Patient SatisfactionからPatient Experienceへ
Patient Experienceとは何か? / 米国の急性期病院数が25年以上ぶりに増加
こちらの医学部の図書館に通って、病院関係のものを中心にいろんな雑誌を見ています。Modern Healthcare誌の最新号には、2002年の全米の一般の急性期病院数が、この厳しいご時世にもかかわらず、この25年で初めて増加したとの記事が載っていました。
しかし他のタイプの病院数とトータルのベッド数は前年比で減少しています。住宅地に近くて便利な場所に小規模の病院の新設や分院の設置が増えているとの分析がありました。
最近の医療費統計を見てもHospital Feeのみが伸びているとのことです。また在院日数の短縮と外来へのシフトにようやく歯止めがかかり、ベッドが不足してきて、 高齢者人口も増加してきます。建設しないと生き残れないという事情もあるようです。
さらには目の肥えた患者の需要も一因とのこと。「Patient Experience」が最近のはやり言葉なのだそうです。
Hospitals and Health Networks誌には、医療の質を測る手段としてPatient SatisfactionからPatient Experienceに変わってきているという特集がありました。
Patient SatisfactionからPatient Experienceになると、このように変わるんだそうです。
満足したかどうか → どのように?「Patient Experienceの8つの指標」というのもありました。
たいへんよい、よい → いつも、しばしば
加点。10点満点 → 減点。0点が最高
Access to care - ケアへのアクセスの容易さこれは、NRC+Pickerグループによる指標らしいのですが、PickerといえばPicker Commonwealth Programです。あれはたしか7つだったような。。。調べてみたら、一番最初の「アクセス」が加わったようです。
Coordination of care - 検査の待ち時間などケアの連携
Information and education - 情報提供と教育
Physical Comfort - 身体的快適さ
Continuity and transition to home - ケアの継続性と帰宅指導
Emotional support - 精神面のサポート
Involvement of Family and Friends - 家族や友人の参加
Respect for Patient Preferences - 患者の好みの尊重
佐倉病院図書室通信(後ろの方に「ペイシェンツ・アイズ:患者中心の医療・介護をすすめる七つの視点」の紹介があります)別の雑誌には、小さなニッチ病院が増えているのはメディケア関連の連邦法の抜け穴を利用した利益目当てのトレンドだと書いてありました。日本も今後病院数が減ってくると思いますが、いつまでどこまで減るのでょうね。
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