乳房再建には保険診療の道もあったはず
がんに挑む・乳がんと生きる : 乳房再建で 心晴れやか : 医療ルネサンス (読売新聞)
8月6日付けの上記を見て驚きました。乳がんに詳しいはずの本田麻由美記者がこのようなことを書いていらっしゃったからです。
欧米では再建を乳がん治療の一環として保険診療を認めている。日本でも、乳房を失った心と体の苦痛への治療ととらえ、全額自己負担の現状を改める必要があるのではないか。私は乳房再建は現在の日本でも保険診療可能だと思っています。身近な医療機関でも実際保険診療をやっているのではと思います。
日本の標準病名マスターには「乳癌術後後遺症」の病名があります。また、乳房の「瘢痕拘縮」の病名でも良いでしょう。それに対して筋皮弁術や遊離血管付き複合組織移植といった手術が行われていると思います。
自費診療になるのは、シリコンや生理食塩水を入れるバッグが保険適用外なためです。(善し悪しは別として)混合診療が解禁されればバッグ代のみでOKになるでしょう。
シリコンなどの方が手軽な手術で形よくできますが、人工物を使わないと言う点では自分の組織による手術も利点があります。上手な医師がやれば満足できる結果になります。
読売新聞では1年前にも同じ先生の出てくる記事がありますが、そちらには「おなかの脂肪を使う再建法は保険がきく」と書いてあります。今回とは違いますね。
今回の「医療ルネサンス」を読んで、「乳房再建は全額自己負担」と思いこむ人が増えないことを祈ります。「乳房再建」「保険」でネット検索するといろいろ情報が得られると思います。
2004/11/29 参考リンク追加
日本形成外科学会の形成外科と健康保険、育成医療のページ
「ガン切除後の再建手術などは健康保険の対象」
市立岸和田市民病院の形成外科のページ
乳房再建は行っているが、保険外診療は行っていないと書いてあります。
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上記を書いた途端、紙上で反応がありました。また虫の知らせ??
応えたぁ。(ナウシカ風)
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