ウェアラブルの次はユビキタスカメラでゼロチップ検知なのか
ふと、防災無線のスピーカーが何かを告げているのに気づきました。窓を開けて確認すると、夕方からひとりのお年寄りが行方不明になっているとのこと。やはりこの七尾という街には我が国の将来がすでに現実のものとして存在しているのだと実感します。あまり嬉しい未来ではありませんが。
いま、世間では携帯電話やスマートフォンが普及し、更にはApple Watch等のウェアラブル端末がもてはやされています。しかし医療・介護・福祉分野で認知症の高齢者の利用を考える時、それらを身につけずに外出されてしまえば役に立ちません。
これを防ごうとすれば、行き着く先は体内にチップを埋めこむのかということになりますが、少なくともわが国では社会に受け入れられることはないと思います。
ゼロチップで人を探せる、いわばゼロ・チップ検知(Zero Chip Detection)のシステムが必要ではないかと思いました。これからの時代、自動運転車など、膨大な映像情報を記録するカメラが街じゅうに爆発的に増えるでしょう。それらの映像情報をオンデマンドで検索し、探したい人物を探知するしくみが求められます。もちろんあらかじめすべての人物を認識してビッグデータ化しておけば話は早いと思いますが、それにはプライバシー問題があるので実現はできないと思います。
Microchip Implant vs Zero Chip Detection
ウェアラブルの先にあるものは、結局体内へのチップの埋め込みになってしまいます。ユビキタス・レンタデバイスもそうですが、私はそれ以外のゼロ・チップ・アプローチも並行して考えるべきだと思います。やはり「人間到るところセンサーあり」なのかもしれません。
ただ、映画や小説で取り上げられてきたように、街じゅう至るところにあるユビキタスなカメラによる監視も、倫理的に受け入れ難いという人が多いと思います。
体内チップ埋め込みなのか、ユビキタスなカメラによるゼロチップ検知なのか、究極の選択といってもよさそうです。果たして私たちはどちらを選択するのでしょうか。
さて、この文章を書いている間に、先ほどのお年寄りは無事保護されたとの放送が防災無線から流れてきました。都会ではこんなにすぐに見つからないかも。これはこの街の美点、わが国が「進むべき未来」なんだろうと思います。
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