絵空事の病院経営(2)病院内での携帯電話使用を許可していこう
医療機関内でのケータイの利用禁止を緩和していきたいものです。
私の職場では、2003年10月からロビーや待合室以外で携帯電話の使用を禁止するというおふれが出ました。今まで携帯電話がまったく野放しだったことに驚くとともに、なんだか時代に逆行しているなという感じがしました。
今回は難しい話は抜きにしますが、90年代と異なり、いまどきの携帯電話が医療機器に与える影響は少なくなってきています。もちろんくっつければ誤動作の可能性が依然ありますが。
いっぽう、社会的に見ると、もはや携帯は生活の一部で無視できるものではありません。携帯電話の使用を禁止していて、院内に禁止を明記したポスターを貼っていても、外来診察中に携帯の呼び出し音が鳴り響き、入院患者は病室内で携帯メールを打っているのが現実でしょう。米国では携帯でメールを打つ人はまずいませんが、blackberry handheldでメールを読み書きしている風景はよく見ます。あれも携帯電話の電波を使うはず。
医療提供側としても、業務効率化のためぜひモバイルを使いたいのです。携帯電話を院内隅々まで届かせるサービスを売る業者も登場しています。電波の弱い院内基地局と弱い電波で作動する端末を使うのが特徴です。
医療機関としてポリシーを決めることが大切だと思います。妥当なところでは、ICUや手術室、重症室などを除くという考え方があります。むしろ入院患者への迷惑の防止という点を重視する必要があるでしょう。個室では何でも可、個室でない病室内でのマナーモード着信は許可、会話は禁止、メールは可というあたりかと思います。
病院のインフラやIPセントレックスに興味のある私の趣味としては、入院患者に電波が弱く安全の心配がない院内用PHSや無線LAN-IP携帯電話を貸与して、患者の携帯への着信をそちらに転送するサービスを提供したいなと思っています。
もはや携帯電話全館禁止の時代ではないと思います。
2005/8/22追加 最新情報を教えていただきました。
総務省 電波の医用機器への影響に関する調査結果
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