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2004/10/30

エコノミークラス症候群の言い換え語をつくろう

新潟の地震避難者で車中泊を続ける方の中に、血栓症で死亡される方が複数出ています。この病気をNHKや新聞が「エコノミークラス症候群」と報じたのに驚きました。もうこの名称はまともな報道機関は使わなくなって、「ロングフライト血栓症」などの呼称に変えたものと思っていましたから。

 

 この「エコノミー症候群」とか「エコノミークラス症候群」という言葉、使う時には必ず解説が要りますし、更に今回は飛行機にも乗っていないのにこの呼称はないだろうということで、これに代わる名前を考えようというのが今回の企画です。まずは予備知識をこちらあたりで仕入れましょう。
  エコノミークラス症候群に関する提言(日本宇宙航空環境医学会)
  機内で行える深部静脈血栓症の予防対策(日本航空)

・下肢静脈滞留血栓症

 まず考えたのがこれ。医学的には正しいのですが、ありきたりなのと原因に言及してないのがつらいところです。お年寄りにも覚えやすい呼称にしたいし。

・不動下肢血栓症

 下肢を動かさないことが原因とすれば、この方がわかりやすいかもしれません。ただし命に関わるのはたいてい肺の血栓症のほうでしょうから、あまり下肢にこだわるのもよくないような気もします。

・長座り血栓症

 悪くないのですが、正座を連想するのが問題です。興味深いことに正座や座禅でこの病気になったという話は聞かないですね。

・足下げ血栓症(現状ではこれをお勧め)

 立っている時は足が下がっているとは普通言わないからいいかなと。ただ、この病気のポイントは「足を下げた姿勢を強いられる」ということなんですが、そのニュアンスが足りないのが弱いですね。連続とか強制とか拘束とか入れたいところです。でもそうするとやたらと長くなるし。

 

うまい言い換えを思いついた方は、コメントいただけると嬉しいです。

 

参考

パソコンユーザーにも「エコノミークラス症候群」の危険性(eThrombosis) 私も注意しなくちゃ。

 

シソーラス研究所さんのページに記事のスクラップがあります。語源や「旅行者血栓症」という名前についても解説が。インパクトという点ではやはり「エコノミークラス症候群」ですが。

おまけ

「痴呆」も別の言葉になるんでしょうか。主張は理解できますが、あまり気が進みません。

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2004/10/27

小児救急電話相談事業の終夜実施は大阪府が最初らしい

もう3週間も前に現場を見ずして・・コストカットにならず(内科開業医のお勉強日記さん)を拝見して以来先延ばしにしていたのですが、当方を「小児救急」検索から訪れて下さる方のためにも、書いておきます。

 大阪府が全国初ということは、今まで厚生労働省の音頭どおりにやった自治体は皆無だったというわけですね。

 まあ音頭を取る方より、乗せられなかった地方自治体の方が賢かったという見方もできないわけではありませんが、単に24時間体制にするお金も人的資源もなかったというだけなのだと思います。

 「24時間体制」はもちろん、この事業自体も見直して良い時期なのかも知れません。大臣も替わったことですし。もうひとつ気づいたのは、「#8000には携帯電話からはかからない」ということです。日本の携帯電話契約数は8300万ですよ。。。

Googleで検索: 小児救急電話を終夜実施へ 全国初、大阪府が年内に

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2004/10/26

医師に見せたい番組なのに、見られない

きょうのNHK総合テレビ、生活ほっとモーニングでは、シリーズ がんとともに生きる「患者パワーが医療を変える」というのをやっていました。ちょっとしか見られなかったのですが、良い企画だと思いました。
 見た部分だけの要旨を一言で表現するとすれば、「自分に合った納得のいく癌治療を受けるには、良い医師のネットワークを患者主導で作る方法もある」ということです。放射線治療の専門医が出演していたこともあり、「ガンの専門医のなかでも放射線治療のことは意外に知らない人もいる」という発言も出ていました。

 この番組、ぜひ医者にも見せたい内容です。でも、これを放送していたのは朝の9時代。普通の医師が見られる時間帯ではありません。なんとかならないでしょうか。しかし、深夜に放送しろといっても無理な話。
 ここは番組のうまい二次利用だと思います。

 例えば、日本医師会が放送局に金を払い、「医師にも見せたい」テレビ番組を、医師会会員に限ってオンデマンド配信やDVDで提供するというのはどうでしょう。これを会員に無料で提供できれば、医師会の組織率向上にも寄与するかもしれませんよ。

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2004/10/17

ハードディスク入りザウルスはPDA絶滅の前兆か

4GBのHDDを内蔵したZAURUSが出たそうです。

 気が早いかもしれませんが、このニュース、ちょっと悲哀を感じてしまいました。

 上からは700gとか500g台のWindows XP搭載のパソコン、下からは携帯電話に板挟み。横ではiPodが大ヒット。
 日本でのPDAの立つ瀬は何処?HDDがあれば何かPDAならではの用途がひらける?画面とキーボード付きの可搬型外部記憶メディア? 進化したと言うけど、もう他に打つ手がないだけでは?

 そういう目で見ると、ザウルスって恐竜の名前です。進化というより絶滅しそうな感じに聞こえて縁起の良い名ではないなぁ……。

 私が使いこなしてないせいかもしれませんが、PDAのメーラやブラウザ,パソコン連携機能はどれも中途半端です。結局パソコン持っていく方が便利。私はPDAはパソコンの覗き窓つきリモコンに特化してはどうかと思うんですね。電車の中で、自宅や職場のパソコンをリモートで操作すると。

 私はザウルスでなくSONYのCLIEを使っており、TH-55に最近買い替えたのですが、結局何に使っているかと言うとスケジュール管理とメモや原稿の下書き用途です。仕事で使うサイボウズOfficeとスケジュールを同期できるということと、親指シフトの次に速い入力手段がPalmのGraffiti入力だからです。この2つの利点がなければ今の私にはPDAは不要だったでしょう。メールの発信専用でも使います。そういえばデジカメ機能は最近重宝しました。携帯電話にカメラついてないので。でも、出張にはノートパソコン持っていくので、PDAは職場専用です。

予備機まで買って愛用していたセイコー電子のDF-2200が懐かしい。

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2004/10/05

医療事故情報収集等事業はじまる

10月から、医療事故情報収集等事業がはじまりました。いわゆる医療事故報告制度です。

日本医療機能評価機構の医療事故情報収集等事業関連ファイルダウンロードコーナーから文書をみることができます。義務づける医療機関以外でも、申し出れば参加できるのですね。これは評価したいと思います。ヒヤリハット事業並みに参加施設が増えると良いですね。

報告形式のところを見たのですが、あのいまいましいWeb入力しか用意されていません。データはこちらのコンピュータに持ってるのに、あらためて二重入力ですか。パブリックコメントの時に、ヒヤリハット収集事業との互換性を求めたのですが、不便さを継承しちゃったみたいですね。まあ、一つしか選択しちゃいけない項目にチェックボックスを使うのはやめたみたいなので、その部分だけは評価してあげましょう。

1年前からこの開始を見越して準備していたのに、がっかり。今からでも遅くないので、SSLなんかでファイルをアップロードできるようにしてくださいませんかね。勝手にXML報告形式でも作って送っちゃおうかな。


参考過去記事
医療事故報告を義務づける対象が狭すぎる

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