時差を利用した国際遠隔医療
最近読んだ話で「そうか!」と感心したのがこの話題。私のパソコンにも「へぇー」ボタンをインストールしたくなりました。
遠隔医療支援の相手をわざと時差のある外国にすることで、「夜中に利用しても相手は昼間」という利点を使うものです。
例えば以前あった小児救急遠隔医療事業では、救急の第一線と専門医の間をつなごうという試みであったわけですが、ただでさえ不足している小児科専門医を夜中に待機させる必要があります。
国際遠隔医療のしくみを使って相談先を地球の裏側に置けば、専門医は普通の生活をしながら日本の夜間救急に対応できるのです。
米国東部時間の朝9時から夕方5時までは、日本時間の夜11時から朝7時になります。もうすぐ米国は夏時間になるので、夜10時から朝6時。日本の夜間救急をカバーするにはぴったりの時差です。
以下、法規制など難しいことは抜きです(笑)。例えばニューヨークに「日本向け遠隔救急医療相談センター」を作り、日本から専門医を交代で派遣するとします。待機する専門医も、夜間や休日は勉強と遊びの両面でニューヨークの生活を満喫できます。派遣候補者には困らないと思います。
従来の遠隔医療は、距離の遠さを克服しようというものでした。国際間で症例検討会などをやると時差は敵になることも多かったようです。その反対に夜間の時間外勤務を「時間内」にするための、時間軸での国際遠隔医療、今後考える余地がありそうです。
引っ越し準備中に読んだこのネタ、媒体をどこかに捨ててしまったので、紙か電子媒体かも含めて、どこで読んだかは忘れてしまいました。違う国の放射線専門医同士で、互いの夜間をカバーし合うという話だったと思います。ネット検索をすると2年前にこんなことを話してらっしゃる方がおられますので、新しいアイデアではないのですが。
遠隔画像診断の現状と将来:ユビキタス時代にむけて
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参考過去記事 小児救急での電話相談体制-あの64億円はどうなった?
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