11日に話したこと
昨日ビッグサイトでお話したことの覚え書きです。
私は日本でも最も電子カルテ化の進んだ病院の一つで働いています。システムには大きなコストをかけてきています。
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昨日ビッグサイトでお話したことの覚え書きです。
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日本医学ジャーナリスト協会の正会員でもある私は、今日の夕方、有名な李啓充さんの講演をお聞きするために日本記者クラブに初めて行きました。
でもその前に、朝から有明に行ってきました。マ社から記者発表に同席してほしいという依頼を受けていたためです。遅刻気味だったので、りんかい線の駅から息せき切ってビッグサイトに着いてみると、なぜかマ社の皆さんは手に手に日本経済新聞を持っているのです。一面にこんな記事。
リンク: マイクロソフト、医療情報システムの標準化呼び掛け.
マイクロソフトは日本国内の医療機関向け情報システムの標準化に乗り出した。(中略)割高だった医療情報システムの導入費用を最大5割引き下げられる。
「をいをい、乗り出すとか呼びかけとか、5割下げとか、そんなことあるとも思えない。ウソでしょう。」と思わず苦笑してしまったのですが、どうやら先週あたりにマ社が受けた取材が記事になったもののようです。
私は個人的にはつぎのような印象を持っています。
× マイクロソフトは日本国内の医療機関向け情報システムの標準化に乗り出した。
○ マイクロソフトは日本国内の医療機関向け情報システムに自社製品の利用を促進する活動に乗り出した。× 割高だった医療情報システムの導入費用を最大5割引き下げられる。
○ 他の産業分野みたいに専用ソフトの汎用化がうまくいけば、5年先くらいには割高だった医療情報システムの導入費用を最大5割引き下げられるかもしれない。
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この番組を見ました。素材はともかく、NHKの医学監修がずさんなのにがっかりしました。
リンク: NHKスペシャル2005/8/9 赤い背中.
背中がやけどの瘢痕だから「皮膚呼吸ができないため、呼吸障害もある」のだそうです。「皮膚呼吸」、はっきり申し上げて迷信です。呼吸障害の原因は皮膚が拘縮してゆとりがないため、肺が膨らまないためだと思いますが。
皮膚呼吸って何(新しい創傷治療さん)この番組、再放送したり、内外のコンテスト等に出品されるのでしたら、ここを含めた医学的内容の問題点をきちんと修正してほしいものです。
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電子カルテ:小児科60人分ネット流出 鳥取赤十字病院
報道によりますと、
病院の説明では、03年4月から1年間勤務した小児科医が、自宅で使っていたパソコンがウイルスに感染した。電子カルテは、医師が研究目的で診療記録の内容をパソコンに入力した情報だった。ですが、そういうのは「電子カルテ」とは言いません。いわば医師個人の覚え書きでしょう。困った記事ですねぇ。
「紙カルテを医師が無断でコピーし持ち出し、それを漏らしてしまった」と同義だと思います。個人情報が流失した点では重みは同じですが。
この手の流出を完全に防ぐのは、私の職場でも今すぐにはまだ無理です。遅ればせながら少しずつ対策を前進させていくしかないようです。
参考にならないかもしれませんが、一応次を挙げておきます。
電子カルテの定義に関する日本医療情報学会の見解(PDF)
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佐世保市立総合病院、手術ゼロでも「いい病院」 -読売新聞-このニュース、身近な病院だけに気になります。最後のものを除いては病院に悪意があるような見出しですが、報道内容を見てると「誤報」まがいの見出しですね。
佐世保市立病院、架空の手術173件申告・過剰報酬200万円 -日本経済新聞-
医療報酬: 200万円を不正受給 佐世保市立総合病院 -毎日新聞-
手術実績を架空申告、報酬不正受給 -TBS-
手術実績なしで診療報酬請求 -NHK-
診療報酬問題、「不正の意図なし」病院長改めて強調 -読売新聞 -
社保事務局は、書類を「見落としたと思う」(保険課)とミスを認めているが、「前任地での実績でも構わない」と説明したとの点については「あり得ない」(同課)と否定している。たぶん私の言いがかりだと思いますが、
「そんな説明はしていない」とは言っていないのが気になります。 最近医療事故の釈明等で、「こういう事故はあってはならないことで」という言い回しに慣れているせいか、
