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2004/04/13

平均在院日数が減少すると、生命保険料は割高になる

AFLACのCMソングが耳について離れないこの頃ですが、唄の後で「入院一日あたり5000円の入院給付金なら保険料は……」と言っているのに気づきました。

 日本の病院の平均在院日数は、近年ずっと減り続けています。今後もまだまだ減ると思います。米国並みの5~7日にまでは当面行かないでしょうけれど。
 一方生命保険の入院給付金の多くは、入院日数に応じて支払われています。同じ病気で入院してもだんだんと入院期間は少なくなってきているわけですので、当然もらえる入院給付金も減ってきています。つまり、日頃払っている保険料は年々割高になってきているのです。

 生命保険で入院給付を受ける患者側からすると、長く入院していた方が給付金が多くもらえて助かります。しかし日本の医療の現状は、そのような患者の求めに応じて「保険給付目的の入院」を許せるほど甘くはなくなってきています。

この問題に対する処方箋は2つ考えられます。

 抜本的には入院給付金を日額計算でなく定額払いにすることです。ちょうど国の医療保険制度でも、特定機能病院などから始まった入院医療費の包括払い制度が拡大の兆しを見せています。これには以前も「メディアは役所の露払いになっていないか?」で触れましたが、DPC(診断群分類)というものをベースに医療費が決まる仕組みです。例えば脳梗塞で手術がなく、2~4週間の入院なら○○円というわけです。生命保険の入院給付金にもこのしくみを導入すればよいのです。

 次は保険料を下げること。生命保険の営業担当者に会う機会があったら、ぜひこの問題について問いただしてみて下さい。末端からの要望が増えれば、保険会社もまじめに考えてくれるでしょう。


参考
病院の平均在院日数の推移(厚生労働省、平成14年度医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況)

米国病院の平均在院日数の現状について(日本医業経営コンサルタント協会)
-古いデータですが最近も大差ありません。最近ようやく減少に歯止めがかかったようです。

医療保険Q&A「一入院60日タイプと120日タイプのどちらがいいの? 」(NIKKEI NET医療保険特集)
-在院日数の減少と入院給付金の問題に少し言及しています。

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