地域医療連携IT化のまとめとマイクロソフトの「立川病院事例」
こういうものが報道されているようなので、周辺を整理してみました。
リンク: クラウド時代を見据えた「地域医療連携ソリューション」を更に加速.
毎度の事ながら思いつきで書き始めていますので、後日加筆訂正があると思います。
さて、IT化された地域医療連携のパターンを分類してみました。
1)中核病院システム参照型
私はあじさいネットをすぐ思い出しますが、中核病院の病院情報システムを、許可した人に参照させるものです。リモートデスクトップやCitrix XenDesktopなどの画面転送型で見せるもの、参照用のWebシステムを見せるものなどがあります。
2)データセンター型、プライベートクラウド型
私はNet4UやITKarteを想起しますが、医師会などがデータセンターを持ち、そこに参照用のデータを集めるものです。ID-Link(UniCare-EXも?)など、データセンターに所在情報のみを管理して、病院の参照システムと組み合わせるタイプもあります。
3)パブリッククラウド型
サイボウズLiveとiPhoneを組み合わせたグループが試行している方法です。民生用のパブリッククラウド型情報共有サービスを使って、チームで医療情報を共有活用するものです。法規との整合性はある程度目をつぶる必要があるかもしれません。
4)ピアツーピア(P2P)型
新川地区地域医療連携の一部で使われている方法で、Microsoft Office Groove 2007(最新版はMicrosoft SharePoint Workspace 2010、長いので私はスプーと呼んでいますが)で、チームで医療情報を共有するものです。こちらは、運用規程の整備などで法規上の課題はクリアできそうです。
で、今回のマイクロソフトが発表しているソリューションは、病院の画面転送&Web参照システムを汎用化したというところだと考えています。従来のWeb参照システムは、HISベンダの製品か、病院が独自で作っていたものがほとんどだと思いますが、今回はBizTalk、SharePoint、Silverlightなどを使って、いろんなシステムからデータを集めてきれいに見せることができるようになったのだろうと想像しています。SharePointとSQLサーバ部分は、今後のクラウド化も視野に入るでしょう。
このシステム、ある意味では米国でHealthVault Community Connectが果たしている役割を実現しているのかもしれません。HealthVault Community Connectは日本に持ってきてもらえるとよさそうに思います。
特に関係があるわけではないかもしれませんが、調査中にこんな資料がありましたのでリンクします。
リンク: 地域医療連携情報システム構築ハンドブック2010―IHE XDSによるHIE(Health Information Exchange)の構築―(PDF)" .
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