「ありえない」けど「やったかもしれない」と聞こえてしまいます。
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昨日のワールドカップサッカー予選で、日本は北朝鮮に勝ち、韓国はクウェートに勝ちました。NHKのニュースを見ていたら、「韓国も快勝」との見出し。新聞など他の一部メディアも「も」をつけています。
ニュースの映像では、韓国戦の合間に日本-北朝鮮のゲームのダイジェストを観ていた韓国の人々が、北朝鮮の同点シーンに沸いていました。最近の韓国の「太陽政策」のせいもあるとは思いますが、韓国の人々からすれば、同じ民族の北朝鮮を応援するのが当然の感情だと思います。
それに対して日本のメディアは、「日本も韓国も勝った」という論調。まるで韓国は日本の側という錯覚に陥っているように思えます。 「韓流」ブームのせいなんでしょうか。
客観的にニュースを伝えようとするなら、「韓国も快勝」というのでなく、(北朝鮮は負けたけど)「韓国 は 快勝」とすべきだったと思います。
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3カ月くらい前の夏に書いた「乳房再建には保険診療の道もあったはず」ですが、メーリングリストで以下の記事が載ったことを教えてもらいました。
保険適用 明確でない基準 : がんと私 : 医療と介護 : YOMIURI ON-LINE (読売新聞)私もほとんど忘れていましたが、追加取材ごくろうさまでした。
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きょうのNHK総合テレビ、生活ほっとモーニングでは、シリーズ がんとともに生きる「患者パワーが医療を変える」というのをやっていました。ちょっとしか見られなかったのですが、良い企画だと思いました。
見た部分だけの要旨を一言で表現するとすれば、「自分に合った納得のいく癌治療を受けるには、良い医師のネットワークを患者主導で作る方法もある」ということです。放射線治療の専門医が出演していたこともあり、「ガンの専門医のなかでも放射線治療のことは意外に知らない人もいる」という発言も出ていました。
この番組、ぜひ医者にも見せたい内容です。でも、これを放送していたのは朝の9時代。普通の医師が見られる時間帯ではありません。なんとかならないでしょうか。しかし、深夜に放送しろといっても無理な話。
ここは番組のうまい二次利用だと思います。
例えば、日本医師会が放送局に金を払い、「医師にも見せたい」テレビ番組を、医師会会員に限ってオンデマンド配信やDVDで提供するというのはどうでしょう。これを会員に無料で提供できれば、医師会の組織率向上にも寄与するかもしれませんよ。
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がんに挑む・乳がんと生きる : 乳房再建で 心晴れやか : 医療ルネサンス (読売新聞)
8月6日付けの上記を見て驚きました。乳がんに詳しいはずの本田麻由美記者がこのようなことを書いていらっしゃったからです。
欧米では再建を乳がん治療の一環として保険診療を認めている。日本でも、乳房を失った心と体の苦痛への治療ととらえ、全額自己負担の現状を改める必要があるのではないか。私は乳房再建は現在の日本でも保険診療可能だと思っています。身近な医療機関でも実際保険診療をやっているのではと思います。
自費診療になるのは、シリコンや生理食塩水を入れるバッグが保険適用外なためです。(善し悪しは別として)混合診療が解禁されればバッグ代のみでOKになるでしょう。
シリコンなどの方が手軽な手術で形よくできますが、人工物を使わないと言う点では自分の組織による手術も利点があります。上手な医師がやれば満足できる結果になります。
読売新聞では1年前にも同じ先生の出てくる記事がありますが、そちらには「おなかの脂肪を使う再建法は保険がきく」と書いてあります。今回とは違いますね。
今回の「医療ルネサンス」を読んで、「乳房再建は全額自己負担」と思いこむ人が増えないことを祈ります。「乳房再建」「保険」でネット検索するといろいろ情報が得られると思います。
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日経BP社のMedwaveで「決定版:良い病院ランキング」--総合ベスト10を発表だそうです。
ぱらぱらと見て、「ランキングの高い病院って、関東から関西に偏ってるなぁ」と思いました。良い病院はこの地域に偏っているとも思えないのに。不審に思って隅から隅までよく見たら、
