「不幸中の幸い」にちょっとがっかり
日経コンピュータの最新号の目次をめくっていてびっくりしました。
今月の「動かないコンピュータ」は東北大学病院だったのです。見出しは次のようになっています。
単純ミスで基幹系が1日停止
データ再入力の終了は2週間後
事業継続計画なきまま起きた障害
紙カルテが「不幸中の幸い」
私の職場もほぼ同じシステム構成だけに、人ごととは思えません。うちでハードを預かる担当者は優秀なので、よもや同じ事はおきないだろうとは思いますが、絶対に無いとはいえません。ソフト部門では、担当者の「あっ、やっちゃった」でシステム停止ということはありましたし(苦笑)。
でも力が抜けたのは、紙カルテが「不幸中の幸い」というくだり。「やっばり電子カルテの導入を見送っておいて良かった」と読む人がいるかもしれないと思うと、この見出しはちょっとショッキングでした。
経験に照らして考えると、私のところみたいに電子カルテになっていても、被害が甚大なのは同じようなものではと思います。過去の記録が全く読めないのは困りますが、カルテ参照システムがきちんとと利用できれば(システムが正しく動き、ユーザーが正しく使えれば)、なんとか診療はできたでしょうし、復旧後に気を使うのはオーダリングシステムの事後入力の方です。カルテは部門システムとの連携がありませんので。
もちろん停電ともなれば紙カルテが有利ですが、部屋が暗くて紙が読めないというのはありそうに思います。BCPとかバックアップにしても、医療機関には一般社会からはなかなか理解できないような、ここにも書けないような問題が山積しています。
……ちょっと力が入りすぎたかな。とりあえずこのあたりにしておきましょう。
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コメント
>このあたりにしておきましょう
このあたり以降がおもしろそうなんだけどな。
投稿: すずめ | 2008/05/30 00:16
すずめさん、コメントありがとうございます。まぁそのあたりは今度お会いしたときにでも……って、ずいぶんご無沙汰していますが。
そういえば今日初めて大井町線の急行に乗りました。車両がモダンになっていてびっくり。二子玉川から羽田空港までを46分という最短記録でカバーしました。
投稿: ynb | 2008/05/30 16:43