断念はなぜ?「文化支援」で良いじゃないですか。今回の断念4つのなかで、メセナの認知度の低さは際立っていますし。

報道によると、日本語による言い換えが「わが国に定着しつつある新しいコンセプトの芸術文化支援運動に大打撃を与えるもの」等の反対が企業メセナ協議会等から出たためのようです。でも、当のメセナ協議会のサイトでもこんなふうに説明してるじゃありませんか。

メセナとは
日本では、1990年に企業メセナ協議会が発足した際、「即効的な販売促進・広告宣伝効果を求めるのではなく、社会貢献の一環として行う芸術文化支援」という意味で「メセナ」という言葉を導入し、一般に知られるようになりました。その後、マスコミなどを通じてこの言葉が広まっていく過程で、教育や環境、福祉なども含めた「企業の行う社会貢献活動」と、広義の解釈でも使用されるようになりました。
なぜそんなに強く反対するのか考えてみました。

1.自分たちが考えた言葉を言い換えられたから不愉快。
 …気持ちはわからないでもありません。

2.わかりにくい表現のままにしておくことで、注目度を保つため。
 …これは戦略としてはありうることですね。

3.不況でどの企業もメセナどころではなくなって次々に手を引いている矢先に、注目を浴びたくなかったから。
 …これは協議会の公表資料を見る限りそうではなさそうに見えますが。

でも、私の頭にまず浮かんだのは、

4.メセナとか格好のいい言葉は使っていても、実は中身に「新しいコンセプト」も何もない「単なる文化支援」となってしまい悩んでいたところに、国研の提案で痛いところを突かれたから。

という理由です。そう勘ぐりたくもなろうというもの。

 私の考えでは、国研の外来語言い換え提案は別に外来語の排除や言葉狩りを狙っているのではなく、言い換え例を示すことで外来語の理解を深めることができるという利点があると思います。反対などしないで、メセナということばが社会のより多くの人に理解される好機と捉え、これをいっそうの啓発に利用すべきではなかったかと思います。
 国研も国研です。時空自在もそうでしたが、この程度のことで引っ込めないでほしかったなぁ。雑音を恐れずわが道を進んでほしいと思います。


さあ、これで焦点はユビキタスです。某大学教授あたりからの横槍でこちらも断念…ということだけはないようにお願いします。

2004/9/29 追加
第3回「外来語」言い換え提案の最終発表は9月の予定でしたが、今こちらを見ると10月になっていました(笑)。

2004/10/08 追加
第3回の最終発表がありました。ユビキタスは含まれませんでした。ここで発表があると思って楽しみにしていた私がバカでした。。。第4回は3月以降になりそうです。

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2004/04/08

バイオインフォマティクスの日本語訳をつくろう

 ひとつ前の文章を書きながら、バイオインフォマティクスという言葉の適切な和訳語がないことに気づきました。まあ一応生体情報学という表現はあるようなのですが。

 当サイトとしてはとりあえず、「生命情報学」というのを提案しておきましょう。今回は専門でないこともあり、深く考えておらず、特に理由はありません。

 したがって津々浦リインストレーションほどの熱意も今のところはありません。ごめんなさい。

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2004/04/07

医療情報学とは? またその英訳は?

今回はちょっと専門的?

 「医療情報学は社会学である」(素人裸足さん)という評論を読んでから、いつかこの話題について書きたいなと思っていたのですが、ついにそのきっかけと出会いました。

 医療情報技師というものを目指す人のための教科書の案内が届いたのですが、その写真を見ると、「医療情報」と書いた表紙の左横に、「Health Informatics」と書いてあります。しかしこの英語を直訳すると、「健康情報学」という感じで、医療情報の訳としてはどうかなという気がしました。医療情報の直訳はやっぱりMedical Information? この本のタイトルとしては「Healthcare Informatics」の方が良いのでは?
 日本の医療情報学会の英名などを見ると、「医療情報学」は「Medical Informatics」と訳されてます。私の名刺にもそう書いていました。しかし、3月まで私がいた米国にある大学病院の部署名は、「Clinical Informatics」。直訳では臨床情報学でしょうか。私は割にこの名付けが好きです。