対象:日本医療機能評価機構の認定済み(かつ、2004年3月10日現在で、評点を同機構のホームページで開示)の一般病院で、関東、東海、近畿17県にある217病院。だそうです。
まったく、それなら「決定版」じゃなくて「関東・東海・近畿版:良い病院ランキング」としてほしいものです。紛らわしい。
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スポーツニュースで「エキスポズ大家投手、右手骨折」(正しくは右手首ですが)というのを見ました。上り調子だったので残念です。気長に復帰を待ちたいと思います。
このニュースで気になったのが、「大家投手の手術が成功」という見出しです。30年前ならいざ知らず、いまどき手術をして「成功」か「失敗」という時代ではないでしょう。マスコミには「成功」という表現を使うのをやめてほしいものです。
マスコミ関係でなくても、「手術は成功でしたか?」と医師に聞いて困ったような顔をされた経験をお持ちの方も多いと思います。
現代の医療で、成功か失敗かやってみなければわからないような手術がどのくらいあるでしょうか。たとえば腹部大動脈瘤破裂とか、緊急帝王切開など、1分を争う緊急手術くらいのものだと思います。現代のほとんどの手術は「成功」するまで終わらないのです。
手術に成功、失敗という言い方が可能だったのは、3,40年以上昔、手術がそれこそ命がけの賭けだった時代のことだと思います。当時は手術の失敗の多くは死を意味していたでしょうし、手術が失敗でも、そのことで医療者を責める人もいなかったでしょう。
それでは、今のご時世、報道記者に対して「手術は失敗でした」などと言おうものならどうなるでしょう。かなりの率の記者が見出しに「○○病院で医療ミスか、手術に失敗」とつけるのではないでしょうか。このような状況ですので、医療者にしてみれば、100の目標に対して80しか達成できずたとえ心の中では失敗だと思っていても、絶対に「失敗」と言えるわけがありません。
例えば、ガンの手術を考えてみましょう。手術の成功が「ガンが治った」ことを意味するのだとすれば、ほんとうにガンが再発せず、成功だったとわかるには5年かかることになります。手術の直後に「成功ですか」と聞いても意味はないのです。
私なら、たとえ心の中で「きょうの手術は満点のできだった」と思っていても、「成功しましたか」と聞かれて「ハイッ」と即答はできません。医療に絶対はないと思うからです。ほとんどすべての手術の結果は、成功と失敗の両極端の中間に位置しているのです。
まあ世の中には胸を張って「もちろん成功ですよ」と即座に言える医師もいるとは思いますが。
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テレビ局は、関東の沖合遠くを通過するだけの、たいしたことのない台風のニュースを延々と全国ニュースの時間で扱わないでほしいものです。
21日朝の飛行機で東京にやってきましたが、今回はちょっと台風の進路が心配でした。6,7月の台風は何日も停滞することも多く、気象庁の予報もあまりあてになりません。さらに今回は何せ5月ですから。
幸い出発前夜には、台風は日本の本土から遠いところを通過しそうだとわかり、安心して旅行の準備をしていました。しかしNHKニュースでは台風をトップで伝え、和歌山・静岡・千葉の港から三元中継です。海で仕事をしている方は船の避難など警戒が必要ですが、あの距離では一般市民の生活には特に影響はないはずです。24時間予想雨量も100ミリ程度ですし。また中継で大騒ぎのわりには海や空の便の欠航情報は伝えてくれません。飛行機が普通に飛ぶくらいの台風なら、全国ニュースで大きく報道する必要はないのです。
いっぽう、同規模の台風が九州や沖縄を直撃しても、24時間予想雨量が300ミリでも、全国ニュースではさほどの扱いはありません。死者が出ることもあるのに。そのぶんローカルニュースが各地の中継を入れて詳しく伝えてくれますので文句はありませんが。
九州・沖縄に比べて関東の人が台風に慣れていないのはわかりますが、関東沖合を通るだけの台風に、全国ニュースで九州に上陸する台風より長い時間をとる必要はありません。大きく扱うのは関東ローカルでやってください。
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医療事故の定義がぶれてきた? の続報です。
3月19日、報道各社は次のように伝えました。
「入院患者の1割超に医療事故」、「入院中の事故10人に1人」
3月24日のケアネット・ニュースの記事は少し詳しいです。
カルテから分析 30病院で医療事故調査(リンク先ないためホームにリンクしてます) Japan Medicine(株式会社じほう)
