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2022/04/22

NFTの日本語訳をつくろう

副題:NFTの和訳は、非代替性トークンでなく「電子原本証票」

最近、報道などでNFT ( Non-fungible token ) という語をよく見かけます。日本語に言い換えると「非代替性トークン」ですって???
 日経XTECHの説明

 横文字の説明に、なじみの薄いカタカナ語を用いるとは最悪。でも、代わりの日本語表現が出てこないところをみると、よほど難しいのかな。これは挑戦しがいがありそう。それでは考えていきましょう。

<トークンといわれても>
 なんといっても酷いのは「トークン」です。トークンとは何か理解している人が日本にどのくらいいるでしょうか。tokenの和訳を辞書やネットで調べてみると、しるし、証拠、兆候、表象、証拠、記念品、代用貨幣、引換券、商品券などが挙がります。
 私の個人的なイメージ、すなわち旅行や留学で米国に居たとき見聞きしたtokenというと、まずは四角い穴の空いた金属製のコインみたいなものです。地下鉄ではそのtokenを購入し、乗り場入口の回転ドア脇の投入口に入れると、回転ドアのロックが外れて入場できる仕組みでした。遊園地の乗り物でも同じ金属製のtokenが使われていました。また、紙製の回数券のような乗り物券もtokenと呼ばれていた記憶があります。tokenは抽象的にはそのようなイメージで間違っていないと思います。
 さて、NFTのトークンとは、ブロックチェーン技術を用いて「非代替性」を証明するものでしょう。前述した訳語例にはないのですが、tokenの抽象イメージから考えを巡らすと、「証票」という語に思い当たりました。「証票」を辞書で引くと、「あることを証明するためのふだ・かきつけ」とあります。私の持つイメージにはぴったりとはまります。

<非代替性というのも耳慣れない>
 つぎはnon-fungibleを非代替性と訳す件ですが、要は「あるデジタルデータがこの世に一つしか存在しない」といった意味ですから「原本性」としても特に支障はなさそうに思いました。

 以上から、NFTのより良い直訳は「原本証票」となります。ただ、これではデジタルの世界での語であることがわからず、紙のような実物を想像してしまいます。ですから原語にはない「電子」をつけました。電子署名という言葉も既存ですし。

<結論>
NFT ( Non-fungible token ) の日本語訳として「電子原本証票」を提案します。

 ここで面白いなと思ったのは、ブロックチェーン( block chain )は単に「分散型台帳」と訳されていることです。こちらは電子とかデジタルという意味がついていません。それでも大丈夫なのは、紙など現物の台帳では、分散していると役に立たないからです。

 ちなみに、Googleで"原本証票"を検索すると"原本証憑"を推奨されます。証憑というのは取引の世界ではよく使う語のようですが、私のような素人には読めない、意味もわからないと思ったので、「証票」としました。

<おまけ>
 新聞などの和訳(?)見て、ずっと「情けないなぁ」と思い続けていたのですが、ついに自分の手で終止符を打とうと決心しました。これは「機種依存文字」に勝るとも劣らない業績になるかな?

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