医療ミスを起こしにくい電子カルテ-厚労省が開発へ
asahi.comに次のような記事が載っていると教えてもらいました。
リンク: asahi.com: 治療の再説明受けやすく、患者に端末 厚労省が開発へ?-?健康.
新システムでは、患者用の端末を使って、いつ、どんな説明を受け、どんな意思表明をしたことになっているかを、いつでも確認できる。画面上の選択肢から、再説明を求めたり、「迷っている」「撤回」などの意思表示をしたりもできる。情報は即座に伝わるので、医療者側も患者の不安などに即応できる。
医療安全・医療技術評価総合研究事業の一部みたいです。私も倣って記事を書いてみました。どこか載せてくれないかしら。
医療ミスを起こしにくい電子カルテ-厚労省が開発へ
電子カルテの使いにくさに起因する医療ミスを減らすため、電子カルテのユーザーインターフェイスのガイドラインづくりを厚生労働省研究班(班長=山野辺裕二・国立成育医療センター)が進めている。3年計画で順次ガイドラインを完成させる予定。医療者が間違いを起こしにくい電子カルテシステムを作ることで、医療事故防止につなげる狙いだ。病院の業務がコンピュータ化されるにつれ、システムが原因となる医療ミスも起きている。2001年に富山県の高岡市民病院で、「サクシゾン」という抗炎症剤を選択しようとした医師が、誤ってリストの隣にある筋弛緩剤の「サクシン」とい薬を処方し、患者の呼吸が停止した事故が代表例だ。
その後も電子カルテは多くの病院で導入されているが、システムの画面設計が悪いために『アスピリン喘息……有り』なのに『薬剤アレルギー…無し』といった通常あり得ない診療記録が残される可能性があるという。
研究班では、1年目の今年度を「医療安全上危険なユーザビリティ上の問題点の発見」の年と位置づけ、国内の電子カルテメーカーから提供された電子カルテ画面集の分析を進めている。
集まった画面の中からは、「クリックすると表面に書いてある動作と反対のことをするボタン」、「『閉じる』というボタンの意味が画面によって逆」などといった問題点が発見されているという。今後はこれらの事例を公表してシステムを開発しているメーカーに注意を喚起するとともに、医療者の視点で使いやすいユーザーインターフェースを提案していく計画だ。
システムのメーカーが変わっても基本的操作性が統一されていけば、医師や看護師は勤務先が変わっても安心して仕事ができるようになる。研究班の山野辺さんは「ビデオデッキなど家電の世界では『■』ボタンといえば『停止』と決まっていますが、電子カルテの世界ではメーカーによっては同じデザインで『録画』だったりしているわけです。医療事故をゼロにすることはできませんが、電子カルテの誤操作に起因する事故に限れば、減らす余地は大いにあるはずです。」と話している。
以上転載可能です。適宜編集してかまいません。見出しがウソっぽいのも許してください(笑)。
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コメント
病院で勤務しているものです。
某社のオー(バカ)ダリングシステムには腹が立つことばかりです。フールプルーフ、フェイルセーフ、ユニバーサルデザインといった考えからは程遠く、人の手を煩わせ、わかりにくくエラー誘発癖のあるインターフェイスに辟易しています。
インフォームドコンセントアリバイ支援システムはいいですから、医療ミスを起こしにくい病院システム作りを支援してもらいたいものです。
投稿: といぴ | 2006/09/23 14:52
コメントありがとうございました。「オー(バカ)ダリングシステム」というのは初めて聞いたので,何かの折に引用させていただこうと思っています。
「インフォームドコンセントアリバイ支援システム」も鋭い命名ですね。欲しいという方もおられそうですが,実際にはけっこう難しそうな気がします。
「医療ミスを起こしにくい病院システム」幸い最近はシステム絡みの事故を耳にしないのですが,システム屋さんには研鑽を積んでほしいと思っています。
投稿: ynb | 2006/09/26 23:34