研究は、今年度からの3年計画。無作為抽出したカルテ、看護記録などを、「別の急性期病院への予定外の転院」など18の基準に沿って看護師がスクリーニングしたうえで、複数の医師が再検証して有害事象の有無を判定する。更には日本の在院日数が長いので、在院日数の短い外国と比較すると入院中に有害事象が起きても通常の在院期間中に回復する可能性があるとのこと。このことは、今回の予備調査の数字が少なめであるということを示唆しています。本調査ではもっと高い数字が期待されるというわけです。
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最近ニュース解説サイトのようになってきましたが、この件も触れた方が良さそうです。
82病院が医療費増…抑制へ「定額払い」導入したのに(読売新聞)
定額払いは無駄な治療や投薬をなくし、医療費を引き下げることが期待されているが、これらの病院の収入面で見ると、逆に増える結果となった。医療費を減らすために導入した定額払い制度の結果、医療費が増えたというのがこの記事の要旨です。
この入院医療費の定額払い制度は平成15年度から全国の特定機能病院と東京女子医大病院(元特定機能病院)に導入された制度です。この制度は大変複雑でひとくちには説明できませんが、病気の種類によって入院医療費を決めてしまう制度です。従来の出来高払いと逆です。例えば脳梗塞で手術がなく、2~4週間の入院なら○○円とかいう感じです。
ただ、いきなり完全定額払いというのでは、病院ごとの事情の違いをカバーできません。たとえば都会の病院と田舎の病院に不公平になります。都心の患者が手術をするのなら、血液検査、CT検査などを通院ですませておいて、手術前日に入院できますが、船で3時間もかかる離島の患者は通院できないので最初から入院になります。当然後者の方が長い入院で病院の経費がかかります。そこで、調整係数というのが考え出されました。
以下は、第21回日本臨床検査医会振興会セミナーでの厚生労働省保険局医療課企画官 矢島鉄也さん(当時)の説明(PDF形式)の抜粋です。
医療機関別係数は機能評価係数と調整係数を足し合わせたものです.機能評価係数は医療機関の 機能を評価するための係数で,入院基本料等加算を係数化したものです.調整係数は医療機関の前年度実績を担保するための係数で,診断群分類による包括評価に係る医療費が平成 14 年 7 月~10 月の医療費の実績に等しくなるように各医療機関毎に設定したものです.ということで、計算どおりなら医療費は前年並みのはずです。今回医療費が増えた理由は記事中にもこう書いてあります。
診療の効率化で入院期間などが短縮されれば、それを生かせる大規模な病院などでは患者数が増えて収入増となり…しかし、見出しには、
抑制へ「定額払い」導入したのに本文にも、
厚労省は、定額払いの導入によって患者1人当たりの医療費が低下し、その結果、2001年度で年間31兆円に上る国民全体の医療費の抑制につながると見ている。とあり、いかにもこの制度で医療費が減らなければならないような論調です。元々医療費を減らさないために調整係数が設定されているわけですので、本来減るはずがないのです。前出の矢島企画官も、医療費を減らすためとは一言も触れておられません。
これは,特定機能病院の機能を適切に評価し,その機能にふさわしく良質で効率的な医療を提供するという観点から,「診断群分類」を活用した新しい包括払い制度を導入するものです.しかし、はからずもこの報道の裏に見えてくるのが厚生労働省の本音です。メディアは厚生労働省の本音を代弁させられているのではないでしょうか。本件を勉強不足と責めるのは可哀想な気もしますが、報道機関側も鵜呑みにされては困ります。
今回始まった制度は、この調整係数のさじ加減で病院の入院医療費を自在にコントロールできる可能性を秘めています。従来の例を見ても、メディアはこのような報道で世論形成に利用され、調整係数引き下げに向けた露払いの役割をさせられているのではないかと思えてきます。さて、どうなりますやら…。
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久しぶりに厚生労働省大臣の記者会見概要を拝見。
(記者)「タミフル」というのは中外製薬の抗インフルエンザウイルス剤で、商標は親会社のロシュによる登録になっています。一般名は「リン酸オセルタミビル」。
タミフルの備蓄が、まだ自治体で準備出来ていないところもあるようなのですけれども。
(大臣)
タミフルの方は全国の医療関係にかなり備蓄されているというふうに思っております。約1300万人分、地域に行っておりまして、少なくともその半分以上はもうすでに各医療機関に出回っている…