 最近はBioinformaticsなんという言葉がはやってきています。バイオインフォマティクスの日本語訳もはっきりしないようですが(笑)、バイオインフォマティクスというのは、乱暴に言えばDNAや遺伝子やタンパク質とスーパーコンピューターの世界です。
 いっぽう社会学たる医療情報学としては、より人間くさい英語表記を採った方が良いような気がしています。Medicalか、Clinicalか、Healthcareか。でもHealthというのはどうかなぁ……。

医療情報学とは

 さて、標題とは逆になりましたが、ここで「医療情報学とは」について考察してみましょう。Web検索でまず当たるのはやはり愛媛大学病院 医療情報部。初めて聞いたときにはロジスティクスという表現にしびれました。
医療情報学とは、患者さんを中心に考え、看護婦・医師・コメディカルスタッフなどの人的資源、病床・医療機器・薬剤などの物的資源、そして患者情報などの医療に関するあらゆる要素を、必要なところへ必要なときに最善の状態で提供するための「リアルタイムロジスティクス」を実現するための学問です。
次はこちら。これが最もよく引用される定義のようです。
診断と治療 ・ 医学研究 ・ 医学教育 ・ 医療行政等、医学のすべての分野で扱われるデータ ・ 情報 ・ 知識をその医学領域の目的に最も効果的に利用する方法に関する科学
 このように、世間的には医療情報学には社会学という香りはほとんどありません。

もう少し人間くさい医療情報学とは

 さて毎度のことですが、ここからは一般的な解釈とはかけ離れた話になりますのでご注意下さい。
 私が大学を出る頃勝手に考えていた「医療情報学」というのは、「医療にまつわる情報全体を扱う学問」という感じでした。上記の一般的な定義に加えて、「医療にまつわる情報を一般の人に正しく伝えるには」というテーマも気になっていました。これがNIFTYの電子会議室「医学ジャーナリズムを考える」にもつながっていたわけです。
 とはいえ、こんな解釈は世間的には通用しないので、私も一般的な解釈に合わせておりました。しかし、最近よく聞くのが「医療情報の非対称性」という言葉です。医療情報の非対称性とは、医療者と患者の持つ医療にまつわる情報の量と質が違いすぎるということです。
 この問題は、まさに私の守備範囲のうちです。しかし従来の一般的な医療情報学の守備範囲とは言えないと思います。医療情報の非対称性を研究する学問とは何と言えばよいのでしょうか。やっぱり医療社会学?

 良い言葉が見つからないまま、今日も夜が更けてゆきます。

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2004/02/07

Great Moments at Workの日本語訳をつくろう

 日本では民放テレビをあまり見てなかった、しかもマイクロソフト嫌いの私ですが、米国で見たマイクロソフトの「Great Moments at Work」のコマーシャルには負けました。会議室のスクリーンは切り落とされ巨漢のおばちゃんは廊下を滑り、ゲータレード代わりのウォーター・シャワーは飛沫を上げタブレットPCはコマ回しされてます。もう最高。
 で、先日ふと見た日本の雑誌広告でこのキャンペーンの日本語版を見ました。「仕事でのすばらしい瞬間」。ちょっと待ってくださいよ。中学生じゃないんですから、もう少しましな訳はないんでしょうか。

 というわけで、今回はマ社のためにこのコピーの日本語訳をつくってあげようという、実に親切な企画です。読者の方からのアイデアも歓迎です。やはり日本語ですので、七五調が基本になるでしょう。

「職場の至福」
 まず思いついたのはこれ。至福という言葉には「ひととき」とか「瞬間」とかが続くことが多いので、省略可能でしょう。「至福の職場」もいいんですけど、一応元のコピーの意味に合わせてみました。バリエーションとして、「職場に至福、ありますか」というのも。

「究極の業績」
 コマーシャルを見てると、これが引き金になっているようなので。「空前の成果」というのも。

「仕事の絶頂」
 まあ絶頂のあとは下り坂なんですが、米国のコマーシャルの印象に合うほどの強い言葉が見つからなかったので。

「職場にも奇跡が起きる」
 五七調ですね。

とりあえず今日はこのあたりにしておきましょう。

でも、日本の雑誌広告を見た範囲では、みなエレベータや廊下や椅子でニヤリとする程度なんですよね。やはり日本人には爆発的な喜びは似合わないのでしょうか。。


あ、採用の暁にはMicrosoft Office Professional Enterprise Edition 2003の最低ライセンスをお礼にいただいてかまいませんよ(笑)。ソースネクストのLotus SuperOfficeやStarSuiteを考慮中ですけど。

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2004/01/03

アウトソーシングの反対語は?

