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2017/02/12

医療情報学とは? またその英訳は? (2)

Facebookで医療情報学会の雑誌の最新号を見てお怒りの方を見かけたので、それに触発されて、10年以上前の記事のアップデートを書こうと思い立ちました。「医療情報学は社会学」……実に含蓄があります。
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最近の(特に理系の)人たちは、国語力が豊かでなくなってきているので嘆かわしいと思っています。しかし、日本の医療情報学会の中身と、Medical Informaticsの隔たりに悩んでいる方も少なくないようです。
 以前から、医療情報学という名前の英訳にMedical Informaticsと掲げつつ、中身はMethods of Hospital IT Managementだったりするわけです。私も2003年のAMIAで、発表者のほとんどが大学院生や大学教員だったことを目の当たりにして、「うんこれがMedical Informaticsだよな」と思ったものです。病院の人なんてほとんど居なかった。

 私は2004年にも書いてるように、どちらかというとMethods of Hospital IT ManagementやHealthcare Information Sociology(医療福祉情報社会学?)のほうに興味があるので、Informaticsの勉強をしていたのは米国留学中くらいのものでした。2005年に前の職場に移ったとき、部屋の表札や名札がMedical Informaticsだったので、英名のみInformation Technologyに変えてもらいました。2015年に今の職場に来るときは、日本語はより広義を目指して「情報部」、そのかわりに英名は念願のInformation Technology and Provisioningにしてもらいました(こんなこともあろうかと-プロビジョニングを究めよう)。

 前の記事でも書きましたが、私は年会費を集めて運営するような「学会」だけじゃないと思っています。今はクラウドとソーシャルで何でもできる時代。看板と中身の乖離に悩んでいる方は、有志を集めてプロレス並みに新団体を立ち上げれば良いのです。
 真・医学情報学会( True Medical Informatics )でも、新医療・情報学会( New Healthcare Informatics)でも臨床情報学会(Cinical Informatics)でも良いと思います。主活動はそちらでやって、表向きは連合大会にささやかにポスターでも出しておけば良いと思います。

真や新以外にもたくさんの漢字が使えます。
芯・心・診・信・進・神・辛・深・震・唇……
ただ、間違っても、怪獣映画みたいに「シン・医療情報学会」などとしないように。newやtrueやcoreならともかく、thinと思われる恐れもあるので。

さて、今年は久しぶりにITヘルスケア学会(Japan Association of Applied IT healthcare)に演題を出そうと思います。記憶によればたぶん英名は私の意見が採用されたものです。この学会、前身は「コンピューターサイエンス学会」という壮大な名称でした。

おまけ

日本科学研究機構(ayasi.site)では、さまざまな団体や学会の事務局を無料でお引き受けさせていただいています。当然審査はありますが。現在傘下の研究所では「准主任研究員」のポストも空いているので、その肩書きも厳正な審査のうえではありますが、無償でお貸しします。

そういえば、最近三菱電機はSOCIO-TECHを掲げなくなってたのですね。

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