« 「こまごま」と書いたのに「ほそぼそ」に変換される | トップページ | レセプトオンライン請求義務化、断念 »

2009/11/10

火曜の夜は記者クラブに通う(7)戦略的誘導報道の提案

 きょうは和田努さんによる「医療再生とジャーナリズム」でした。(私は知らなかったのですが)三郷中央病院事件の告発報道から始まり、ガンや小児医療の報道を通じて医療ジャーナリストの道に専心されたようです。

リンク: 和田 努:これまでの講演のご紹介-kouen.com.

 お話の中で強調されていたのが「虫が這うような取材」でした。何度も通って、何度も話を聞くのだそうです。取材対象になった場合を想像するとぞっとしましたが(笑)。

今回は、最近和田さんが力を入れて取り組んでおられる「医療再生」現場の取材についていろんなお話しを聞くことができました。有名な「県立柏原病院の小児科を守る会」の紹介をされていましたが、がん対策の充実の必要性も訴えられていました。そこで頭に浮かんだのが、「戦略的誘導報道」の必要性なのです。

 業界紙などを見ていますと、「がん対策の充実を」「がん医療の診療報酬アップを」といった見出しが並んでいます。今や政治家や患者会、NPO法人などいろいろなプレーヤが声を上げています。それを見ながら私は「このままでは道を誤るのではないか」と思ったのです。
 がんの治療成績が上がって、政治家や著名人にがん体験者やがん生還者が増えていきます。それらの人々が上げる声は相対的に大きな影響力を持って社会を動かすのです。一方、世の中は少子高齢化です。こどもたち(もしくはその代弁者、アドボケイト)の声は、相対的にどんどん小さくなってはいないでしょうか。その結果、がん医療ばかりが充実して、小児や周産期医療の充実が手遅れになるのではと心配になってきました。

 ジャーナリズムは弱者の代弁者であってほしいものです。医療ジャーナリストの皆さんも、今後大きくなりすぎるがん医療充実の声に惑わされず、小児や周産期医療の充実に資するような報道に、過剰だと思うくらいに力を入れて欲しいのです。そうしなければ、私たちの将来に向けてバランスが取れなくなるのでは……と危惧しています。これを戦略的誘導報道と名付けてみました。
 もちろん、それをやりすぎると子供有利の「特例優遇」の問題があることは承知していますが。

以上、私の職場がこども関連であることを差し引いても、この問題を真剣に考えていただければと思います。

2009/12/11 下記にトラックバックを追加してみました。
MRIC臨時 vol 380 「我が国の小児医療の行く末を憂う」 by 森 臨太郎先生

|

« 「こまごま」と書いたのに「ほそぼそ」に変換される | トップページ | レセプトオンライン請求義務化、断念 »

コメント

突然相談なんですが今働いている病院の事です。ある看護師がアレベアチンを1Aかんちゅうして患者が死亡しました
病院サイドはやった看護師に気にしないように言ったそうです。
これって行政に報告義務を怠っていませんか?
亡くなった患者さまが気の毒で…どうしたら良いでしょう?今もなおその看護師は何事もなかったように勤務しており私自身何を信用信頼して働けばよいのか?精神的に苦痛で仕方ありませんー
まだ亡くなってない患者さまの死亡診断書が亡くなる前に作成されており
こちらの件も心がしめつけられる思いです。

なにかアドバイスくださいお願いいたします

投稿: 伊藤 | 2011/06/04 10:55

各地に医療安全支援センターというのがあるはずなので、お近くの施設を探してみられてはと思います。
下記も参考になると思います。
http://www.anzen-shien.jp/index.html

投稿: ynb | 2011/06/04 23:40

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/3033/46960438

この記事へのトラックバック一覧です: 火曜の夜は記者クラブに通う(7)戦略的誘導報道の提案:

« 「こまごま」と書いたのに「ほそぼそ」に変換される | トップページ | レセプトオンライン請求義務化、断念 »