医療事故情報収集等事業第4回報告書
報道で知ったのですが、担当が厚生労働省から日本医療機能評価機構に代わってから4回めの報告書が公表されました。今回からヒヤリハット収集事業も合わせて報告することになったようで、150ページの大部です。
リンク: 医療事情報収集等事業.(「医療事情報」の字抜けは元サイトのままです)
久しぶりに、全体を流し読みしてみました。
●データは詳しいが提言に乏しい
たとえば、3ヶ月間の術後異物遺残9例のうち、8例がX線で発見、3例はカウントが合っていました(P52)。以上の結果を見ていると、(拙速かもしれませんが)「手術後には原則全例X線撮影を推奨する」くらいの提言があってもよさそうに思いました。今後継続検討されるのだとは思いますが。
●ヒヤリハットの分類が不備なまま
以前書いたように、2004年4月から、「誤った医療行為等が実施され、その結果、軽微な処置・治療を要した事例」もヒヤリハット収集事業の対象に加わりました。しかし報告様式は既存の「間違いが実施されたが患者に影響がなかった」のみで、追加部分の「間違いが実施されたが影響が小さい」と「間違いが実施されたが影響は中等度」の項目が追加されないままになっています。既にこれは2004年11月にある学会で指摘したのですが。
「ヒヤリハット」のことをNHKのニュースで報道していたので、びっくりしました。
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