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2004/01/10

銀色の車に乗ると交通事故で死亡や重傷になりにくい?

 12月に古瀬幸広さんのOFFSIDE blog「シルバーが安全」でこのニュースを見たとき、「車体がシルバーの車は最も安全」というのはどうも信じ難いと思っていましたが、年が明けてまた報道されたので、ついに原典であるBMJ誌を読んでみました。読者のコメントも読めます。

 まず気づくのは、統計的には有意でないのですが、シルバーが少ないだけでなく、交通事故グループは対照の倍も黄色の車が多いのです。黄色の車に乗る人はアグレッシブな運転をするためかと思います。こっちは納得です。

 また表にはグレーという色があります。車の色でシルバーとグレーって似ていませんか? 両方をひとくくりにすると、結果は出なかったかも。

 個人的には、銀色の車は高級車が多くて事故でケガをしにくいとか、銀色の車を買う人は慎重な運転をするとか、銀色は目立ちにくいので早めにライトをつける人が多いとか、いろいろ理屈を考えています。
 この論文ではエンジンの大きさは調べていますが、車の価格や衝突安全度などは検討されていません。

 日本でも、1995年のデータですが、自動車保険データに見る交通事故の実態VOL.5というのがあります。Web上の情報によりますと、赤・緑・黒・黄があぶないような気がします。例えばこんな感じ。


物損事故(車)
・塗色ごとに、事故類型別の車両損傷台数構成割合を見ると、自車の場合、「茶系」「黄系」で車両単独事故の割合が高い。相手車の場合、「赤系」「緑系」で正面衝突の構成割合がやや高く、「緑系」「黄系」で追突の割合が高い。
・塗色ごとに、事故類型別に車両の平均物的損失額を見ると、「正面衝突」では自車の場合「黒系」が最も高く、相手車両の場合「赤系」が最も高いなど、事故類型により特徴が現れる。

最近は調査してないようなので、また調べて欲しいですね。

2005/9/21 追記 この記事にだけ海外から変なコメントがつくので、コメント禁止にしました。コメントはメールで。

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