厚生労働大臣たるものが記者会見でいち製薬会社の商品名を口に出し、さらにはそのまま省のWebサイトに載せても良いものでしょうか。
私も一般名はうろ覚えでしたので、タミフルと聞かれればそのまま答えるのも解りますが、せめてWeb掲載の際に注釈を付けるとかしてほしいものです。記者も商品名を誘導する質問はやめてほしいと思います。
厚生労働大臣といえば、
鳥とBSE問題が続き「牛やら鶏やらモウ、ケッコウ」という発言がありましたが、責めるほど悪いジョークではないと私も思います。他の閣僚の暴言・失言集に比べれば…。
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「学生が電子カルテ閲覧 金沢医大、教員を処分」という報道がありました。このニュースには当サイトとしては触れないわけにはいかないなぁと思っていたところ、あるMLでさっそく質問がありました。以下はその二番煎じです。
この報道、見出しを見ただけでは、医学部の学生に電子カルテを閲覧させたことが問題であるように受け取られやすいと思います。報道内容から読める範囲で事実関係を整理しますと、学生に電子カルテを閲覧させたことが問題ではなく、教員が学生に医師である自分のパスワードを教えたことが問題なのです。
これはすなわち、学生がその医師としてカルテ記載や抗がん剤処方などの医療行為ができてしまうことを意味します。さらには学生がやったという証拠はどこにも残りません。
この学生の利用という問題は大学病院での電子カルテの運用上問題になるポイントの一つです。解決策はいろいろありますが、代表的なものとしては、権限を制限した閲覧用の学生用IDを作るというのが一つ。他には医師が必ず同席して、自分の権限で開いたカルテ内容を見せるという方法があります。臨床実習が実技志向になっている現状では、学生に電子カルテやオーダリングシステムでの処方の実際を体験させる必要もあると考えれば、この方法を取りたくもなりますね。
紙カルテでは、学生が勝手にカルテを見ることも可能な施設が多いと思いますが、電子カルテではセキュリティが高い分、学生の利用には不便もあるわけです。
人手不足の日本の大学病院で、学生の電子カルテアクセス権を正しく管理していくのは並大抵のことではありません。医師のアクセス権でさえきちんと管理するのは容易ではないのです。「退職した医師が次の日からシステムを使えないようになっているか?」という問いに、胸を張ってイエスと答えられる病院がどのくらいあるでしょうか。私の米国の職場はきっちりとそれができているようです。私が米国に来たのは、このようなあたりまえのことにしっかりと対応する仕組みを学びにきたわけで。
金沢医科大学の今回の処分は、このような基本原則をきちんと押さえた点で評価できると思います。メディアはそこまでわかっていなかったのかもしれませんが、報道してくれたことには感謝です。
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厚生労働省の新着情報配信サービスというのを教えてもらったので、受けていますが、面白いです。
2月4日付では「エクステンションに係るノーアクションレターについて」という意味不明の(私が馬鹿で理解不能なだけ?)見出しはあるし、
2月14日付では、事務次官記者会見概要というのが。内容ゼロ。まったく時間と労力の無駄。アーァ言っちゃったぁ。会見もしない方がまし、この資料もつくらない方がましという感じがしませんか。
《質疑》×「時間をかけて作った案なので是非これで成立させてほしい」と手短に言えないのか!
(記者)
今の、国会の審議という部分ですけれども、野党側が対案を示すなど、政府与党案にはきっと風当たりが強いといいますか、そのへんの感想を。
(次官)
私どもとしては、今回の制度改正、前回改正から5年経っておりますが、実質的に言えば2年くらいの間、関係の審議会などでかなり幅広いご議論をいただきましたし、最終的には政府与党の協議会という場を通じて、ご案内のように大変精力的なご議論をいただいた上で、成案としてまとまったわけでございます。したがいまして、大変大きな問題ですからいろいろご意見があり、あるいはその中には強い反対のご意見もございますけれども、最善の案というつもりでご提案をしておりますので、是非成立に向けて前向きなご議論をいただけることを期待致しますし、私どももその方向で引き続き努力をいたしたいと考えております。
×「感想を」と曖昧に訊く方も悪い!
○でも、この感想を即興で言っているとすれば、サスガ。ひとフレーズ言いながら、頭では次を考えている? 私もこの言い回し方を勉強しよう。政治記者もこの言い回しの行間を読んで記事にするのかも。
○こんなものまで公開してくれるのには感謝するけど、やっぱり税金の無駄?