 Googleで反対語を検索すると、熟語の回文を蒐集した”「反対語」サイト”が最初に来たので、別の表現も使っておきましょう。アウトソーシングの反意語(アウトソースの対義語)は?

ことの発端

 私の職場は、2003年6月に自前のIT部門のアウトソーシングとディザスタ・リカバリシステムの構築において、380ミリオンという巨額の契約をIBMと結びました(もちろんドルです)。2か月ほどして、顔なじみの職員の名札にIBMのマークがついていてびっくりしたものです。
 11月になって、その転籍した職員たちをなんと元どおり再雇用するというのです。詳細は分かりませんが、IBMの方が投げ出したというのが最もわかりやすい推測です。それについて、こちらの友人が「インソーシングというか何というか」と言っていたので、アウトソーシングの出戻りを何というか気になってきたわけです。

外注を受けること

 アウトソーシング(outsourcing)というのは、日本語にすると外注や外部委託というわけですが、登場人物としては外注元と外注先の二者があります。外注先から見ると、外注の反対は受託になるわけで、英語にするとcommissionとかconsignmentとかundertaking?でしょうか。これという言葉がないですね。

外注をやめること

 一方、外注元から見た場合が複雑です。いったんおこなった外注をやめて元どおりという事態は、意外にありそうなんですが、良い言葉が見あたりません。この言葉をさがそうというのが、この文章の目的です。

インソーシングという言葉はあるのか

 アウトソーシングの反対語としてまず思いつくのは、インソーシングです。こちらの友人も言ってましたし。
 googleで日本語の「インソーシング」を検索すると、245件しかありません。アウトソーシングは30万以上ですから、一般に認められた言葉とは言えないでしょう。「インソーシングとは」を検索しても明確な答えは得られません。例を挙げるとつぎのとおりです。

UFJ総合研究所芸術・文化政策センターのニューズレター「ARTS POLICY & MANAGEMENT」では、インソーシングを「自前で実施」と説明しています。文面を見ると、外注しないで自前でやることとなっています。
しかし、HDIジャパンのHDI国際スタンダードによりますと、インソーシングとは社内の遊休人材の有効活用という感じがします。

 やはり、インソーシングという日本語は定着していないとみるべきでしょう。

 一方、英語でinsourcingを検索してみると、その語義は、「受託」でまちがいないように思います。今後はおそらく日本でも、insourcingは受託の意味として使われるようになるでしょう。

答えは身内に?

 ということで、イントラネットのIT部門再就職案内ページで、再雇用される職員のFAQという文書を見つけました。読んでみると、reinstatementと書いてあります。日本語にすると復権・復帰・復職で、核心をついているようです。しかしよく考えると、これは人間に対して使う言葉です。私のところの例にはこれでふさわしいのですが、一般にアウトソーシングするのは業務であって人間ではありません。ちょっと違うかなという印象を持ちました。
 引いていた辞書のreinstatementのすぐ近くに、reinstallationという言葉がありました(reinstallmentというのもありますが同義)。再就任とか再設置という意味です。OSの再インストールなどという言葉でなんとなくおなじみですね。IT分野で多く使われるアウトソーシングだけに、少し身近な気もします。

結論

 ということで毎度すぐ結論に来ちゃいますが、外注をやめて自前に戻すという意味でのアウトソーシングの反対語は、リインストレーション(reinstallation)です。
 読者の皆さまのコメントをお待ちしています。ユビキタス日本語化計画に続くヒットとなるか??

2004/1/14 一部修正しました。
Great Moments at Workの日本語訳をつくろう
アドボカシーの日本語訳をつくろう
ユビキタスの日本語訳をつくろう
機種依存文字のルーツ
04 Apr.14追記
言葉は生き物ですねぇ。大統領選挙とのからみかもしれませんが、最近の海外サイトでは、オフショア・アウトソーシングの反対語としてインソーシングという言葉を使うところが増えたような気がします。"Insourcing is the movement of foreign jobs to the United States."「国内への回帰」でしょうか。
2004/10/31追記
コメントに書きましたが、「自前で実施」の意味でのアウトソーシングの反対語はインハウスが良いように思います。

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