でも、私にはたいへん役に立ってますので続けてくださいね。厚生労働省さま。
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日経コンピュータという雑誌の1月26日号で、ストレージの統合管理やILM(情報ライフサイクル管理)が今後重要だという記事をみました。
急拡大するストレージ需要に対応するさまざまな技術が紹介されていましたが、そのひとつが仮想化です。複数のストレージを統合して一体化したように見せる技術で、これを使えば、未使用部分を有効に使えます。
パソコンレベルの話にたとえてみると、今どきのパソコンではハードディスクの残りが300メガバイトなどというのはもう危険水域です。ディスクの増設か本体を買い換えるかというところでしょう。この300MBの空き領域を使い切ることはできないわけです。でもこれを10台合わせれば3GBで、まだまだ使えますものね。
それで思い出したのが、今シーズンのインフルエンザワクチン。一部の医療機関が抱え込んでいたワクチンが何万本も返品されているとの報道があります。
しかし、
・今シーズンの供給量は、昨シーズンの消費量より4割多い約1480万本ということなら、情報システムのストレージに持たせるべき余裕に比べれば、返品1%以下なんて上出来、むしろワクチン不足の深刻さを物語るということでは。 ある新聞は「有効に使われれば20万人以上が接種できた計算になり」なんて書いていますが、計算上、2960万に20万が加わっても焼け石に水でしょう。皮肉なことにビジネスの世界ではこんな綱渡りはとうてい許されません。ストレージの空きが0.5%しかない状態なんて。答えは一つ、容量を増やすこと。
・全体の0.5%が返品…2割近くが返品された昨シーズンより大幅に少ない
季節商品ですのでこのように無償返品できる仕組みにも問題なしとはしませんが、国民の命に関わるワクチンなんですから、希望者全員に行き渡るまでじゃぶじゃぶ供給するのが本筋のように思います。厚労省は「こんなに返品が」という意図で発表し、報道もそれを鵜呑みにしてるようですが、本当は「これだけしか返品が出なかった」ことをお詫びすべき内容では。
でも厚生労働省はよくやった方だと思います。「2月以降の返品を禁じる」という措置は、在庫放出にかなりの効果があったようですので。たくさん余った翌年に生産を4割増やすのにも勇気が必要だったでしょうし。
今回は供給量を少なく見積もりすぎた人の責任を問う報道はありませんでしたが、以前のこんな報道を見つけました。
不足のインフルエンザワクチン 一部病院に偏在? 国の需要予測も甘く(西日本新聞)
2月10日付閣議後記者会見では、厚生労働大臣が今年のワクチン需要見通しは誤っていなかったとの見解を述べています。食いついた記者さん、偉い。
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訴訟を起こされたときや、不祥事の際にメディアに載る定番コメントがこの「コメントは差し控えたい」です。通常「訴状を見ていないので」「判決文を見ていないので」「当局が捜査中なので」などの枕詞がつきます。
載せる報道機関の方も、もう少し何とかならないのでしょうか。そのような答えと決まっている場合は、最後の一文は載せず、別のことに字数を使っては?
そして、しばらくしてからもう一度取材に行ってほしいと思います。訴状を見た後のコメント、判決文が届いた後のコメントをぜひ聞かせてほしい。
まあ、コメントが取れるまで待っていたのでは、ニュースの鮮度が落ちるし、コメントだけのフォローアップではニュースバリューがないのはわかります。しかし、今は紙や電波だけがメディアではありません。ネット上ではハイパーリンクが簡単なわけですから、電子版には後追いで掲載ができるでしょう。
さらに進めて、「差し控えていたコメント」専門のポータルサイトを作ってはいかがでしょう。最近の「差し控えられたコメント」一覧を表示し、その後の追加取材状況と、取れたコメントへのリンクがたどれるような。商売上はうまみがないかもしれませんが、第一線記者の士気は上がるのではないでしょうか。
もう一つ、「担当者と連絡が取れない」というのもありますね。いまどきの携帯電話の普及率・カバー率を考えると、まさに笑うしかない言い訳です。まともな企業や団体で、肝心なときにキーパーソンと連絡が取れないところなんてあるわけがない。取材する側と受ける側の暗黙の符丁なのでしょうね。
いや、日本のどこかに「法人向け連絡の取れない駆け込み寺」サービスを提供してる温泉地でもあるのかも(笑)。そういう場合は、取材側から「担当者に渡して」とプリペイド携帯電話(GPS位置情報サービスつき)でも貸し出してあげては?
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